音楽ライター 板倉重雄(TOWER RECORDS)さんのツイートより
福島章恭指揮、愛知祝祭管弦楽団@愛知県芸術劇場コンサートホール前半終了。ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲は、福島さんの音を長く保つ指揮、スケール雄大な造形、素晴らしいポリフォニー感覚、重厚なハーモニーによる名演となりました。
ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲にはあっと驚く仕掛けもあって、終結を演奏会用終結にせず、オペラ同様コラールに流れ込む形にして演奏。いよいよ終結という所で、オケの向かい側にバラバラ座っていた聴衆が立ち上がって合唱を始めたのには驚きました。
2曲目はバッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲。ソリストは名古屋に縁のある古井麻美子、清水里佳子。特筆すべきは第3楽章の甘美極まりないヘルメスベルガーのカデンツァ。事前にプログラムを読んでいなかったので吃驚。モダン楽器&奏法に相応しい濃厚な音楽世界でした。
福島章恭さんが指揮したバッハを今まで何度か実演で聴きましたが、モダン楽器&奏法での演奏は初めて聴きました。1960年代のバッハ演奏が還ってきたような印象でしたが、福島さんの個性にはこの方が合っていると思いました。昔のお父さんの書斎のような、重厚で落ち着いた色調をもった演奏でした。
福島章恭&愛知祝祭管、後半はブルックナーの第8。とてつもない演奏。細部を丹念にゆったりと積み上げた壮麗な音の大伽藍が会場いっぱいに響き渡りました。対向配置で金管を横一列に配した音響デザインがスケールの大きな音像と迫力を生み、第1、3、4楽章のクライマックスも見事に決まりました。
福島さんは学生時代にブルックナーの第8をクナッパーツブッシュ&ミュンヘン・フィルのLPで幾度となく聴き、マタチッチ&N響の実演に接して衝撃を受けブルックナー崇拝者となり、遂には指揮者となった。実は私自身もクナッパーツブッシュを愛聴し、マタチッチの実演に接して圧倒された1人。
若き日の想いを胸に、長い間声楽家、指揮者としての勉強と経験を積み、遂に今日の圧倒的なブルックナー第8演奏を成就させた福島章恭さんに心からの祝福と感謝を! クナッパーツブッシュともマタチッチとも違う、福島章恭のブルックナー第8を鳴り響かせたこと、素晴らしかった。
福島章恭指揮、愛知祝祭管弦楽団@愛知県芸術劇場コンサートホール前半終了。ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲は、福島さんの音を長く保つ指揮、スケール雄大な造形、素晴らしいポリフォニー感覚、重厚なハーモニーによる名演となりました。
ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲にはあっと驚く仕掛けもあって、終結を演奏会用終結にせず、オペラ同様コラールに流れ込む形にして演奏。いよいよ終結という所で、オケの向かい側にバラバラ座っていた聴衆が立ち上がって合唱を始めたのには驚きました。
2曲目はバッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲。ソリストは名古屋に縁のある古井麻美子、清水里佳子。特筆すべきは第3楽章の甘美極まりないヘルメスベルガーのカデンツァ。事前にプログラムを読んでいなかったので吃驚。モダン楽器&奏法に相応しい濃厚な音楽世界でした。
福島章恭さんが指揮したバッハを今まで何度か実演で聴きましたが、モダン楽器&奏法での演奏は初めて聴きました。1960年代のバッハ演奏が還ってきたような印象でしたが、福島さんの個性にはこの方が合っていると思いました。昔のお父さんの書斎のような、重厚で落ち着いた色調をもった演奏でした。
福島章恭&愛知祝祭管、後半はブルックナーの第8。とてつもない演奏。細部を丹念にゆったりと積み上げた壮麗な音の大伽藍が会場いっぱいに響き渡りました。対向配置で金管を横一列に配した音響デザインがスケールの大きな音像と迫力を生み、第1、3、4楽章のクライマックスも見事に決まりました。
福島さんは学生時代にブルックナーの第8をクナッパーツブッシュ&ミュンヘン・フィルのLPで幾度となく聴き、マタチッチ&N響の実演に接して衝撃を受けブルックナー崇拝者となり、遂には指揮者となった。実は私自身もクナッパーツブッシュを愛聴し、マタチッチの実演に接して圧倒された1人。
若き日の想いを胸に、長い間声楽家、指揮者としての勉強と経験を積み、遂に今日の圧倒的なブルックナー第8演奏を成就させた福島章恭さんに心からの祝福と感謝を! クナッパーツブッシュともマタチッチとも違う、福島章恭のブルックナー第8を鳴り響かせたこと、素晴らしかった。