現代人、特に、平で働く人が、ものづくりをしなくなってしまったので、世界と自分の繋がりを実感できなくなってしまった、それで≪得するから群れに加わること≫以上の繋がりは、持てなくなってしまった、というのが、フロムの実に鮮やかな指摘です。p.17前半の段落です。
ものづくりでできる繋がりは、対人関係ではありません。どんちゃん騒ぎでできる繋がりは、束の間です。「得するから群れに加わること」でできる繋がりは、≪ウソの繋がり≫でしかありません。ですから、この三つの繋がりでは、実存的な課題に対する答えとしては不十分なものでしかありませんね。十分な答えは、他者と≪真≫において、≪人と人として繋がること≫、一緒になることです。
フロムの研ぎ澄まされた記述です。実存的な不安を解消するための答えは、≪真≫において(ふつうは「愛」と翻訳されますが)、≪人と人が繋がること≫にある、と言います。じゃあ、その≪真≫って(ふつうは「愛」と翻訳されますが)、いったい何なのか? ということですよね。
今後の展開を「乞うご期待」です。
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