エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

愛着障害児支援に不可欠な自覚

2015-10-23 02:59:16 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 発達トラウマのある愛着障害の子どもが回復する最初は、子どもが笑顔になる場面を作るような関わりです。

  ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.208の図の下から。

 

 

 

 

 神経科学者のジュセフ・レドックスと彼の同僚が示しているのは、私どもが意識的に感情脳に関わることができる唯一の道は、自覚を通して、すなわち、前頭前皮質を活性化することによるしかない、ということです。前頭前皮質は、自分の内側で起きてることに気付いて、自分が感じていることを感じられるようにする脳です(「内省」という特別な専門用語は、ラテン語では「内を見ること」です)。私どもの意識脳のほとんどは、外を見ることに焦点付けることに役立ちます。すなわち、他者に合わせたり、将来の計画を立てたりすることです。しかし、それだと、自分自身をコントロールすることができません。神経科学研究によれば、私どもが感じる感じ方を変更できる唯一の道は、私どもの「内的な(心の)」経験を意識するようになることですし、私どもの内側で起きていることに親しむようになることです。

 

 

 

 

 

 感情脳に関わるためには、内省することが必要です。ですから、発達トラウマのある愛着障害の子どもに関わる私どもも、内省すること、内省する生活が、何よりも大事になる所以です。

 

 

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