福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

選曲の楽しみと悩み

2013-12-03 14:38:31 | コーラス、オーケストラ
今朝は、僕の指導するコーラスの選曲作業をしていました。受け持つうちの4つの団体がほぼ同時に新曲に取り掛かることになったは、どういう巡り合わせでしょうか。

各コーラスの人数、実力、キャラクター、財力(笑)などを考えながら、曲を絞っていくのですが、これがなかなか悩ましい。

特に今回は、今まで取り組んだことのない作品を選ぼうとしているので尚更。山のように積んだ楽譜を取っ替え引っ替え眺めたり、歌ったり、ピアノを弾いたりしては途方に暮れてしまう。

一度選んだ作品とは長く付き合うことになるので、ここが大事です。万一、見込み違いの選曲をしてしまうと、レッスンのモチベーションが上がらないからです。やはり、中身の濃い作品、歌う歓びのある作品を、ということになります。

もちろん、団の財政事情は無視できません。予算次第で、オーケストラ、室内楽、オルガン、ピアノ、ソリストなど、選択の幅が決まりますので、この団ではこの曲をしたいけど、諦めざるを得ない、というケースもあるわけです。また、オルガンひとつとっても、フットペダル付きの楽器を使えるか使えないかの差は大きな問題となります。

これまで、長岡で「第九」フィナーレやブラームス「ドイツ・レクイエム」の2台ピアノ版を採り上げたのも予算上の苦肉の策。つい先日のブルックナー「テ・デウム」のピアノ&オルガン版も同じ理由です。
新しい面白さはあれど、オリジナルの魅力に敵わないのは致し方のないところ。

いま、各コーラスの選曲=来るべきコンサートの全体像が、朧気に姿を現し始めたところ。ここしばらく、楽しくも悩ましい日々がつづきます。

と言いつつ、結局、最後は直感で決めることが多いかな。良い作品は、スコアを手にした時に、何かビビッとくるんてすよね。