ルターは、もともと不信の塊だったからこそ、信頼感が豊かになったという逆説。面白いですね。
Young Man Luther 『青年ルター』p.232の第3パラグラフから。
ルターが友達に告白する形で、嘆いたけれども(この雄弁家もまた、他の雄弁家等みたいに、並外れた弱虫でした)、ルターは仕事をしましたし、仕事ができました。こういった状況下で、ルターは「修道士の約束」と題するパンフレットを書きました。その序文に父親への手紙を載せました。このパンフレットが言ってることは、父親がこのルターという息子のためにあらかじめ言ってた方針でした。すなわち、性欲は、本質的に克服しがたいものであること、例外的な場合や、独身主義の人以外は、性欲は抑え込もうなんて思っちゃいけないこと、さもなければ、人格全体を犯すことなっちゃうこと、です。父親の答えは、結婚することでした。でも、ルターの父親が間違ってたんですね。というのも、神だけが正しいのですからね。つまりね、マルティンは別の方法を見つけたんです。修道士になることです。
性欲は、抑えがたい。そりゃそうですね。食欲が抑えがたいのと同じです。ルターの父親も、息子のルターに、それを教えたのは賢明でしたね。しかし、ルターは、その賢明な意見に耳を傾けませんでした。ルターは、父親こそ信頼していなかったからでしょう。
その結果はどうだったか?
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