AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ピンク・フロイドの道 

2008年04月11日 | プログレッシヴ草稿

昨日近所のブックオフにふと立ち寄ってみたらビックラこいた!!
私の大好物である紙ジャケCDが大量に売りさばかれとるやないですか!!
しかもプログレ系が多く、EL&P初期の4枚、ピンク・フロイド約4枚、ジェスロ・タル約8枚、PFM約5枚、フォーカス3枚、そしてイエスなんか黄金期の名盤含め10数枚がズラリと並んでいた!!おしっこチビりかけました。

悔しいことに昨年年末にほぼ定価の値段でヤフオクで購入した10ccの紙ジャケシリーズが結構な安価で売られていたこと。
まぁスティーリー・ダンの紙ジャケが1枚も置いてなかったのが救いではあったが。
1月にやっとほぼ定価で全部買い集めたばっかやしね。
他にストーンズとかブラフォード・アースワーク、ザ・フー、ジェフ・ベック、スモール・フェイセズとかいっぱいありました。

値段は600円~800円くらい安いだけだが、ほぼ新品で生産限定盤なので買っても損はないとは思うが、持ってるヤツをまた買い直すのはやはり気が引ける・・・
しかし忌々しいね~、ブックオフの分際で・・・
どーせどっか潰れたレコード屋から安価で回収したに決まっとる。
その日はピンク・フロイドのアルバムを1枚だけ紙ジャケ買いしました。
ここの店員、紙ジャケモノを裸のまま袋に入れようとしたので「ジャケット入れるビニルシートかなんかないの?」と言ったら奥からいそいそ取り出してきやりました。
はじめっからそうせんかい!

今回買ったのは、まだ所持してなかった初期レア音源集『ピンク・フロイドの道』でございます。
ジャケは再発CD盤の模型の写真のやつではなく、アナログ・レコード盤の方を再現したイラストのやつで紙ジャケ好きの私にはたまらない一品!
なんとこのイラストアートはドラマーのニック・メイスンの筆によるものだとか!さすが建築科出身!ドラム以上の才能を感じちゃいました。

アルバム内容はフロイドが60年代に発表した5枚のシングルのAB面曲を中心に編集したレア音源集。
実は60年代サイケフロイドはちょっと苦手でして、このアルバム収録曲も半分くらい知っている曲だったので今までなかなか購入に踏み切らなかったわけです。
で、フロイドのシングル音源というものを今回初めて耳にしたのですが、牧歌的な#5“絵の具箱”が特に気に入りました。なんか“SUMMER '68”みたいでいかにもリック・ライトの曲っぽくてグーです。
サザン・オールスターズがタイトルをパクッたという#6“夢に消えるジュリア”もなかなかの味があります。
#10“BIDING MY TIME”のフロイドらしからぬ後半の、どブルース調のひねりの無さ加減は逆に新鮮で面白かったです。
スタジオ盤“ユージン、斧に気をつけろ”も怪しすぎてグーググー!

そしてピンク・フロイドがまた4人で復活!!なんてニュースが飛び込んで参りましたよ。
http://www.contactmusic.com/news.nsf/article/mason%20pink%20floyd%20will%20play%20together%20again_1064627
ニック・メイスンが「慈善活動のもと、我々が再び一緒にプレイするだろうと確信をもっている。」的な事をコメントしているそうです。
シドが亡くなった時にも再結成の噂はありましたが、まぁ日本公演がないのであれば、正直どっちでもいいかな。



今日の1曲:『ユージン、斧に気をつけろ』 / PINK FLOYD
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ひきこもりサウンド

2008年03月14日 | プログレッシヴ草稿

同じハードロックファンだが、嗜好がイマイチ噛み合わない、半額ハンターの異名で呼ばれるじょにいに昨年あたりからしきりに聴かされていたのが鬱プログレッシヴ・メタルバンドPORCUPINE TREE
先日、彼の自宅でかかっていたのに私はちょっと惹かれるものを感じ、そのアルバムをジックリ聴こうと思いその音源を家に持ち帰った。
アルバムは昨年リリースの「FEAR OF A BLANK PLANET」
ジョーンジーのアレンジかと想わせるシンセ音、メロトロンによるストリングス効果がとても幻想的で美しく、まるで小川のせせらぎのような緩やかな叙情性を醸し出している。
メタルとは程遠い透き通るようなヴォーカリゼーションはどっちかというとRADIOHEAD、COLDPLAYなどに近いものを感じる。
そして時折コア・チェンジのごときダイナミックなプログレ・メタル的曲展開を見せる。特に18分近い超大作#3“ANESTHETIZE”は今作のハイライトと呼ぶべき秀逸作に仕上がっている。後半の哀愁感タップリの流れは本当にウットリものである!
う~ん、かのクリムゾンのロバート・フリップ翁が惚れ込んでいた訳がなんとなくわかったような気がします。
この鬱蒼としたダークさ加減に私の大好きなトリップホップの帝王MASSIVE ATTACKに近いものを感じたのは私だけだろうか?MASSIVE ATTACKが踊れないダンス・ミュージックだとすると、PORCUPINE TREEは拳を振れないハード・ロックといったところだろうか?
この音楽は部屋を真っ暗にして、非常に音質の良いデジタルサラウンドで、禅を組みながら鑑賞するととても良い塩梅だろう。

しかし昨年聴かせてもらったものにはピンとこなかったのに、今作でこんなにハマるとは思ってもみませんでした。
このアルバムのコンセプトは“ひきこもり”をテーマとしているのだとか。
最近部屋にひきこもりがちで、クトゥルー神話関連の怪しい書物などを読みふけっている今の私の心情にピッタリと当てはまったということなのかな?
聞くところによると、近年の統計で30~35歳にひきこもりの兆候が多く見られるという・・・

ちなみにレコーディングには、ゲストであのブラッフォードバンドのデイヴ・スチュワート(EGG、NATIONAL HEALTH)がキーボードで参加しているのが嬉しい。



今日の1曲:『FEAR OF A BLANK PLANET』/ PORCUPINE TREE
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ル・ポン・ノワール

2007年09月12日 | プログレッシヴ草稿

前ブログでも言った通り、午後連メンバーのRUSH狂の2人焼きナス-Xとドム=SHOW-YAが明日、RUSHライヴ観戦(2days)のためカナダへと旅立つ。
PC持参で現地から即日レポートも行ってくれるそうで・・・ようやる。
ちなみに午後連メンバー専用のBBSでは焼きナス-Xによる大胆な自己満足セットリスト予想もすでに発表されている。

彼らの見る公演はいずれもカナダのフランス語圏であるケベック州での公演。
カナダのケベック州と言えばやはり私の大好きなバンドであるVOIVODの出身地である事が自然と思い浮かばれますよね。
そこで今日は、彼らの旅の安全と無事帰国を祈って、このVOIVODのケベック州にまつわるある伝説を歌った名作『THE OUTER LIMITS』収録のフランス語タイトルである“LE PONT NOIR(ル・ポン・ノワール)”を彼らに捧げたいと思う。
“LE PONT NOIR”とは英訳すれば“THE BLACK BRIDGE”という意味で、「この悪魔が作った橋を渡った旅人は、その悪魔のものになって二度と帰ってくることはない」というケベックのきこり達の間で語り継がれている物語である。
妖気漂う怪しい物語を語って聞かせるように歌うスネークのニヒルな歌に、その物語を演出するかのように、幻想的且つトリップ感溢れる美しくも怪しい音色を響かせる故ピギーのギターワークが冴える名曲である。



かつてRUSHのケベック公演での前座を務めたこともあるカナダが誇るこの今は無き異形のプログレスラッシュバンドVOIVOD・・・
私も彼らを追いかけカナダに行っとけばよかった・・・と、このRUSH狂2人を見てて思うこの頃であった。

絵:ミッシェル“アウェイ”ランジェヴァン

今日の1曲:『LE PONT NOIR』/ VOIVOD
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EASY MONEY

2007年08月02日 | プログレッシヴ草稿

今朝、いそいそ身支度していると、TV方面から突如くたびれた気だる~い伴奏に

デュ~デュディアンダ~ン デュディ~ダアン♪

という聞き覚えのある歌が流れてきて私をハッとさせた。
そうです。おわかりですね。
キング・クリムゾンの名曲「イージー・マネー」でございます。
なんかトヨタのISTとかいう新車のCMに使用されたみたい。
いや~早起きは三文の得やな~
この曲聴いてると仕事行く気なくなります。

しかし個人的な意見ですが、画と音楽が全く合ってない気がします。
トヨタも好かんしオダギリも好かんので。
どっちもシコタマ儲けとるクセに“EASY MONEY(あぶく銭)”って。

もしトヨタ車ファン、あるいはオダギリファンの方でこの曲が気になった方はキング・クリムゾンの『太陽と戦慄』というアルバムにこの曲が収録されておりますので是非チェックしてみて下さい。
この曲“EASY MONEY”はなんといっても中盤のインプロヴィゼーションでのジェイミー・ミューアの変態パーカッションさばきが秀逸なのですから!



今日の1曲:『EASY MONEY』/ KING CRIMSON
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ボズ・バレル逝く

2006年09月25日 | プログレッシヴ草稿
またしても寝耳に水な訃報DEATH。

キング・クリムゾンの第3期ヴォーカリスト兼ベーシストであったボズ・バレルさんが9月21日に亡くなったそうな・・・
ここ最近シド・バレットやピギーなど、プログレ系のミュージシャン達が相次いで亡くなっているので本当に気が滅入る。
ゆーてもボズさんはクリムゾンのアルバム一枚に参加しただけで、後はアレクシス・コーナーのスネイプスやバッド・カンパニーなど、ブルース系のバンドに席を置いていた期間の方が長く、プログレベーシストを代表する人物というわけではなかったのだけれども。

彼はヴォーカリストとしてクリムゾンのオーディションを受けたのだが、当時内定が決まっていたベースのリック・ケンプが意志をひるがえしたため、急遽ベースをやれと言われ、そのベース未経験のボズに楽器の演奏とリズムの基礎を一から教えたのは、かのロバート・フリップ翁、そして当時のドラマー、イアン・ウォーレス先生だったのだとか。
そんな彼がクリムゾンに唯一参加したスタジオアルバム『ISLANDS』は、クリムゾン作品の中でも一番の異色作であったと私は思っている。いうなれば雰囲気勝負の非常に神秘的でダークな作品だ。
つーか昨日これ流しながらいつのまにか意識を失っておりました。

#1“FORMENTERA LADY”からしてキースの流れるようなピアノにボズの優雅な歌がかぶさり、後半は幽霊の歌声のようなポーリナ・ルーカスさんのソプラノが加わるという、それはまるで中国の云々省の靄がかった霊山を彷徨ってるかのような錯覚に陥る幽玄的なナンバーだ。
切れ目なく続いてお次、この作品の中でもかなりクリムゾンらしさが出ている#2“船乗りの話”では、各プレイヤーのインプロヴィゼーションが炸裂するも流れるようなメロトロンの美しい旋律に統制されていて、後半はフリップ翁のジャラジャラジャラ~~とかき鳴らしまくるギターがとてつもなくカッコいい痛快ジャズロックナンバー。
そして、アルバムの中では一番まともでキャッチーな歌モノ#4“LADIES OF THE ROAD”は、ボズの酔っ払いのような歌い方がとってもおちゃめ。
まぁビートルズの“COME TOGETHER”をモロ意識しているっつーのは否めないが。

この時期のライヴをテープレコーダーで録音したものを集めたブートレグ的なライヴアルバム『EARTHBOUND』もかなり興味深い作品で、#1“21世紀の精神異常者”はもうハチャメチャもいいとこ。このときのボズのヴォーカルがまた凄まじい。扇風機の前で歌っているようなとんでもないエフェクトをかけております。
で、あとはほとんどがインプロヴィゼーション。もう司令塔であるフリップ翁の制御が利かなくなった各プレイヤーたちが暴走しまくり、もう好き勝手やってます。#2なんかほとんどクリムゾンの曲やおまへんで!
音質も劣悪やし、演奏はこれまでにない乱痴気ぶり。けどクリムゾンファンの間では結構人気の高いライヴ音源であったりします。
「この暴力的な投げやりパワーは崩壊寸前のこの時期ならではのクリムゾンマジック!」ってな具合に。
おそらくこのクリオタならではのM気の強い性癖は、他のプログレファンには理解し難いもんでしょうな~(私を含め)。



まぁボズさんにとってこのクリムゾンに在籍していた時期は、まさに彼のターニングポイントとなった重要な期間だったと思われます。
そして『ISLANDS』こそ彼がもっともフィーチャーされている作品だと思うし、彼の死を弔う埋葬曲としてはラスト曲“ISLANDS”が本当にシックリくるのではないでしょうか。


ボズの魂よ、この宇宙に飛んで、永遠に喜びの中に漂いたまえ・・・

ガイアより

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ビオレUK

2006年07月18日 | プログレッシヴ草稿

プログレ界のスーパーユニットの1つU.K.の2ndアルバム『DANGER MONEY』紙ジャケ完全生産限定盤を購入。
今回の紙ジャケリリースにあたって「再リリースなのにリマスター盤ではない!!」とプログレファンの間で物議を醸し出しておったんですが、U.K.の1st『U.K.』がプログレ傑作アルバムとして5本の指に入るくらいの愛聴盤であったにも関わらず、私、このアルバムを長年敬遠してきたので、今回の紙ジャケリリースを期に購入することを決意した次第にございます。

メンバーは前作に参加していたビル・ブラッフォードとアラン・ホールズワースが抜けて、ジョン・ウェットン(b.vo)エディ・ジョブソン(key,violin)が残り、ビルの代わりにテリー・ボジオ(dr)が加わったELPと同じトリオ編成になっている。
長年このアルバムに手を出さなかったのは、このトリオ編成というのがどうもネックになっていたのかもしれない。
だが、テリー・ボジオは噂では凄腕のドラマーと聞いていたし、ギターが抜けたとはいえ、エディの前作での活躍ぶりは目を瞠るものがあったので、かなりの期待感を抱いてこのアルバムに挑んだのであった。

で、1曲目・・・「デンジャ~マ~ネ~♪」ってか!!
このフレーズを聴いてビルとアランがU.K.を抜けた理由がわかりましたわ。
#2“RENDEVOUS”のエディの流麗なるピアノ伴奏とか、エレクトロヴァイオリンが大フューチャーされた“CAESAR'S PALACE BLUES”なんかはいいのだけど、なんか全体的にパッとせんのだ。
前作で見せてくれたシンセサイザーによる音宇宙空間、絶妙で神業的なキーボード、ヴァイオリンソロ・・・あの時のエディはいずこへ??
とにかく楽曲が全体的に安っぽい!こりゃぁもうウェットンのポップロック指向に、せっかくのエディの卓越した演奏力が完全に殺されてしまっている感がある。
#3ではイントロでテリーの大胆且つ力強いドラミングが聴けるが、途中物凄く単調なハードロックテンポになり、こいつらホンマにプログレバンドかいなみたいな間奏が展開する。まぁこの曲は今作では一番マシな楽曲ではあったが。
#5“NOTHING TO LOOSE”ではもうウェットンさん、アジア旅行への旅支度を始めておりまっせ。
ラストの#6などはほとんどELPです。U.K.じゃありません。


はっきりいってこのアルバムは・・・駄作だ!!

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その名はバレット・・・

2006年07月14日 | プログレッシヴ草稿

英国のロックバンド、ピンク・フロイドの創設メンバーであるシド・バレットさんが、7日に60歳で亡くなっていたことが分かった。バンドを良く知る匿名の関係筋が明らかにした。
バレットさんは亡くなる前の30年間、姿を隠すように暮らしていたという。
ピンク・フロイドは11日に発表した声明で「バンドはシド・バレット氏の死亡を知り、とても動揺し悲しみを感じています」とコメントを寄せた。
各メディアでは、糖尿病による合併症が死因だと報じられている。
バレットさんは、初期ピンク・フロイドでボーカルとギターを担当。ソングライターとして曲も多く書いていたが、薬物服用が原因とみられるステージ上での奇行がかさみ、1968年にバンドから脱退した。
その後は表舞台から身を引いていたが、デビッド・ボウイをはじめ、さまざまなアーティストに影響を与えるなど、プログレッシブサウンドを形成した功労者として讃えられてきた。
  (ロンドン 11日 ロイター通信より)

今、彼の死を追悼して「夜明けの口笛吹き」を聴きいております。
このアルバム購入当時ハッキリ言ってわけがわからんかったけど、“天の支配”“夜空のドライブ”のスペイシーでサイケデリックなトリップ感は正にあっちの世界に行く前の彼独特の雰囲気が滲み出ております。
特にラスト“バイク”の最後に挿入されている狂ったようなSEはヤバ過ぎます。

正に彼はクレイジーダイヤモンドだったんだなぁ・・・

ご冥福をお祈りいたします・・・不気味に。
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One Of A Kind

2006年06月26日 | プログレッシヴ草稿
HMVのオンラインでポイントの関係でCoccoの新譜と共に購入したのが前からずっと気になっていたBRUFORDの1979年のアルバム「One of a Kind」
先月紙ジャケリマスターで、ボーナストラック、シングルジャケット、内袋付で発売されたものです。

このアルバムが欲しかったのは、ビルのソロ名義で発売された「FEELS GOOD TO ME」が私の大のお気に入りのアルバムで、「One of a kind」はこのアルバムの時のメンバーとほぼ一緒だったからである。
ハードロック好きの私にとって、この辺りのジャズ・ロック指向の強いアルバムにハマったのは私自身意外なことであったが、今までのプログレ作品でもこれほど繊細で整合感のある音像を持った作品を聴いたことがなく、私としてはプログレといういよりジャズ、フュージョンを楽しんでいる感覚だった。
メンバーはギターにU.K.でもお馴染みの名手アラン・ホールズワース、キーボードにナショナル・ヘルスのデイヴ・スチュワート、そしてなんといっても唯一のアメリカ人の鬼才ベーシストジェフ・バーリンという、そうそうたる面子なのであります。
そして#8ではU.K.のエディ・ジョブソンさんがヴァイオリンで参加しております。あ、ドラムはもちビル・ブラッフォードさんです(正しくは“ブルフォード”と発音するらしい)。

アルバム内容だが、前作とは違って全編インストで、まぁサウンド的には前年発表した「FEELS~」、「U.K.」とほぼ同じなのだが、よりバンドとしてのアンサンブル指向が強化した感じで、各プレイヤーの演奏内容もますますハイクオリティなものとなっている。特にジェフのフレットレスベースが息つく間もなく蠢いており、#6ではチョッパーテクまで披露してしまっている。
アランのギターも凄いのだが、実はそれがし、彼のギタープレイは掴みにくくてよーわからんのです。彼独特の雰囲気というのはわかりますが。
それにしても今回のビルのドラミングが前回のようなスリリングさダイナミックさが減退して、少し落ち着きすぎてるように感じました。
前作はボーカルがあった分曲にも表情があったし、やっぱオールインストアルバムというのは私にはチトしんどいんかもな。
メンバーの緊迫感みたいなのも感じられませんでしたし・・・

まぁまだあまり聴き込んでないんで。ハイ。

ジェフ、ビル
アラン、デビッド
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VOIVOD プログレ期~現在編

2006年02月19日 | プログレッシヴ草稿

さてヴォイヴォド特集第二夜は目まぐるしく進化を遂げていったプログレ期、低迷期、そして見事復活を遂げた現在に至るまでを語るとしよう。

レーベル移籍問題、PIGGYの脳腫瘍発覚という困難な時期を経て5thアルバム『NOTHING FACE』を発表。このアルバムはVOIVODがすでにプログレバンドとしての頂点を極めたことを十分に窺わせる緻密に構成された内容だ。
1曲目“THE UNKNOWN KNOWS”のエンディングで挿入されるAWAYによるアコーディオンソロからしてただならぬ雰囲気を醸し出しているし、ピンク・フロイドのカヴァー“天の支配”は原曲の良さを一寸たりとも損なうことなくオリジナルといっていいほど見事VOIVOD色に仕上げている。
ただこのアルバム、良くも悪くも複雑で機械的なリズムセクションの羅列のようなサウンドは聴き手の神経を逆撫でにする程に無機質で表情がない。まさに“NOTHING FACE”というタイトルに相応しい。
B!誌では聴く耳のない者にかなり不当な評価を受けていたが私はこの作品はVOIVODの極限まで突き詰めたプログレ期における究極の形だと思う。筆者はこの作品を是非音質のいいイヤホンをはめ暗室で鑑賞することをオススメする。
そしてRUSHの初期のプロデューサーテリー・ブラウンを迎えての6th『ANGEL RAT』でまたしてもVOIVODは私たちを面食らわせるのである。
まず最初のストレートでロックンロール調に展開する“PANORAMA”のシンプルで且つ痛快さに驚かされる。前作とは打って変わって複雑怪奇なプログレ色が抑えられ、その代わり哀愁や明るさといった表情が曲に表れているのだ。SNAKEは物語を語るように表情豊かに歌っているし、PIGGYは無駄のないシンプルな実にセンスのよいギターワークを奏で、時折心地よい絶妙なトリップ感を挿入してくる。5分未満の曲がほとんどで整合感のある実に美しい作品である。
ラスト曲“NONE OF THE ABOVE”は故PIGGYの命日に聴くに相応しい実に哀愁深い名曲だ(泣きのギターソロはまさに涙モノ!)!!
この時点でベースのブラッキーが脱退、彼はレコーディングのみの参加となった。


そしてこの2作品のいい要素ばかりを抜き取り総括したのが7th『THE OUTER LIMITS』であるといえよう。この作品はキャッチーかつプログレッシブで初心者の方にも調度いいアルバムかもしれない。
昔のSFテレビシリーズ『ジ・アウター・リミッツ』をモチーフにしたコンセプトアルバムであり、AWAYの空想世界と現代科学趣味、ヴァーチャリアリティーが見事に開花した作品である。特に6パートで構成された16分にも及ぶ超大作“JACK LUMINOUS”での実にわかりやすく退屈しない起承転結のしっかりした曲展開はこのアルバムのまさにクライマックス的名曲といえるデキだ。
ちなみにこのAWAYによるジャケットと曲ごとの挿絵には3D加工が施されており、初回特典としてVOIVODオリジナル3Dメガネが挿入されており、それを通して見ると絵が浮き出る仕掛けとなっている。そこまで楽しませてくれるAWAYの意気込みと創意工夫にはホンマ敬意を払わずにはいられない。
ここまでがVOIVODのいわゆる輝かしきプログレ期三部作である。
その後はVOIVODファンにとってあまりにもショッキングな出来事であるヴォーカリストSNAKEの脱退という悲劇が起こるのである。
その後ベース兼ヴォーカルのエリック・フォレストを向かえての二作品『NEGATRON』『PHOBOS』はハッキリいって無視してもいいだろう。SNAKEという個性を失ったVOIVODはもはやVOIVODであってVOIVODではない!!私は『PHOBOS』に至っては購入すらしていない(コレクターとして持っておきたいが)。
長い低迷期を終え2001年再びSNAKEが復帰した時はメチャ嬉しかった。元メタリカのベーシストJASONICの加入というオマケまでついてきたのは少々ビックリであったが・・・
そして新生VOIVODによるまず最初のアルバムその名も『VOIVOD』がリリースされる。そこにはVOIVODらしさを取り戻した音が存在していたが、なんか今までで一番オーソドックスでヘヴィかつストレートな内容である。決して同じようなアルバムを作らない常に変化していくのがVOIVODの特性でもあったが、この内容は正直少々モノ足りなさを感じてしまった。悪くはないのだが、直球すぎてすぐに飽きがきてしまうのだ。“LES CIGARES VOLANTS”のような昔ながらの展開のユニークな曲も存在してはいたが・・・。

そしてその後JASONICという(失礼だが)金主を獲得しVOIVODファンの間でも一度も果たされていなかった来日が密かに期待されていたそんな矢先、PIGGYが結腸癌で帰らぬ人となるというあまりにも残酷な知らせを目の当たりにするのである。
VOIVODはまだ解散したわけではない。だが果たしてPIGGYのような素晴しい曲の書ける代わりのギタリストが現れるのだろうか?いや、PIGGYの代わりなんて恐らく存在しないだろう。これからのVOIVODに期待していいやらなんとも複雑な心境である。
ま、とりあえず今はPIGGYの遺作ともなる4月発売予定の新作を待つとしよう。

とまぁ二夜に渡って長々とVOIVODについて語らせていただいたが、いかがであっただろうか?
自分でも少々ダラダラ書きすぎたと反省しているが言いたことがたくさんありすぎて・・・まぁ自分に文章まとめる能力がないんで仕方がありません。
このブログを読んで少しでもVOIVODに興味を持って下さった方がいたなら幸いです。
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