関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 奥座敷(近場の温泉たち)& メロ曲追加しました
2021/07/08 UP
4回目の緊急事態宣言発令です。
もはや宣言発令の効果はない、という見方もありますが、やはり夏休みのレジャー産業の打撃は必至かと。
GW、お盆休み、年末年始、再度のGW、そして再度のお盆休みと、5つのピークを奪われた温泉業界の苦境がもはや限界に達していることは容易に想像できます。
温泉(旅行)業界のお客はもともと多種多様で、たとえほとんどのお客が東京からであっても、制度的な補償はほとんど打たれてきませんでした。
(発令で顧客が蒸発してしまっても、施設の所在は宣言エリア外なので補償は出ないという構図。)
しかも、五輪特需を狙って投資をかけたところもあるとみられ、投資回収が重くのしかかります。
一企業で対応できることは、自ずから限界があります。
ここは過去の実績にもとづいた粗利補償的な対応でしか、収拾の糸口はつけられないのかもしれません。
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2021/01/23 UP
新型コロナ感染拡大収束のメドが見えてきません。
変異種が入ってきているし、ワクチン接種のスケジュールも不透明感を増しているなか、新型コロナ禍は当面つづくとみるべきなのかもしれません。
GW、お盆休み、年末年始と、相次いで3つのピークを奪われた温泉業界が、目下空前の苦境に立たされていることは想像に難くないところです。
オリ・パラ特需を見越して起死回生の設備投資を打ったところもあるとみられ、さらに傷口を広げてしまったケースもあるかもしれません。
↓ にも書いたとおり、もともと温泉業界はコロナ前から構造的な不況下にあり、それに今回のコロナ禍がとどめをさしてしまう懸念も出てきました。
いうまでもないことですが、温泉業界にかかわらず、営利組織はおのおの個別具体に状況がことなります。
なので、範囲を絞った一律給付策は多かれ少なかれかならず ”不公平感” を生み出します。(ぜんぜん足りないところも、政策バブルを享受するところも出る。給付なしのところからは不満も出る。)
「100年に一度」といわれる未曾有の国難。
GOTOについてのリスクや問題点は、多くの識者が指摘しているとおりですし、
財源について、様々な立ち位置から賛否両論あるとは思いますが、
ここは過去の実績にもとづいた粗利補償的な対応でしか、収拾の糸口はつけられないのかもしれません。
一刻もはやく適切な策が講じられ、
日本のすばらしい温泉たちが、このコロナ禍を乗り越えて1湯でも多く残れますように・・・。
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2020/05/24 UP
あいかわらずステイホーム中です。
このところ多くのアクセスをいただいているし、仕事も一段落したので、しばらくブログを連投していきたいと思います。
さっき視たテレビのアンケートで、新型コロナ収束したら一番やりたいことは、ダントツで「国内旅行」でした。
新型コロナ第2波、第3波が懸念されるなか、当面は県内客をメインに集客、という流れが強まるのではないでしょうか。
ここで思い起こしたのは「奥座敷」ということば。
観光の分野で「奥座敷」というと、都市近郊の観光地、とくに温泉地をさす場合が多いです。
かつて交通が不便だった時代、ビジネス客は商談地のそばに宿をとりました。
温泉地があればそこが選ばれたし、そこで接待がおこなわれるケースも少なくなかったようです。
また、都市の住民も、宴会や法要、親族の集まり、そして日頃の息抜きなどに奥座敷の旅館を利用していました。
交通が便利になって、出張は日帰りがメインになり、経費削減で接待も減りました。
かろうじて残った宿泊ニーズも、安価で設備のととのったビジネスホテルやスーパーホテルに吸収されていきました。
人々は旅行の宿泊先として近場の温泉よりも、非日常感のある遠くの温泉を志向するようになり(秘湯ブームが好例)、日頃の息抜きニーズもスーパー銭湯などの新興勢力に蚕食されていきました。
また、温泉地を支えていた多くのお宿は1万~1万5千円程度のプライス・ゾーンであり、中間所得層の減少によるニーズの2極化も、じわじわと打撃を与えていったものと考えられます。
なので、一部のブランド温泉地をのぞくと、多くの「奥座敷」は、近年たいへんな逆境にさらされていたことになりますし、実際、力尽きて廃業を余儀なくされたお宿も少なくありません。
いま「奥座敷」に残っているお宿は、このような大逆境を乗り越えてきた強者たちであり、じっさいオリジナルな魅力をもっているものです。
(とくに料理のレベルが高い割烹旅館が多い。)
これらの「強者」も、今回の新型コロナ禍では例外なく痛手を被っていると思いますし、存続の危機を迎えているケースも少なくないかもしれません。
ただ、今回のコロナ収束の過程で「近場の観光地」が見直されることはおそらく間違いなく、新たな客層を開拓するチャンスに転じる可能性もあります。
ひきつづき予断を許さない状況ですが、なんとかこの苦境を乗り切ってほしいものです。
奥座敷の温泉については、→こちらのページがよくまとまっています。
関東周辺について、すこし補足してみます。
・大子温泉・袋田温泉(茨城県大子町)・・・ 久慈エリアの奥座敷
・成沢温泉(茨城県水戸市)・・・ 水戸の奥座敷
・馬頭温泉郷(栃木県那珂川町)・・・ 那珂エリアの奥座敷
・鬼怒川温泉・川治温泉(栃木県日光市)・・・東京(下町エリア)の奥座敷
・赤見温泉(栃木県日光市)・・・ 佐野・足利の奥座敷
・やぶ塚温泉(群馬県太田市)・・・ 太田・桐生・伊勢崎の奥座敷
・伊香保温泉(群馬県渋川市)・・・ 前橋・高崎・渋川の奥座敷
・老神温泉(群馬県沼田市)・・・ 沼田の奥座敷
・水上温泉(群馬県みなかみ町)・・・ 東京(下町エリア)の奥座敷
・磯部温泉(群馬県安中市)・・・ 安中・富岡など西毛エリアの奥座敷
・八塩温泉(群馬県藤岡市)・・・ 藤岡・高崎の奥座敷
・名栗温泉(埼玉県飯能市)・・・ 飯能など奥武蔵エリアの奥座敷
・秩父温泉郷(埼玉県飯能市)・・・ 埼玉の奥座敷
・岩藏温泉(東京都青梅市)・・・ 青梅・八王子の奥座敷
・養老温泉(千葉県市原市/大多喜町)・・・ 千葉・東葛エリアの奥座敷
・青堀温泉(千葉県富津市)・・・ 木更津・富津の奥座敷
・飯山温泉・七沢温泉(神奈川県厚木市)・・・ 厚木・海老名・相模原などの奥座敷
・鶴巻温泉(神奈川県秦野市)・・・ 秦野・伊勢原などの奥座敷
・中川温泉(神奈川県山北町)・・・ 湘南エリアの奥座敷
・箱根温泉郷(神奈川県箱根町)・・・ 東京西部・神奈川の奥座敷
・湯河原温泉郷(神奈川県湯河原町)・・・ 東京西部・神奈川の奥座敷
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↓ の文章は、10年前に気に入りだった蓼科・渋川温泉 「保科館」が廃業してしまったときに書いた記事の一部です。(2011/01/08UP、→元記事)
個人的には、このときからインバウンド一辺倒の風潮にはどこか違和感を感じていましたが、まさか疫病でこのような事態を迎えてしまうとは・・・。
さすがに想像だにできませんでした。
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2011/01/08 UP
このところ湯づかいのいいお宿がつぎつぎと廃業しています。(鬼怒川の名湯「元湯 星のや」も廃業の情報あり。)
2008年10月1日、観光庁が設立。
観光立国だ、インバウンドだ、観光カリスマだ、アドバイザリー・ボードだと、マスコミ映えのする政策は華ざかりですが、そのかげで観光の基盤を支えるかけがえのない資源が日に日に消え去っていきます。
幾多の不況を乗り越え、何十年もつづいてきたお宿たちがどうしてここ数年で相次いで力つき、瓦解していくのでしょうか。
かつて、ビジネスはFace to Faceで進み交通も不便だったために、ビジネス客は頻繁に地方の宿に泊まりました。
ビジホもカプセルホテルもまだまだ浸透していなかったので、彼らは往々にして温泉宿を常宿とし、それを”役得”として許す風潮がありました。(いまなら出張で温泉宿に泊まったりしたら、ふつうに”コスト管理意識希薄”で人事ポイント-1か・・・(笑))
Webが浸透し、交通は至便になって、よほどの事情がない限り出張は原則日帰り、いや、出張でさえもWeb会議の導入などで減少の一途です。
かつて温泉は「泊まりに行かなければ入れないもの」でしたが、いまは平日、仕事のあとでもふつうにスパ銭で温泉に入ることができます。
しかも、その泉質や湯づかいは有力温泉地に比肩するものさえすくなくありません。(設備は圧倒的にこちらのほうがいい。)
かろうじて残された観光宿泊ニーズは、一部のゲキ高コンセプト旅館と外資を含む大規模資本が展開する365日均一格安料金のゲキ安チェーン宿に吸収されていきます。
廃業ラッシュの背景には、こういったマーケットの構造的な縮小があります。
よくいわれる後継者問題にしても、じつはお宿個別の問題ではなく、宿泊業そのものの将来に希望がもてないから後継者が育たない(育てない)のです。
いうまでもないことですが、すべてのお宿がコンセプト(あるいはデサイナーズ)化し、経営者がカリスマ化し、インバウンド対応することなど、できるはずがありません。
だから、もっと根本的なセーフティーネット(たとえば戸別所得補償制度的な)がどうしても必要になるのでは?
もっとも政府の基本姿勢が、観光業は第一次産業とちがい基幹産業じゃないから優勝劣敗でマーケットに適応した「勝ち組」だけが残ればいい、という方向ならばまったく不要なのかも知れませんが・・・。(でも、地方に対するマーケットニーズはもはや第六次産業にあるので、ほんとはそんなこといってる場合じゃないけどね。)
中心市街地にせよ休耕田にせよ、一度疲弊・荒廃してしまったものをもとに戻すことは容易ではなく、温泉地や観光地もまた然りです。
いくらインバウンドのインフラがととのっても、受け入れ先が疲弊し、荒廃してしまってはなんの意味もありません。
期待される中国人観光客にしても、現時点で彼らの多くが求めるアメニティは和風旅館ではなくホテル型で、和食会席ではなくバイキングです。
(彼らの食べる量からすると、ちんまりとした和風懐石ではとても満足できない。だから鬼怒川や塩原のバイキング箱形ホテルは期せずして(?)彼らのニーズに合っている。)
もちろん日本通観光客として成熟してくれば、『YOKOSO! JAPAN』的な、和風旅館で会席料理というニーズも当然求められてくるでしょうが、それはたぶんまだ先のはなし。
観光地の今後の成否にとって、いまが本当の正念場だと思うのですが・・・。
■Bienvenido a Japon-YOKOSO! JAPAN-ようこそ日本
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なんか無性にメロディのいい曲聴きたくなったので、10曲に増やしました。
01.HOWEVER - GLAY
02.ただ泣きたくなるの - 国分友里恵
03.Your Eyes - 山下達郎
04.Again - アンジェラ・アキ
05.By Your Side - WISE & Kana Nishino
06 .Voyage - Ayumi Hamasaki
07 .KOKIA - 孤独な生きもの
08.The Days I Spent With You - 今井美樹
09.最後のニュース - 井上陽水
10.時代 - 薬師丸ひろ子
→ ~ Pray ~ こんなときの美メロ曲
4回目の緊急事態宣言発令です。
もはや宣言発令の効果はない、という見方もありますが、やはり夏休みのレジャー産業の打撃は必至かと。
GW、お盆休み、年末年始、再度のGW、そして再度のお盆休みと、5つのピークを奪われた温泉業界の苦境がもはや限界に達していることは容易に想像できます。
温泉(旅行)業界のお客はもともと多種多様で、たとえほとんどのお客が東京からであっても、制度的な補償はほとんど打たれてきませんでした。
(発令で顧客が蒸発してしまっても、施設の所在は宣言エリア外なので補償は出ないという構図。)
しかも、五輪特需を狙って投資をかけたところもあるとみられ、投資回収が重くのしかかります。
一企業で対応できることは、自ずから限界があります。
ここは過去の実績にもとづいた粗利補償的な対応でしか、収拾の糸口はつけられないのかもしれません。
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2021/01/23 UP
新型コロナ感染拡大収束のメドが見えてきません。
変異種が入ってきているし、ワクチン接種のスケジュールも不透明感を増しているなか、新型コロナ禍は当面つづくとみるべきなのかもしれません。
GW、お盆休み、年末年始と、相次いで3つのピークを奪われた温泉業界が、目下空前の苦境に立たされていることは想像に難くないところです。
オリ・パラ特需を見越して起死回生の設備投資を打ったところもあるとみられ、さらに傷口を広げてしまったケースもあるかもしれません。
↓ にも書いたとおり、もともと温泉業界はコロナ前から構造的な不況下にあり、それに今回のコロナ禍がとどめをさしてしまう懸念も出てきました。
いうまでもないことですが、温泉業界にかかわらず、営利組織はおのおの個別具体に状況がことなります。
なので、範囲を絞った一律給付策は多かれ少なかれかならず ”不公平感” を生み出します。(ぜんぜん足りないところも、政策バブルを享受するところも出る。給付なしのところからは不満も出る。)
「100年に一度」といわれる未曾有の国難。
GOTOについてのリスクや問題点は、多くの識者が指摘しているとおりですし、
財源について、様々な立ち位置から賛否両論あるとは思いますが、
ここは過去の実績にもとづいた粗利補償的な対応でしか、収拾の糸口はつけられないのかもしれません。
一刻もはやく適切な策が講じられ、
日本のすばらしい温泉たちが、このコロナ禍を乗り越えて1湯でも多く残れますように・・・。
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2020/05/24 UP
あいかわらずステイホーム中です。
このところ多くのアクセスをいただいているし、仕事も一段落したので、しばらくブログを連投していきたいと思います。
さっき視たテレビのアンケートで、新型コロナ収束したら一番やりたいことは、ダントツで「国内旅行」でした。
新型コロナ第2波、第3波が懸念されるなか、当面は県内客をメインに集客、という流れが強まるのではないでしょうか。
ここで思い起こしたのは「奥座敷」ということば。
観光の分野で「奥座敷」というと、都市近郊の観光地、とくに温泉地をさす場合が多いです。
かつて交通が不便だった時代、ビジネス客は商談地のそばに宿をとりました。
温泉地があればそこが選ばれたし、そこで接待がおこなわれるケースも少なくなかったようです。
また、都市の住民も、宴会や法要、親族の集まり、そして日頃の息抜きなどに奥座敷の旅館を利用していました。
交通が便利になって、出張は日帰りがメインになり、経費削減で接待も減りました。
かろうじて残った宿泊ニーズも、安価で設備のととのったビジネスホテルやスーパーホテルに吸収されていきました。
人々は旅行の宿泊先として近場の温泉よりも、非日常感のある遠くの温泉を志向するようになり(秘湯ブームが好例)、日頃の息抜きニーズもスーパー銭湯などの新興勢力に蚕食されていきました。
また、温泉地を支えていた多くのお宿は1万~1万5千円程度のプライス・ゾーンであり、中間所得層の減少によるニーズの2極化も、じわじわと打撃を与えていったものと考えられます。
なので、一部のブランド温泉地をのぞくと、多くの「奥座敷」は、近年たいへんな逆境にさらされていたことになりますし、実際、力尽きて廃業を余儀なくされたお宿も少なくありません。
いま「奥座敷」に残っているお宿は、このような大逆境を乗り越えてきた強者たちであり、じっさいオリジナルな魅力をもっているものです。
(とくに料理のレベルが高い割烹旅館が多い。)
これらの「強者」も、今回の新型コロナ禍では例外なく痛手を被っていると思いますし、存続の危機を迎えているケースも少なくないかもしれません。
ただ、今回のコロナ収束の過程で「近場の観光地」が見直されることはおそらく間違いなく、新たな客層を開拓するチャンスに転じる可能性もあります。
ひきつづき予断を許さない状況ですが、なんとかこの苦境を乗り切ってほしいものです。
奥座敷の温泉については、→こちらのページがよくまとまっています。
関東周辺について、すこし補足してみます。
・大子温泉・袋田温泉(茨城県大子町)・・・ 久慈エリアの奥座敷
・成沢温泉(茨城県水戸市)・・・ 水戸の奥座敷
・馬頭温泉郷(栃木県那珂川町)・・・ 那珂エリアの奥座敷
・鬼怒川温泉・川治温泉(栃木県日光市)・・・東京(下町エリア)の奥座敷
・赤見温泉(栃木県日光市)・・・ 佐野・足利の奥座敷
・やぶ塚温泉(群馬県太田市)・・・ 太田・桐生・伊勢崎の奥座敷
・伊香保温泉(群馬県渋川市)・・・ 前橋・高崎・渋川の奥座敷
・老神温泉(群馬県沼田市)・・・ 沼田の奥座敷
・水上温泉(群馬県みなかみ町)・・・ 東京(下町エリア)の奥座敷
・磯部温泉(群馬県安中市)・・・ 安中・富岡など西毛エリアの奥座敷
・八塩温泉(群馬県藤岡市)・・・ 藤岡・高崎の奥座敷
・名栗温泉(埼玉県飯能市)・・・ 飯能など奥武蔵エリアの奥座敷
・秩父温泉郷(埼玉県飯能市)・・・ 埼玉の奥座敷
・岩藏温泉(東京都青梅市)・・・ 青梅・八王子の奥座敷
・養老温泉(千葉県市原市/大多喜町)・・・ 千葉・東葛エリアの奥座敷
・青堀温泉(千葉県富津市)・・・ 木更津・富津の奥座敷
・飯山温泉・七沢温泉(神奈川県厚木市)・・・ 厚木・海老名・相模原などの奥座敷
・鶴巻温泉(神奈川県秦野市)・・・ 秦野・伊勢原などの奥座敷
・中川温泉(神奈川県山北町)・・・ 湘南エリアの奥座敷
・箱根温泉郷(神奈川県箱根町)・・・ 東京西部・神奈川の奥座敷
・湯河原温泉郷(神奈川県湯河原町)・・・ 東京西部・神奈川の奥座敷
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↓ の文章は、10年前に気に入りだった蓼科・渋川温泉 「保科館」が廃業してしまったときに書いた記事の一部です。(2011/01/08UP、→元記事)
個人的には、このときからインバウンド一辺倒の風潮にはどこか違和感を感じていましたが、まさか疫病でこのような事態を迎えてしまうとは・・・。
さすがに想像だにできませんでした。
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2011/01/08 UP
このところ湯づかいのいいお宿がつぎつぎと廃業しています。(鬼怒川の名湯「元湯 星のや」も廃業の情報あり。)
2008年10月1日、観光庁が設立。
観光立国だ、インバウンドだ、観光カリスマだ、アドバイザリー・ボードだと、マスコミ映えのする政策は華ざかりですが、そのかげで観光の基盤を支えるかけがえのない資源が日に日に消え去っていきます。
幾多の不況を乗り越え、何十年もつづいてきたお宿たちがどうしてここ数年で相次いで力つき、瓦解していくのでしょうか。
かつて、ビジネスはFace to Faceで進み交通も不便だったために、ビジネス客は頻繁に地方の宿に泊まりました。
ビジホもカプセルホテルもまだまだ浸透していなかったので、彼らは往々にして温泉宿を常宿とし、それを”役得”として許す風潮がありました。(いまなら出張で温泉宿に泊まったりしたら、ふつうに”コスト管理意識希薄”で人事ポイント-1か・・・(笑))
Webが浸透し、交通は至便になって、よほどの事情がない限り出張は原則日帰り、いや、出張でさえもWeb会議の導入などで減少の一途です。
かつて温泉は「泊まりに行かなければ入れないもの」でしたが、いまは平日、仕事のあとでもふつうにスパ銭で温泉に入ることができます。
しかも、その泉質や湯づかいは有力温泉地に比肩するものさえすくなくありません。(設備は圧倒的にこちらのほうがいい。)
かろうじて残された観光宿泊ニーズは、一部のゲキ高コンセプト旅館と外資を含む大規模資本が展開する365日均一格安料金のゲキ安チェーン宿に吸収されていきます。
廃業ラッシュの背景には、こういったマーケットの構造的な縮小があります。
よくいわれる後継者問題にしても、じつはお宿個別の問題ではなく、宿泊業そのものの将来に希望がもてないから後継者が育たない(育てない)のです。
いうまでもないことですが、すべてのお宿がコンセプト(あるいはデサイナーズ)化し、経営者がカリスマ化し、インバウンド対応することなど、できるはずがありません。
だから、もっと根本的なセーフティーネット(たとえば戸別所得補償制度的な)がどうしても必要になるのでは?
もっとも政府の基本姿勢が、観光業は第一次産業とちがい基幹産業じゃないから優勝劣敗でマーケットに適応した「勝ち組」だけが残ればいい、という方向ならばまったく不要なのかも知れませんが・・・。(でも、地方に対するマーケットニーズはもはや第六次産業にあるので、ほんとはそんなこといってる場合じゃないけどね。)
中心市街地にせよ休耕田にせよ、一度疲弊・荒廃してしまったものをもとに戻すことは容易ではなく、温泉地や観光地もまた然りです。
いくらインバウンドのインフラがととのっても、受け入れ先が疲弊し、荒廃してしまってはなんの意味もありません。
期待される中国人観光客にしても、現時点で彼らの多くが求めるアメニティは和風旅館ではなくホテル型で、和食会席ではなくバイキングです。
(彼らの食べる量からすると、ちんまりとした和風懐石ではとても満足できない。だから鬼怒川や塩原のバイキング箱形ホテルは期せずして(?)彼らのニーズに合っている。)
もちろん日本通観光客として成熟してくれば、『YOKOSO! JAPAN』的な、和風旅館で会席料理というニーズも当然求められてくるでしょうが、それはたぶんまだ先のはなし。
観光地の今後の成否にとって、いまが本当の正念場だと思うのですが・・・。
■Bienvenido a Japon-YOKOSO! JAPAN-ようこそ日本
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なんか無性にメロディのいい曲聴きたくなったので、10曲に増やしました。
01.HOWEVER - GLAY
02.ただ泣きたくなるの - 国分友里恵
03.Your Eyes - 山下達郎
04.Again - アンジェラ・アキ
05.By Your Side - WISE & Kana Nishino
06 .Voyage - Ayumi Hamasaki
07 .KOKIA - 孤独な生きもの
08.The Days I Spent With You - 今井美樹
09.最後のニュース - 井上陽水
10.時代 - 薬師丸ひろ子
→ ~ Pray ~ こんなときの美メロ曲
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