代田・九条の会Newsが送信されてきましたので、「講演と音楽のつどい」レポートを転載します。(許諾済み)
2013/12/14
第 61 号
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12月7日、成城ホールにて「世田谷・九条の会 8周年記念」“講演と音楽のつどい”が開かれました。
事務局の高岡岑郷さん(国民学校一年生の会事務局長)は、5 日、自由を求めて、黒人解放を 27 年間の獄中も含めて訴え続け、白人との対話を通じ、アパルトヘイト法すべてを撤廃させたマンデラ元・南アフリカ大統領がなくなったこと、その同じ日の夜、日本では秘密保護法案が自公の強行採決で成立し、自由がなくなったことを指摘しました。今この時期にふさわしい話が聞けます、とあいさつされた。
中田一子さんと前田達彦さんによる“歌とピアノとジャワガムラン”の音楽タイム。ジャワの歌やジャワの楽器での日本の歌など。さらには中田さんの体操(踊り?)を交えた哲学的なお話や歌で楽しいひと時を過ごしました。
「安倍首相の改憲戦略に立ち向かうために」と題して、法政大学大原社会問題研究所の五十嵐仁教授が講演を行った。
はじめにこの臨時国会は、安倍首相が当初言っていた「成長戦略実行国会」ではなく、本当は「戦争準備国会」だったと断言された。
大きく3つに分けて:第1は、安倍内閣で本格的に始まった「戦争できる普通の国」への転換です。改憲に向けての戦術(明文改憲、解釈改憲、実質改憲)・国家安全保障会議(日本版 NSC)の新設他、この間の既成事実づくり、積極的平和主義という安全保障は軍事増強しかないという世界の流れとは全く逆の流れなど、詳しく説明された。
第2は、自民党憲法草案の問題点について、わかりやすく説明された。
そして第3.“改憲阻止に向けてどうたたかうのか”。秘密保護法は成立しましたが、施行までに一年あります。まずは現憲法の意義と先進性を明らかにすること。印象に残ったのは、日本国憲法は世界のあるべき未来を示す理想であって、「一周早いラストランナー」ということです。今国際社会が追い付こうとしています。東アジアでの流れ、シリアの化学兵器の問題でもアメリカに軍事介入させなかった国際社会の力、など、今こそ「活憲」を。
そして、今、安倍政権にどう反撃するか、という点では、幅広い共同と統一の実現、過去を問わず、現状の課題での一致で取り組む(小泉元首相とでも脱原発の一点で共闘できる)こと、直接民主主義的手段を活用すること。今回の秘密保護法反対の広がりとスピードは、60 年安保闘争以上のものがあった、と指摘された。脱原発の官邸前集会の経験も大いに学ぶ必要があります。
結びで、“若者と女性のエネルギーを最大限に発揮し、高齢者の知恵と経験を生かすこと”、特に「団塊の世代よ、立ち上がれ」と強い訴えで締めくくられた。
五十嵐先生の話は初めて聞きましたが、とても分かりやすく、時にユーモアを交え、良い会でした。 (代田4丁目・SS子)
写真撮影:管理人
髙岡岑郷さん
中田一子さんと前田達彦さん
五十嵐仁教授