エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

「祈りの人」の実際の不自由

2015-11-05 06:16:08 | アイデンティティの根源

 

 

 ルターは、初期に講義で言ってたと、後期で実際にやってることとは大違いでした。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.238の、下から5行目途中から。

 

 

 

 

 

この教会会議は、権力をもつ諸侯が議長でしたし、2人の神学者と2人の判事がメンバーでした。彼らは、人を刑務所に打つこむこともできましたし、あらゆる仕事から排除することもできました。また、人を村八分にもできましたし、人から市民権を卯這うこともできました。プロテスタント革命が、このように、もたらした生き方は、人の日々の努めが、その人の職業を含めて、その人の行動指針となる生きた方でしたし、教会国家によって、厳しく管理される生き方でした。

 

 

 

 

 

 こんなに苦しい生き方しかもたらさないとすれば、ルターが最初に唱えた「祈りの人」からは、大きな逸脱でした。

 「祈りの人」は、もっと自由なのですから。

 

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