シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

今年も・・ キスの日

2008-05-23 17:51:51 | きょうは何の日?
今日、5月23日は、「キスの日」

実は、一昨年、昨年も、
5月23日には、この話題をブログに取り上げている。
特に、キスに思い入れがあるわけではないが、
なんとなく気になるのと、
この日になると、不思議とブログを書こうとする波長が合う。

誰でも、
恋人との、最初のキスというのはあるわけだが、
(もちろん無いカップルもあるだろうが、)
どこで、どんなシチュエーションだったのだろう。

私の場合・・、
こんな公開ブログで、言っていいのかわからないが、
実に、多様だった。
お蔭様?で。


新宿の、夜の路地裏。
別れ際に軽くキスした相手は、
その後も、同じような状況でのキスが多かった。

地下道の柱の陰。
この人は、私が強引にそこへ引っ張りこんでキス。

遊園地の観覧車の中。
これは、相手の女性が選んだシチュエーション。

駅の待合室、という相手もいた。
遠方の女性で、最終の新幹線が近づいたとき、
思わず人目をはばからず・・。

そして、車の中。
初めてのドライブでの、別れ際。
この相手も、私なりにちょっと強引に・・。


ちゃんと、妻にも触れておこう。
妻との最初のキスは、湘南の海岸だった。
たしか、5月の終り頃。
ちょうど、今頃の季節だったと記憶している。

     ∞∞∞

さて、
キスといえば、高校時代の京都を思い出す。
いや、これは私のキスではなく、
見知らぬ他人との、「気まずい」経験だ。

高2の秋、ひとりで京都を旅した。
夜、先斗町の路地裏を歩く。
この路地裏の、さらに路地裏に、
おもしろいおみくじの機械があるという。

その路地裏とおみくじはすぐ見つかった。
割と立派な祠のような機械。
100円を投入する。
すると・・、


お囃子と笛のような音楽が、ピーヒャラと流れ、
タヌキの、お腹をポンポン叩く音が聞こえる。
そして、ふざけた感じの女の声で、
『ようお参りしておくれやした。
 このおタヌキはんは、ご利益ありますえ~~』
と流れる。

続けて、おみくじボタンを押すと、
『あんたはんのおみくじは、晴れのち曇りどすぅ~~~』

ひとりで笑ってしまった。
その祠を写真に撮って、ふと横を見ると・・

真っ暗な路地の奥で、濃厚なキスを交わす男女。
しかし、明らかに、タヌキと女の声に邪魔された様子。
露地は行き止まりだ。
おそらく、さあここでこれから・・という時に、
私が入ってきて、おみくじなんぞ始めたから、
ムードをぶち壊されたのだろう。

しかも、高校生の私は、
その二人のキスまで「お参り」してしまった。

キスを終えた、中年男女の二人は、
私を見ると、不快感をあらわにして、こちらにやって来る。
私は、先斗町を小走りに逃げた。


あの二人が、あの時、
恋人になって、最初のキスだったとしたら・・。

たくさんの、素敵な「ファーストキス」に恵まれた私は、
とってもバチ当たりかもしれない。


でも、あの時、
大人になったら、夜の路地裏でキスをしてみたい、という
その思いは、はからずも実現した。

あの二人のおかげだ。