関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 喜久の湯温泉 「喜久乃湯温泉」
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住 所 :山梨県甲府市朝日5-16-6
電 話 :055-252-6123
時 間 :10:00~21:30 / 水休
料 金 :400円
■ 紹介ページ (タウンページ)
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。
甲府市北部、湯村温泉の東側にある温泉銭湯。
甲府と縁のふかい作家、太宰治が通ったお湯として、太宰ファンには知られているようです。
昭和14年1月、新婚の太宰は甲府市御崎町56番地に新居を構え、執筆の傍ら夕刻になると近くのこのお湯に通ったそうです。
(甲府市HP、脱衣所掲示などを参考。)
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【写真 上(左)】 周辺は住宅地
【写真 下(右)】 年季入りすぎの看板
喜久の湯の創業は昭和九年、老舗の銭湯で、甲府山の手の寺町的な落ちついた住宅地の一角にあります。
場所は甲府市北部を東西に走る「山の手通り」の「朝日5」T字路の北側ですが、ここから行くとPへのアプローチが一通で阻まれそうなので、その東側手前の「武田」交差点か「新紺屋小学校西」交差点を北に折れ、1つ目の西行き一方通行路を左折するのが賢いかも。
Pは数ヶ所に10台以上あるようです。
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【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 外壁掲示の施設案内
改装された外観はさしたることもなく、下駄箱から館内に入るアプローチもふつう。
右手が男湯、左が女湯です。
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【写真 上(左)】 袖看板
【写真 下(右)】 入口
ところが暖簾をくぐったとたん、一気に気合い入った「喜久乃湯」ワールドに引きずり込まれます。
入口脇、浴場に向けどっしりと据えられた番台、磨き上げられた木の床、焦げ茶のゲキしぶ木製ロッカー、壁に掛けられた商店や医院のレトロな看板、年季入った扇風機や籐カゴ・・・。
ゆったりとした脱衣所のむこうに、明るく広々とした浴室が見えています。
老舗系銭湯としてほとんど文句のつけようのない仕上がりです。
太宰治ファンの来訪もあるのか、脱衣所ロッカーのところどころに太宰治関連の記事などが貼られています。
土曜10時すぎで7人ほどもお客がいたのにはびっくり、おそらく1番湯の客かと思いますが、しっかり固定客をつかんでいそう。
浴槽ではジェットやジャグジーが元気に稼働しているのに、湯気の抜けよくこもりはまったくありません。
手前から高温ジェット槽(5-6人、循環、適温)と隣りあって高温ジャグジー槽(2-3人、循環、やや熱)。すこし離れて右手おくに低温ジャグジー槽(6-7人、かけ流し、ややぬる)とおくに一段高く低温かけ流し槽(3-4人、25℃くらいか?)の4槽。
正面おくには年季入ったサウナも設置されています。
カラン18、シャワーあり、シャンプーなし、ドライヤー確認し忘れ。
臙脂色のタイルが貼られた立ち上がりから突き出た推下式吐水カラン2連(お湯&水)と上部に固定式シャワーの正統派銭湯仕様の洗い場。桶はもちろんケロリンです。
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【写真 上(左)】 浴場全景 (外壁掲示のパネルより)
【写真 下(右)】 かけ流し系の2槽 (同)
浴槽はゆるやかにカーブを描き、臙脂色タイル枠&水色タイル敷の浴槽がタイルを敷いた内床の上でよく映えています。
一番おくの源泉低温槽だけは、なぜか臙脂色タイルの枠どりがありません。
手前循環2槽は槽内注吸湯でオーバーフローなし。
低温ジャグジー槽は、石組みの湯口からの投入+ジャグジー底面注入でオーバーフロー。
低温かけ流し槽は、ちかくにコップがおかれた湯口からやや冷たい源泉をかなりの量投入で潤沢にオーバーフロー。
さてお湯です。
手前の循環2槽はカルキ臭がよわく香り、お湯はさしたるものではありませんでした。
で、おくのかけ流し系浴槽についてレポします。
ほぼ無色透明のお湯には灰色とうす茶の浮遊物が浮かびます。
石膏芒硝泉の味がしっかりで、甘い石膏系の湯の香が湯面からも香ります。
硫酸塩泉系のきしきしとツルすべが拮抗する質感ある湯ざわり。
さほどつよくはないものの、とろみと湯中の指先の青白発光もありました。
あたたまりはさほどつよくないですが、甘くみて長湯するとあとでどっしりときます。
浴場内に貼られている分析書をみると、なんとSO_4^2-=664.20mg/kg (95.13mval%、末尾※参照)の含芒硝石膏泉。
甲府周辺で、これだけ純度の高い硫酸塩泉はちょっと記憶になく、ただならぬ浴感もなるほど納得がいくというもの。
あまりに浴場の雰囲気がよいので、これだけでOK、お湯はそこそこでもいいやと思いましたが、思いがけぬ正統派硫酸塩泉にふたたびぶっとび・・・(笑)
こんなすばらしいお湯をこれまで未湯で放置していた自分に反省しきり。
混んでいたので写真はありませんが、温泉好きにもレトロ好きにも、ここはぜひ訪れて生の雰囲気を味わってほしいと思います。
〔 源泉名:「喜久の湯」温泉 〕 <分析日不明>
Ca・Na-硫酸塩温泉※ 泉温・pH・湧出量不明、イオン計(TIM)=1001.4mg/kg
Na^+=84.30mg/kg (25.04mval%)、Ca^2+=218.50 (74.47)、Fe^2+=0.1、Cl^-=12.70 (2.46)、SO_4^2-=664.20 (95.13)、HCO_3^-=17.80
陽イオン計=305.60 (14.64mval)、陰イオン計=695.80 (14.53mval)、メタけい酸=32.7
※ 泉質名掲示は不明瞭だったので、筆者でmval%値を概算(上記( )内)して推定。
■ブランドグルメ
〔 おざら 〕
暑~い甲府の夏を彩る郷土食で、冷やした”ほうとう”などの麺を温かいつゆにつけて食べるもの。
もともとは湯村温泉の西、敷島町あたりの郷土料理だったという説もあるようです。
シンプルな料理だけに”つゆ”が決め手となり、夏野菜などがふんだんに入れられます。
〔 2012/07/05UP (2012/06入湯) 〕
E138.34.13.026N35.40.17.394
【BGM】
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