エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

実験は、短期か、一生ものか

2015-09-10 07:14:54 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 role repudiation ロール・レピュディエーション 「役目を果たさないこと」がずっと続くと、個人にとっても、社会にとっても、それはビューキです。

 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p74の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 でもね、自分を確かにさせることが出来るのは、role repudiation ロール・レピュディエーション 「役目を果たさないこと」を何度も経験してはじめてできることでしょ。 特に、手の届きそうなところに、いろんな役割があっても、それが、若者たちが自分を確かにさせることができそうなまとまりにとって、危険な場合は、そうですね。role repudiation ロール・レピュディエーション 「役目を果たさないこと」は、じゃぁ、人が自分を確かにさせることに限界を設けることに役立ちますし、どういう価値に、loyalty ロイヤリティ 「損得を超えて、忠実であること」が良いのか、試したくなります。どういう価値に、loyalty ロイヤリティ 「損得を超えて、忠実であること」が良いのか、試す内に、時期に適った礼拝や儀式をすることによって、その実験が、自分が馴染む価値と仲間を「確かにする」ことになったり、自分が馴染む価値や仲間に変わったりすることがあります。

 

 

 

 

 

 一定の期間、role repudiation ロール・レピュディエーション 「役目を果たさないこと」は、いわゆる、モラトリアムになるんでしょう。いわば、実験期間ですね。それで、≪本当の自分≫にピッタリくる、価値と仲間を選ぶわけですね。

 しかし、内村鑑三がそうしていたように、一端手に知れた価値であっても、それを繰り返し、人生の中で実験してみることは、その価値によって、自分を確かにする度合いを、高めてくれますから、実験は一生もの、と言うのがより確かなのでしょうね。

 

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