晩秋から初冬にかけてのこの季節。
今日の東京は20℃を超えた。
しかし、明日からは寒さがやってくるという。
落葉松の葉が落ちる季節・・。
北原白秋の詩、「落葉松」が頭に浮かぶ。
浅間山の麓に、「文学の小道」という道がある。
林の中を貫く、散策道だ。
信州の追分。
白秋をはじめ、中原中也、立原道造などが、
この地に身を置き、数々の詩を創作した。
彼らが歩いたであろう、林の小道を、
再現したかのような「文学の小道」だが、
一人で歩くと、「侘び寂び」を感じる。
言葉に迷ったとき、
言葉に困ったとき、
そして、言葉に悲しんだとき・・
文学の小道を、歩いてみたいと思う。
からまつの林を過ぎて
からまつをしみじみと見き
からまつはさびしかりけり
たびゆくはさびしかりけり
からまつの林を出でて
からまつの林に入りぬ
からまつの林に入りて
また細く道はつづけり
からまつの林の奥も
わが通る道はありけり
霧雨(きりさめ)のかかる道なり
山風のかよう道なり
からまつの林の道は
われのみか ひともかよいぬ
ほそぼそと通う道なり
さびさびといそぐ道なり
からまつの林を過ぎて
ゆえしらず歩みひそめつ
からまつはさびしかりけり
からまつとささやきにけり
からまつの林を出でて
浅間嶺(あさまね)にけぶり立つ見つ
浅間嶺にけぶり立つ見つ
からまつのまたそのうえに
からまつの林の雨は
さびしけどいよよしずけし
かんこ鳥鳴けるのみなる
からまつの濡るるのみなる
世の中よ あわれなりけり
常なけどうれしかりけり
山川に山がわの音
からまつにからまつのかぜ
北原白秋 「落葉松」
今日の東京は20℃を超えた。
しかし、明日からは寒さがやってくるという。
落葉松の葉が落ちる季節・・。
北原白秋の詩、「落葉松」が頭に浮かぶ。
浅間山の麓に、「文学の小道」という道がある。
林の中を貫く、散策道だ。
信州の追分。
白秋をはじめ、中原中也、立原道造などが、
この地に身を置き、数々の詩を創作した。
彼らが歩いたであろう、林の小道を、
再現したかのような「文学の小道」だが、
一人で歩くと、「侘び寂び」を感じる。
言葉に迷ったとき、
言葉に困ったとき、
そして、言葉に悲しんだとき・・
文学の小道を、歩いてみたいと思う。
からまつの林を過ぎて
からまつをしみじみと見き
からまつはさびしかりけり
たびゆくはさびしかりけり
からまつの林を出でて
からまつの林に入りぬ
からまつの林に入りて
また細く道はつづけり
からまつの林の奥も
わが通る道はありけり
霧雨(きりさめ)のかかる道なり
山風のかよう道なり
からまつの林の道は
われのみか ひともかよいぬ
ほそぼそと通う道なり
さびさびといそぐ道なり
からまつの林を過ぎて
ゆえしらず歩みひそめつ
からまつはさびしかりけり
からまつとささやきにけり
からまつの林を出でて
浅間嶺(あさまね)にけぶり立つ見つ
浅間嶺にけぶり立つ見つ
からまつのまたそのうえに
からまつの林の雨は
さびしけどいよよしずけし
かんこ鳥鳴けるのみなる
からまつの濡るるのみなる
世の中よ あわれなりけり
常なけどうれしかりけり
山川に山がわの音
からまつにからまつのかぜ
北原白秋 「落葉松」