関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 小瀬温泉 「小瀬パークホテル」 【閉館】
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住 所 :長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2126
電 話 :0267-42-3611 (閉館。営業時のデータ)
時 間 :10:00~17:00(事前予約制) / 日帰り入浴は夏期不可 (同上)
料 金 :700円 (同上)
この施設は現在閉館しており現存しません。またまた超古いレポ(10年越し(~~; )で申し訳ないですが、メモや写真が残っているので記録の意味でUPします。
旧軽井沢と北軽・鬼押出し方面を結ぶ白糸ハイランドウェイは沿道に白糸の滝などの観光スポットを擁する有料道路です。この道路のなかほど、旧軽から4kmほど入ったところに軽井沢の名湯としてふるくから温泉好きを魅了した小瀬温泉があります。
ここには本家の「小瀬温泉ホテル」と「小瀬パークホテル」の2軒の温泉宿がありました。
そのうち「小瀬パークホテル」は閉館し、現在、「アンシェントホテル浅間軽井沢」として営業しています。「アンシェントホテル」は改装オープンか新築オープンかわかりませんが、2011年7月オープンの情報があるので、当然閉館はそれより前ということになります。
(「アンシェントホテル」のWebによると、経営は㈱小瀬パークホテルのようで、経営主体の変更はないようです。)
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【写真 上(左)】 白糸の滝
【写真 下(右)】 旧軽
日帰り不可の「小瀬温泉ホテル」は固定客メインで敷居が高く、「小瀬パークホテル」もハイシーズン日帰り不可の予約制ということで、この名湯にはなかなか入る機会がありませんでしたが、2007年4月ついに入湯の機会を得ました。
なお、ここは閉館数年前から日帰り入浴休止していたとの情報もあり、ほとんどラストチャンスだった可能性があります。
アクセスに白糸ハイランドウェイの通行料をとられたのは痛いところ。でも白糸の滝も見たし北軽から旧軽まで抜けたので、まあよしとすべきか。
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【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 庭
土曜でしたが、午前中にTELして予約OK。
日帰り入浴に制約が多いので高ピーな対応を警戒するも、予想に反してTEL・現地の対応ともにとても丁寧で好感のもてるもの。上品な女将さんの応対もいただきました。
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【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 館内
小ぶりながら重厚な雰囲気を漂わせるホテルです。
浴場は階段をおりた階下にあります。
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【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 脱衣所
男湯はやや暗めでこもり気味ながら落ちついた浴場。女湯の方が明るい雰囲気のようです。
窓際に石枠鉄平石敷側面タイル4~5人くらいの内湯をシンプルに配置しています。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。(カランも温泉かも)
土曜13時で終始独占でした。
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【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯
石灰華的なイガイガ付きの岩の湯口から15L/minほどを投入し、槽内注吸湯なしの潤沢ななオーバーフローは、お湯の感じからしても文句なくかけ流しでしょう。
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【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 女湯の湯口
かなり熱めのお湯はやや青味を帯びた?透明で、浮遊物なし。湯中の指先がよわく青白に発光しています。
よわい芒硝臭が浴室に足を踏み入れたときから香っています。湯面ではこれにかすかな樹脂系アブラ臭が加わります。味はよわい芒硝味。
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【写真 上(左)】 カランも温泉?
【写真 下(右)】 浴場まで伸びる源泉ライン
湯ざわりはデリケートで、ツルすべとよわいキシキシが拮抗しています。浴後は肌に弾性がついてしっとり落ちつく硫酸塩泉系美人の湯。
熱湯ということもありますが、お湯の鮮度がいいためか、はたまた硫酸塩成分が効いてかかなりつよいあたたまり感があります。(タイプとしては重曹泉型ですが、硫酸塩泉系の特徴をつよめに感じました。)
やわらかく奥のふかい含蓄のあるお湯で、出たくなくなるような後曳き感とおだやかに温もる充実した浴後感があります。
泉質的な個性はさしてつよくはないものの、独特な質感を備えたお湯で、さすがに軽井沢の名湯と名を馳せただけのことはあります。
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【写真 上(左)】 窓側から男湯
【写真 下(右)】 潤沢なオーバーフロー
「小瀬パークホテル」は湯元の「小瀬温泉ホテル」からの引き湯で、同じ源泉をつかっていました。軽井沢温泉物語というサイトによると、「小瀬パークホテル」の経営者は「小瀬温泉ホテル」オーナーと親戚関係にあったそうで、それもあって引き湯が可能だったのかもしれません。
なお、現在の「アンシェントホテル浅間軽井沢」は温泉を使用していないようで、その理由については、長野県環境審議会 温泉審査部会議事録に記録されています。
また、この資料によると平成26年12月現在「小瀬温泉ホテル」は3本の源泉を所有していて、1号泉の湧出量は平成16年度90L/min→平成25年度60L/min、2号泉の湧出量は平成16年度100L/min→平成25年度30.5L/minと減少傾向にあり、3号泉は休止中との事。
湯量の減少のほかにもいろいろと大人の事情があるようで、デリケートな状況のようです。
ただ、同資料には「小瀬温泉1号泉とパークホテル水井戸は類似性があり、かつ2号泉及び3号泉と区別でき、小瀬温泉1号泉とパークホテル水井戸は同じ起源に由来すると考えられます。」との記載があるので、もし「アンシェントホテル浅間軽井沢」の浴槽でこのパークホテル水井戸水を使用しているのであれば、湯づかいはともかく小瀬温泉1号泉に近い泉質のお湯に入れる可能性はあるということになります。
このお湯は泊まりでじっくり味わいたいもので、長らく「小瀬温泉ホテル」の宿泊を目論んでいますが未だに果たせていません。
かつてはほとんどが常連個人客で占められていたといわれるこの名宿も、いまではじゃらんでも予約できるようになりました。時代の流れには逆らえないのかもしれません。
〔 源泉名:小瀬温泉 〕 <H3.7.26分析>
単純温泉(Na-HCO3型) 46.0℃、pH=7.8、湧出量不明、成分総計=562.4mg/kg
Na^+=82.2mg/kg (67.67mval%)、Mg^2+=7.6 (11.91)、Ca^2+=16.8 (15.88)
Cl^-=22.3 (11.98)、SO_4^2-=17.3 (6.84)、HCO_3^-=260.0 (80.99)
陽イオン計=115.5 (5.29mval)、陰イオン計=299.8 (5.26mval)、メタけい酸=108.9、メタほう酸=14.2、遊離炭酸=24.2
〔 館内掲示 〕
天然温泉「清廉の湯」ご案内
(前略)当ホテルの温泉は、源泉摂氏五十二.五度のやわらかく透明な弱アルカリ泉の大変良質な天然温泉です。おつかいいただきますと、お肌がつややかにシンから温まり、健康と美容に最適です。
温泉は豊富に湧き出ており、一切循環いたしておりません。お飲みになりますと尚効果がございますので、ご利用くださいませ。(後略)
〔 2017/01/31UP (2007/04入湯) 〕
E138.36.55.810N36.23.7.690
(現在はアンシェントホテル浅間軽井沢)
【 BGM 】
L'Aquila - John Tesh
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