ヌミノース 神の御許(新しいヴィジョンの中で)で自分自身を選び直すこと
2013-09-12 03:09:28 | エリクソンの発達臨床心理
自我が心の時空を秩序づけようとする働きは、実に素晴らしいものですね。しかし、その秩序づけが、最深欲求に応えるものから、そこにはなかなか至らずに日頃の心の裏取引に応じるものまで、いろいろある、ということも心に留めておいてよいだろうと思います。
≪私≫と言っても、そのレベルにはいろんなレベルがあることは、このブログの読者なら、すでに、お気づきかと思います。今日の≪私≫は、無意識裡に経験をまとめるものです。その≪私≫を育てるのに、私はセラピーでいつも、「≪約束≫に基づく遊び」を進めています。それをこのブログでもご紹介したいと思います。
基本的には、このセラピーは、家庭に持ち帰ってもらって、お母さんと子どもとでやってもらうものです。「≪約束≫に基づく遊び」も、≪約束≫ですから、その条件は、⑴時間、⑵場所、⑶内容、の3つになります。この3条件を何時でも忠実に守ってするのが、「≪約束≫に基づく遊び」です。たとえば、⑴19時から、⑵子ども部屋のベットで、⑶『だいじょうぶ だいじょうぶ』の絵本の読み聞かせをする、と≪約束≫したら、その3条件を継続して、この「≪約束≫に基づく遊び」を3ケ月、続けていただくんですね。
ところが母親が最初に抵抗を見せるのは、⑴時間です。夕食後のバタバタした時間に、「拘束時間」を設定するのが、誠に手間、邪魔と言うところでしょう。逆に申し上げれば、そんな時間に、≪約束≫をするから、その≪約束≫の時間が、子どもにとっても、母親にとっても、非常に大きな価値を持つのだ、と言えるでしょう。こんな時には、私は必ずお母さんに申しあけるんです。「この≪約束≫は、お母さんが一番尊敬する恩師との≪約束≫だと思ってやってください」と。恩師との≪約束≫でしたら、恩師を待たせてはいけませんから、かなり前から落ち合う場所に行っていることでしょうね。子どもに対しても、同様に最深の注意と配慮を払って≪約束≫を果たすからこそ、子どもに対して「あなたは価値がありますよ」ということを、特別に話し言葉にせずとも、子どもには母親が忠実に≪約束≫を守る態度を通して、言葉以上にハッキリ示すことになるんですね。
このような≪約束≫は子どもにとっても、願ったり叶ったりの≪約束≫ですから、それはそれは至福の時間となるはずですね。同じことを3ケ月続けても、子どもは決して飽きる、ってことがありません。子どもは繰り返しの中に「新発見」をする力があるからです。お母さんも真剣にやっていれば、子どもと同様な「新発見」をすることができます。でも、子どもがこの約束に抵抗を示す場合があるんですね。その時にこの「≪約束≫に基づく遊び」をこれ幸いと、止めちゃう人がいるんですね。「私だって、時間を都合してやってるんだから、断ってくれるなら、これ幸い」というわけです。
でもね、これじゃぁ、子どもの術中にはまりましたね、ということです。子どもは無意識に、「大人の本気度」を試しているからです。こんな時に「お母さん、≪約束≫だから、続けたいな」と優しく言えばいいんですね。子どもが本当に願っているのは、この答えですから、結局は、この「≪約束≫に基づく遊び」に戻ってくるんですね。
こうして、3ケ月も「≪約束≫に基づく遊び」をやってれば、子どもの状態は、相当改善すること請け合いです。今まで、100ケースくらいにやっていますが、3ケ月続いたケースで、改善しなかったケースは1ケースもないくらいですからね。
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