認知行動療法ーCBTは、恐怖に意識的に飛び込むもの。まるでバンジージャンプ。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.222の、第5パラグラフから。今日からCBT 認知行動療法です。
認知行動療法の背景をなす考え方は、クライアントがトラウマのもとになっている刺激に繰り返しさらされても、別にどうってこともない、ということになれば、次第に気が動転することもなくなるはずだ、ということです。つまり、思い出したくない、悪い記憶でも、「強制的に」、安心して大丈夫、って、連想させちゃえ、ってな訳ですね。CBTも、クライアントが「触れられたかぁないや」という気持ちを手当てします。たとえば、「そのことは、話したくありません」というときみたいな時ですね。簡単だと思うかもしれませんけれど、ご承知のように、トラウマを追体験ことは、脳の中でサイレンが繰り返し鳴ることですし、過去にまとまりを付けるのに必要な脳の部位を働かなくさせるものですから、クライアントは、そのトラウマを解決するよりも、そのトラウマを繰り返し再体験することになってしまうんですね。
いったん恐怖心に結びついたトラウマ体験を、安心に強制的に結びつけるのが、CBTの基本的コンセプトだ、と、ヴァン・デ・コーク教授は教えてくれています。これは「言うは易し、行うは難し」そのものですね。
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