青年ルターのいつもの気分が「悲しみ」だったのは、歴史の教科書では教えてくれません。当時の絶対的な権威、ローマ法王に楯突くとは、なんと大胆で勇気のある人かと思いましたね。でも、この2つは矛盾しないのが、人生の不思議です。驚きです。ありがたいことです。
4
青年期は、人生の中で、一番元気で、一番そそっかしく、一番自信家で、しかも、意識せずとも生産的な舞台(段階)なのです。あるいは、私どもが主に「1度生まれ」の人を見ている場合は、そのように見えるのです。この言葉は、ウィリアムズ・ジェームズがニューマン枢機卿から採ったものです。ジェームズは、あまり苦労せずに自分自身を時代の価値にすり合わせて、過去でも未来でも価値の形成と、主要な科学技術が作り出した日々の務めの間に矛盾を感じないすべての人を描くのに、この言葉を使いました。
青年期が、一番元気に見えたりするのは、「1度生まれ」の人しか見ていないからなのですね。確かに青年期は元気でしょう。しかし、ジェームズが青年期を「疾風怒濤の時代」と称したことを知っている人は、あるいはそれと感じている人は、青年期が単なる元気な時代とは見ないでしょうね。
「1度生まれ」の人は幸せな人でしょう。でも、それでは人生の “深み” は分からない、いや、気が付かないのです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます