関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 白山(岩沢尻観音)温泉 「白山荘」 〔 Pick Up温泉 〕
<白山(岩沢尻観音)温泉「白山荘」> (茨城県城里町(旧 桂村)上阿野沢23-1、10:00~16:00(予約制、時間要問合せ)、800円、029-289-2618)
■ 紹介ページ (城里町商工会)
■ 紹介ページ (るるぶ.com)
茨城県東茨城郡桂村(平成17年2月合併により、現・城里町)には、岩沢尻観音温泉「白山荘」と湯の沢鉱泉(常陸大宮市(旧 山方町)の湯の澤鉱泉とは別)があって、マニアな温泉好きに知られています。
城里町商工会HPによると「湯の歴史は古く、八幡太郎義家が戦の傷を癒し再び勝負に赴いた事から「勝頁坂の湯」、岩沢尻(地名)の水源近くに観音堂が祭ってあった為「岩沢尻観音温泉」との名称もあります。現在では能登の白山神社の写し神、白山神社の麓で癒し湯として「白山温泉」の名称で親しまれています。」とのこと。
温泉名は錯綜していますが、ふつう「白山温泉」と呼ばれることが多いようです。
【写真 上(左)】 下から見上げた白山荘
【写真 下(右)】 銘板
場所は、水戸から茂木に向かうR123茂木街道、沢山小を過ぎて500mほど先を斜め左に入り(看板あり?)、500mほど進んだT字路(看板あり?)を左折して道なりに1kmほど行ったところ。(→ここ)
ちょうど平地から山あいに入り込むようなところで、丘の中腹に農家風の建物。客室7室の一軒宿です。
TELなしで突入、人気が感じられなかったのでなかばあきらめながらも声をかけると、すぐに奥からおばあさんがでてきて、快く入浴OK。
【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 脱衣所
暗い廊下の奥に貸切交替制の浴場がひとつ。
料金800円はいささか高いような気もしますが、貸切ならばやむなしでしょう。
年季の入った木づくりの浴場はやや暗めながら、山の湯の風情にあふれています。
手前に木棚タイプの脱衣所。仕切りもなく浴場とつながっています。
浴場の左手に岩組。そのよこに源泉を溜めた「寶井戸」、右手に2人くらいの総檜づくりの舟形湯船が据えられています。
「寶井戸」のうえには源泉を汲むためか、つるべが吊る下げられています。
【写真 上(左)】 寶井戸とつるべ
【写真 下(右)】 寶井戸
「寶井戸」は17℃くらい。パイプからの大量投入で、炭酸成分を含むためかシュワシュワと泡立っています。
この「寶井戸」は山中の泉源から引いてきているもので、すごい水量ですが、多くは捨てているようです。
カラン1、シャワー・シャンプーあり。ドライヤーなし。土曜14時で貸切。
【写真 上(左)】 蓋をした湯船
【写真 下(右)】 舟形浴槽
湯船には保温用の木のフタがしてあり、これを外して入ります。
湯船のうえにお湯(ゲキ熱)と水のふたつのカランがあり、どちらも源泉だと思います。
基本的には溜め湯のようですが、槽内注排湯はなくへりに開けられた穴からの排湯なので、カランを出せばかけ流し状態になります。
カルキはまったく感じられず、茨城南部では屈指の湯づかいのお湯でしょう。
【写真 上(左)】 カラン
【写真 下(右)】 湯色
適温~ややぬるめのお湯はわずかに懸濁し、白い湯の花が舞っています。
僅微苦味があるものの、のどにスルッと入っていくような芒硝系の味わいも・・・。
漢方薬を思わせる苦っぽい臭いがあり、湯の網、カンチ山、吉野谷など、アトピーに効くといわれている一連のお湯とイメージがかぶります。
弱いキシキシがあって湯中の指先が青白く発光しています。成分的には重曹泉系ですが、硫酸塩泉のイメージが強いお湯です。
やたらに軽いお湯で、からだへの負担がすくなく入り心地抜群。
さほどほてらないのに、からだの内側からジワジワとあたたまり、冷たい「寶井戸」を浴びながらの湯浴みが快感。
【写真 上(左)】 泡立つ寶井戸の湯口
【写真 下(右)】 分析書
地味なお湯ですが、浴場の雰囲気が抜群で湯づかいもいいので、鄙び湯好きにはおすすめかも。
おばあさんはとても親切でパンフを乞うと、雑誌のコピーだのいろいろいただけました。(パンフはなし)
日帰り可能時間は10:00~16:00という情報がありますが、TELすれば夜でもOKとのことでした。
<源泉名:未定>
泉質名記載なし* 17.0℃ pH=6.9、湧出量不明、成分計=214.36mg/kg、Na^+=7.39mg/kg (15.29mval%)、Mg^2+=5.77 (22.58)、Ca^2+=22.08 (52.44)、Fe^2+=0.61、Cl^-=6.81 (9.14)、SO_4^2-=14.18 (14.03)、HCO_3^-=98.51 (76.83)、陽イオン計=2.10125mval、陰イオン計=2.010125mval、メタけい酸=42.12、遊離炭酸=11.21 <S27.12.29作成>
*) その後の分析によると、総鉄による規定泉のようです。
※ 「本泉は炭酸泉に属し医治効能絶大なり」 (館内掲示)
※ 「白山温泉は温泉法による温泉に該当し、県薬務課の台帳にも『白山温泉』と記されている」「源泉は宿から沢沿いに四00メートルほど上った山中にあり (中略) この源泉は樹木の茂る斜面の数か所から湧き出ている水を集めたもので、それを宿までパイプで自然落水させる。」 (いただいた雑誌記事より)
〔 2009年9月1日UP (2008年11月入湯) 〕
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