近所のツタヤが100円セールをやっていたのでDVDを10本程かりてきました。
その中でめっちゃ私の興味をそそった邦画がありました。
その作品とは『盲獣VS一寸法師』。
いや、このタイトルを見たらもう乱歩ファンやったらかりずにはおられんでしょう。
監督は石井輝男という方。
ここでいう“盲獣”というのは、盲目のあんま師のことで、いやらしい触手で相手を快楽地獄へと導く怪人です。
そして“一寸法師”というのは、曲馬団や見世物小屋なんかで見かける子供の体に大人の顔をくっつけたすばしっこい不具者のこと。
この両者が相争うっていうんですから私はもうこの作品に対する期待感でいっぱいで、あられもない妄想を膨らませたことは言うまでもありません。
家に帰ってさっそく鑑賞してみたのですが・・・唖然呆然リジー・ボーデン!!
別に怪人両者がガチンコ対決しているわけではありませんでした。
しかしこういうのが正真正銘の“エログロナンセンス映画”であるのだな~と。
ストーリーは乱歩作品『盲獣』と『踊る一寸法師』をうま~く掛け合わせたミックスものでかなり原作に忠実。
まぁこのような身体障害者を犯罪者に見立てた映画を一般映画館で上映したら物議をかもし出すことは間違いないでしょう。
まず冒頭の竹中英太郎氏描く幻想怪奇を極めた挿絵を背景に、気持ちの悪~いBGMとこの世のものとは思えない気色悪~いうめき声が聞こえるオープニングにヤラれました。
ほんで映画サークルの学生の作品かいな!ちゅーぐらいチープな映像(撮影期間は1ヵ月だったらしい)、日活ロマンポルノばりの昭和テイストな女優陣に目が点になりました。
この映画に出てくる女優たちは惜しげもなく裸体を晒しておるのです!唯一の美人モデルの橋本麗香さんのヌードを期待したけどそれはありませんでした。
役者の演技もセリフもめっちゃトウシロ感満開やなぁと思っていたら、主人公の作家先生役はイラストレーターのリリー・フランキー。明智小五郎役には映画監督の塚本晋也氏と、映画同好会、単なる乱歩好きを寄せ集めたかのようなキャスティング。
しかし、この吹き替えたような違和感のあるセリフの音声はなんなのか?!まるで紙芝居を聞いているようである。
ただ、盲獣役と一寸法師役はこれ以上はないだろうというくらいナイスなキャスティングだった。特に盲獣役を怪演した平山久能氏のキャラは強烈だった。
ヒョロっとした肉体美と不気味にしゃがれた声で見事な変態怪人を演じきっている。これであの原作で盲獣が歌う「イモムシご~ろごろ♪」の唄を歌ってくれていたならほんとたまらなかっただろう。
ラストになんと丹波哲郎氏が博士役で登場し、盲獣が海女で作った「触覚芸術作品」を見て「こんなものは・・・芸術ではぬわーい!!」と言ってステッキでぶっ壊すシーンは思わず爆笑してもーた。
『乱歩地獄』同様、オーソドックスな人にあまりオススメできる映画ではないけれど、非常に衝撃的且つアヴァンギャルドな変態映画であった。
盲獣。アウアウアアア~~~~~~ゆうてます。
オススメ度:★★★★★
今日の1曲:『踊る一寸法師』/ 人間椅子
その中でめっちゃ私の興味をそそった邦画がありました。
その作品とは『盲獣VS一寸法師』。
いや、このタイトルを見たらもう乱歩ファンやったらかりずにはおられんでしょう。
監督は石井輝男という方。
ここでいう“盲獣”というのは、盲目のあんま師のことで、いやらしい触手で相手を快楽地獄へと導く怪人です。
そして“一寸法師”というのは、曲馬団や見世物小屋なんかで見かける子供の体に大人の顔をくっつけたすばしっこい不具者のこと。
この両者が相争うっていうんですから私はもうこの作品に対する期待感でいっぱいで、あられもない妄想を膨らませたことは言うまでもありません。
家に帰ってさっそく鑑賞してみたのですが・・・唖然呆然リジー・ボーデン!!
別に怪人両者がガチンコ対決しているわけではありませんでした。
しかしこういうのが正真正銘の“エログロナンセンス映画”であるのだな~と。
ストーリーは乱歩作品『盲獣』と『踊る一寸法師』をうま~く掛け合わせたミックスものでかなり原作に忠実。
まぁこのような身体障害者を犯罪者に見立てた映画を一般映画館で上映したら物議をかもし出すことは間違いないでしょう。
まず冒頭の竹中英太郎氏描く幻想怪奇を極めた挿絵を背景に、気持ちの悪~いBGMとこの世のものとは思えない気色悪~いうめき声が聞こえるオープニングにヤラれました。
ほんで映画サークルの学生の作品かいな!ちゅーぐらいチープな映像(撮影期間は1ヵ月だったらしい)、日活ロマンポルノばりの昭和テイストな女優陣に目が点になりました。
この映画に出てくる女優たちは惜しげもなく裸体を晒しておるのです!唯一の美人モデルの橋本麗香さんのヌードを期待したけどそれはありませんでした。
役者の演技もセリフもめっちゃトウシロ感満開やなぁと思っていたら、主人公の作家先生役はイラストレーターのリリー・フランキー。明智小五郎役には映画監督の塚本晋也氏と、映画同好会、単なる乱歩好きを寄せ集めたかのようなキャスティング。
しかし、この吹き替えたような違和感のあるセリフの音声はなんなのか?!まるで紙芝居を聞いているようである。
ただ、盲獣役と一寸法師役はこれ以上はないだろうというくらいナイスなキャスティングだった。特に盲獣役を怪演した平山久能氏のキャラは強烈だった。
ヒョロっとした肉体美と不気味にしゃがれた声で見事な変態怪人を演じきっている。これであの原作で盲獣が歌う「イモムシご~ろごろ♪」の唄を歌ってくれていたならほんとたまらなかっただろう。
ラストになんと丹波哲郎氏が博士役で登場し、盲獣が海女で作った「触覚芸術作品」を見て「こんなものは・・・芸術ではぬわーい!!」と言ってステッキでぶっ壊すシーンは思わず爆笑してもーた。
『乱歩地獄』同様、オーソドックスな人にあまりオススメできる映画ではないけれど、非常に衝撃的且つアヴァンギャルドな変態映画であった。
盲獣。アウアウアアア~~~~~~ゆうてます。
オススメ度:★★★★★
今日の1曲:『踊る一寸法師』/ 人間椅子