福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

海洋地形学の物語を聴く

2013-12-06 10:21:22 | レコード、オーディオ
BGMは、イエスの海洋地形学の物語。
1973年、前年に発表された名作「危機」に次ぐ第7作を英オリジナル・プレスのアナログ盤で。
「危機」の異様なまでの緊迫感に対し、こちらは大らかさ、どこまでも伸びてゆく広がりの魅力に貫かれている。

LPレコードでは、2枚組の片面に1曲ずつの4曲、それぞれ20分前後ある大作なので、まるでブルックナー並みの規模だ。というか、だから、好きなのかも知れない。

ジョン・アンダーソンのパワフルでありながら、叙情を含んだ高い声、リック・ウェイクマンの重層的なキーボード、スティーヴ・ハウのギター、クリス・スクワイアのベース、アラン・ホワイトのドラムス、すべてが超絶技巧にして音楽的。バンドとしてのテンションの高さがビンビン音として伝わってくる。

おっと、あんまり書いていると掃除が進まない。詳しくは、いずれ機会を改めて。

英ATLANTIC K800001



思い出のスメタナホール

2013-12-06 09:33:13 | コーラス、オーケストラ
朝から仕事部屋の整理整頓とは、日本反断捨離協会の名誉会員(一部に名誉会長との情報もあるが誤り)として、あるまじき行為であるが、良いこともある。

2005年、プラハはスメタナホールで行ったコンサートのプログラムが見つかったのである。
プログラムは、我らが高田三郎先生の「水のいのち」とドヴォルザークのミサ曲イ長調。

表紙に、水のいのち記念合唱団、チェコ・フィルハーモニー合唱団とあるように、日本とプラハの合唱団による共演。
チェコ・フィルハーモニー合唱団の皆さんは、ローマ字で書かれた「水のいのち」の日本語を、それはそれは見事に歌ってくれたものだ。

ドヴォルザークのミサ曲を、本家の声で聴けたことも大きな収穫。来日経験のある団員さんも少なくなく、「こんにちは」「ありがとう」などと声を掛けてくれたのも嬉しかった。

また、水のいのち記念合唱団の中心メンバーが東京ジングフェライン設立に尽力してくれたことも、感謝とともに付記しておこう。

ピアノは高田江里先生、オルガンはトーマス・マイヤーさん。スメタナホール備え付けのパイプ・オルガンは素晴らしかった! あの荘厳な響き、また味わいたい。

残念なことに、現地スタッフによる録音が劣悪で、聴き返すことはできないが、美しい思い出として今もこの胸にある。

なお、アンコールはモーツァルトのアヴェ・ヴェルム・コルプス。
スメタナホールに於ける当日リハーサルで、僕が美しい(?)ソプラノの声で模範唱したところ、その男声とは思えない声に驚かれたチェコ・フィルハーモニー合唱団の皆さんに拍手喝采を賜ったことも、自慢話として掲げておこう(笑)。

※因みに表紙の写真の撮影は、長岡の相田憲克さん。しかし、なぜか左右反転となっています。


真夜中の郵便局

2013-12-06 00:10:32 | レコード、オーディオ
不在通知を手に郵便局本局まで荷を取りに出掛けた。下手に再配達をお願いすると、外出もままならない。日中は車が多いが深夜なら片道10分ということでひとっ走り。窓口が24時まで開いているのは有り難い。

さて、スイスからの荷というが、何が届いたのか? 家まで待てず車中で開梱すると、姿を現したのは、待ちに待ったヨッフム指揮バイエルン放送響&合唱曲によるバッハ「ロ短調ミサ」1957年オットーボイレン・ライヴ 蘭FONTANA 875 003/5 であった。

早速、クレドから聴いてみたが、心に響く名演だ。オーケストラ、コーラスともに大きな編成によるオールド・スタイルの演奏だが、リヒターを聴くような違和感はない。
このオランダ・プレスのステレオ盤はなかなかレアらしく、入手できたのはラッキーであった。