エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ: エリクソンの叡智 : お母さんと赤ちゃんがゆったりと見つめ合う時間

2017-03-28 04:18:59 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
現代、というものの病 命と命は根源的に繋がっていることを否定する現代
   原発と安倍政権 〈お幸せ〉な私たち 改訂版  原発も、私たちがどんな社会で暮らしているのかを考える上で重要です。 私どもは、どんな社会で暮らしてい......
 

 Toys and reasons. P.49-50。さらに,昨日の続き。

 

 

 

 

 

 ですから,ゆったりと顔と顔とを見つめ合うことは,ルネ・スピッツやジョアン・エリクソンがそういったみたいに,宗教画(聖母マリアの覗き込んだ顔と,オーラをまとってマリアがキリストと一体となっている様に)のようであるならば,ゆったりと顔と顔とを見つめ合うことは,神様を信頼することが人の発達の中で生まれる根っこなのかもしれませんし,神様が≪私≫と呼ぶものによって根源的に肯定される,人の≪私≫が中心にいて「善いよ」ということを信頼することの根っこなのかもしれません。神様が≪私≫と呼ぶものこそ,カリスマのある指導者たちを人が求める源であると同時に,宿命です。

 

 

 

 

 

 ゆったりと見つめ合うお母さんと赤ちゃん。とても大事な根源的信頼感の根っことなる関わり合いです。これが豊かにできることが,あらゆる人間らしい社会を作るうえでの基本中の基本です。

 ニッポンは,お母さんと赤ちゃんがゆったりと見つめ合うこともままならない程,低賃金・長時間労働させられ,質の低く,質が悪い子育て支援しか得られない政治しか実現していません。

 母親たちの働く環境と子育て環境があまりにも貧困であることが,すべての社会悪の根源です。お母さんと赤ちゃんがゆったりと見つめ合うことができないからです。

 

 

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