2024.7 前田尚俊さんから、アカメのウロコが11個体分集まったので届けますというありがたい連絡をいただきました。
これまでたくさんの大型アカメのウロコを採集して提供していただきました。前田さんありがとうございます。
実に丁寧にサンプリングされたウロコです。乾燥剤まで入れてくれています。
ウロコは1993年からサンプリングをはじめて、これまで皆さんのご協力で多くのサンプルが集まりました。最近まで大型アカメのものが少なかったのですが、前田さんにお願いをして、ここ数年でかなり多く集まりました。今、標識魚の再捕獲のデータも多く集積されていて、これらを整理分析して文書にまとめています。
アカメの本も準備中で、原稿にとりくんでいるところです。しかし、なかなか両方とも手強く、進んでいませんが、なんとかします。
と、いう訳でいったんウロコのサンプル募集は終了します。
アカメの標識放流は実は大変な作業です。実際にやられた方はわかると思いますが、アカメを釣り上げて、計測をして、タグを装着し、蘇生させて放流するという一連の作業ですが、この目的は、再捕してデータをとり、成長や移動などアカメの生態の一部を解明していくことです。
そのため最も重要なことは、標識放流したアカメが生きていくということです。ですので、釣り上げて放流するまで、できるだけダメージを与えないことが重要になります。小型、中型までであれば、一人である程度容易にこなすことは可能です。全長で80センチを超えるようになると難易度が増し、さらにサイズが大きくなると格段に大変になってきます。
標識放流に取り組んでいる釣人は、アカメを大切に取り扱い、どうすれば生存率を上げることができるかを最も重視して常に考えて工夫をしています。
そうした中、ウロコを採集するというのはかなり負担になることです。アカメは、これまでの標識放流の実績からみて、とてもタフな魚であるということは証明されました。ウロコを生体から引き抜くということは、実はアカメにとってはそれほど負担になるとは思えません。それよりも、標識放流を行う釣人の負担になります。アカメを釣って、放流するまでの過程に、一つの作業の手順が増えるということになるからです。
今、ウロコの採集を一旦終了するにあたって、顕彰しておきたい方々です。アカメと自然を豊かにする会の会員、岡田 勝さんはこれまで100個体以上のウロコを提供していただいています。会の事務局長、上杉一臣さんにもたくさんのウロコを集めていただきました。
お疲れ様でした。
ご協力いただいたみなさん、大変お世話になりありがとうございました。
前田さんにウロコを届けていただいた時、7月12日に再捕獲されたアカメへの記念ルアーをお渡ししました。何とこの再捕で14回目となります。もう、凄いとしか言いようがありません。
2024.7.20 アカメの国農園にて 14回目の記念ルアー
前田尚俊さんおめでとうございます。お疲れ様でした。