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■ 塩河原温泉 「渓山荘」 〔 Pick Up温泉 〕

 

とくに女性におすすめの群馬のすぐれ宿です。

<塩河原温泉「渓山荘」> (川場村、12:00~(時間要問合せ)、800円/1h位、0278-52-2236)
オフィシャルHP

ここは2002年にいちどレポしていますが、何度か再訪していて分析書もgetできたので再レポします。

沼田の北、川場村の中心にもほど近い一軒宿。場所はわかりにくく、県道64平川沼田線の谷地交差点を左折、「ホテルSL(ふれあいの家温泉館)」をすぎて少し走った細い路地を左に降りたつきあたり。薄根川の川沿いに広壮な敷地をもつ宿です。

外観は風格ある純和風ですが、館内はところどころに南仏風の意匠がきいており、”創作和風隠れ宿?”といった感じの落ち着いた趣。ワインカフェ、アロマテラピー、ギャラリー・・・と、女性好みのメニューが充実。別棟は愛犬と一緒に泊まれます。
館内はいわゆる”和モダン”系ですがさらに一歩踏み込んでいて、コンセプトとして謳ってはいないものの全体の雰囲気は、近年注目されている”ロハス”(Lifestyles Of Health And Sustainability = 健康や持続可能性を重視するライフスタイル)の考え方を取り入れているように思いました。スタッフの応対も感じのいいものです。
また、写真好きが集まる宿としても有名で、定期的に撮影会も行われているようです。

 

細かなところまで気配りされたシックな廊下を渡ると、奥にすばらしいできの浴場があります。
総檜造りの高い天井の湯屋に木枠石敷のシンプルな湯船(6.7人)。広い窓の外に緑が望める落ち着いた空間。 湯屋から階段をおりた庭園造りの露天(武尊石造り円形、10人弱、一部東屋付)は、そばに薄根川が流れていますが展望はききません。ここも落ち着いた佇まい。今回いったときは、夜空に風花が舞うすばらしい月見露天が楽しめました。

カラン7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。今回は連休の夕方に行ったので混雑気味でしたが、午後早くにいくと空いています。

 

内湯は、二段になった石の湯口からの投入。上段はゲキ熱加熱源泉10L/min程度の投入で竹の柄杓があり飲泉できます(湯温は変動)。下段は適温のお湯を大量投入。湯船内に排湯口はなく、湯船横、露天側の側溝への排湯。
露天は、石の隙間から間欠的な注入でオーバーフロー+底面自然流下?。お湯の鮮度は内湯に劣るものの、以前より鮮度があがってきている印象。

お湯は、無色透明(露天はやや懸濁)で茶色の湯の花がただよいます。内湯湯口は、甘いイオウ臭と微たまご味。分析書にはイオウ成分は出ていませんが、鮮度がいいのでイオウ気が残っているのかも。ただ、投入量からみて循環湯と思われる内湯下段湯口でもイオウ臭がするのは不思議。露天でもカルキ臭はなく、おだやかな温泉臭があります。
弱いヌルすべ(前より弱くなっているような気がする)と軽いとろみがあり、浴後はお肌すべすべになるお湯は、さすがに「美人の湯」と謳うだけのことはあります。 ただし、内湯はあいかわらず過加熱気味なのは残念。成分濃度のわりに妙に温まる感じは健在です。

 

しかし、アル単 27.8℃、23.0L/min、成分総計=0.16g/kgのスペック、しかも循環使用とはとても思えない上質のお湯は、かなり腕のいい湯守さんがおられるかとみました。
お湯もいいですが、館内の雰囲気を味わうだけでも訪れる価値のあるお宿です。とくに女性にはおすすめ。
なお、食材にこだわった食事はとても美味しそうですが、昼食・ディナーとも事前の予約が必要です。

アルカリ性単純温泉(Na-(CO3)型) 27.8℃、pH=9.4、23.0L/min自然湧出、成分総計=0.16g/kg、Na^+=43.4mg/kg (97.91mval%)、Fe^2+=0.03、F^-=4.56 (12.27)、Cl^-=3.41 (4.91)、SO_4^2-=7.71 (8.27)、HCO_3^-=22.6 (18.93)、CO_3^2-=32.5 (55.35)、陽イオン計=44.8 (1.93mval)、陰イオン計=71.1 (1.96mval)、メタけい酸=43.4、硫化水素=0.0 <H9.5.7分析> (源泉名:塩河原温泉 美人の湯)

<温泉利用掲示> 加水なし 加温あり 循環あり 消毒剤使用なし

〔 2006年1月23日レポ 〕

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〔 2002年7月28日レポに加筆 〕

(前段略)
浴室をのぞくとおもわず、お~っ! これがいいのです ^^)
総檜造りの高い天井の湯屋に木枠石造りのシンプルな湯船(4.5人)。広い窓の外に緑がのぞめる落ちついた空間。カラン7、シャワーあり、シャンプーなし、ドライヤーあり。 湯屋から階段をおりた庭園造りの露天(武尊石造り円形、5.6人)は、そばに薄根川が流れていますが展望はききません。ここも落ち着いた佇まい。土曜13時で独占~5人。

内湯は二段になった石の湯口からの投入。上段は源泉10L/min程度で竹の柄杓がふたつあり飲泉できます(湯温は変動)。下段は熱めのお湯50L/min程度を投入。
湯船内に排湯口はなく、湯船横の側溝への排湯です。
露天は石の隙間から間欠的に注入でオーバフローあり。お湯の鮮度は内湯の方が高い感じです。お湯は無色透明(露天は微白濁で黄土色の浮遊物少々)、内湯湯口では明瞭なイオウ臭(+石膏臭?)とたまご味。肌にまとわりつくようなかなり強いヌルすべ湯で、さすがに「美人の湯」と謳うだけのことはあります。 ただし、内湯・露天とも過加熱気味で熱すぎるのは残念! ふつうこの手の湯質は、浴後すっきりスベスベが多い(新木鉱泉や丹波山のめこい湯など)ですが、ここは強い温まり感があり、浴後はぺとぺとしっとりします。

成分を知りたいところですが、分析表なしとのこと。(手元のガイドには、アルカリ性単純温泉 27.5℃とあります)
アル単とは思えない充実の浴感をもついいお湯なので、堂々と分析表掲示をして欲しいです。1,000mg/kgに近い強アルカリでそこそこの総硫黄に、Cl^-、SO_4^-、HCO_3^-の絶妙配分+土類系含有のような気がしますがどうでしょうか。
炎暑&熱湯ということもあるのでしょうが、あの強い温まり感は何とも不思議。
宿の雰囲気も優れものなので、涼しくなったらぜひ再訪して確認したいです。しかし、いぶし銀のような一軒宿が点在する群馬の温泉は本当に奥深いものがあります。
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