2011年アルバムベスト5、ようやく決定いたしました。
いや~、昨年は期待してたバンドのほとんどの新譜がイマイチだったり、雑誌などで今年出る!って宣告されてたアーティストの新譜が出なかったり(フィオナ!オマエのことだよ!)、逆に気にもとめてなかったバンドの新譜が意外とよかったりと、まさに波乱の1年でございました。ま、そんな大そうなもんでもないけど。
しかし上位3位が全て日本の女性アーティストになっちまうとは・・・
これもなでしこジャパン効果かしら?
第1位 『s(o)un(d)beams』/ salyu × salyu
歌を聴くのではなく、音を体感する。この作品はまさにそんな感じ。
Salyuの色彩豊かな歌声が幾重にも重なり合い、万華鏡のように花開き、小山田圭吾(コーネリアス)の紡ぎ出す繊細すぎる立体的音像はもはや神秘体験。脳内に巣くうモヤモヤをすべて浄化してしまう目くるめく驚異のヒーリング・エレクトロニカといったところか。
京都南端のこやしくさい片田舎の埃まみれのゴミ部屋にいても、下北沢あたりのアンティークな雑貨に囲まれた部屋でオシャレな1人暮らしを満喫している気分になるハシッシュのようなトリップアルバム。
Sailing Days 懲りすぎなPV映像にちょっとひく。
第2位 『VOICE』/ 上原ひろみ THE TRIO PROJECT
最初聴いた時は、上原さんのジャジーなピアノと、タイトなショットにツーバス踏みまくりなサイモン・フィリップスのドラムとの相性がとても合っているようには思えなかったが、いつもより楽曲の骨組みがクッキリしていて、上原さんのピアノもいよいよドラマティックで荒波のように凄まじくなっている。
これは最初から調和などではなく、格闘をやるつもりで今回のアルバム作製に挑んだのではないか?ライブステージの各パートの配置からも窺えるように、潤滑部分はアンソニー・ジャクソンに丸投げしてサイモンとの一騎打ちを上原さんは想定していたのでは?そう思うとこの作品はかなりのスリリングなインプロヴィゼーションアルバムとして楽しむことができる(しかし、ライブ映像見てたら上原さんの年寄りシゴキにしか見えないんだけど)。
蛇足だと思ってたラストのヴェートーベンのカヴァーも、今となっては食後のティータイム的な憩い効果があってグー。
VOICE
第3位 『JPN』/ Perfume
既出シングル曲の寄せ集め感の否めない作品ではあったが、全体的にバランスも良く最初から最後まで退屈させない良質のテクノポップアルバムに仕上がっている。
メールの送受信がどうのとかいう陳腐な歌詞も、中田ヤスタカ氏編み出す弾力性のあるエレクトロサウンドの前にはすべて払拭されてしまう。
アイドル集団の歌というのは基本しょんべんくさいユニゾン方式であるが、パフュームの醸す三位一体のハーモニーは脳内にとても心地よい響きがあり、初音ミクみたいな安っぽい声音に陥ることがないのは、やはりヤスタカマジックの成せる業か。
あ、ちなみにパフュームの『JPN』を爆音でかけながら、真夜中の163を黒のスバルで飛ばしていたベース野郎はこの僕です。
VOICE
第4位 『I'M WITH YOU』/ RED HOT CHILI PEPPERS
従来のレッチリファンには賛否分かれる作品と評されているが、では従来のファンとはどこからのファンのことを言っているのか?私みたいに『母乳』から入ったファンのことか?メロウになった『Californication』以降の若い世代のファンのことか?はたまた1stからのコアなファンのことなのか?
私の周りのかつてレッチリファンだった者たちに何人か本作を聴かせてみたところ、あまり興味を示す者はなかった。
では、逆になぜ『Californication』が全然ダメだった私が、身を翻してこのアルバムにハマったのだろう。それは私にもよくわかってない。誰か教えてはくれまいか。
新ギタリストジョシュの幻惑的なギターの音色から発散される包みこむような不可思議なサウンドにハマったのかもしれない。アンソニーのなにか吹っ切れたような、落ち着きの具わった歌声に納得がいったのかもしれない。
Monarchy of Roses
第5位 『PSYCHOLOGY OF DEATH』/ MORTAL SIN
選考に難航していた第5位ですが、伏兵MORTAL SINの先月発売されたばかりの最新作に決定!!
METALLICAのフォロワー3羽ガラスといえば、ベイエリアのTESTAMENT、日本のOUTRAGE、そしてこのオーストラリアのMORTAL SINであった。
いや、久々にピュアなスラッシュメタル作品を楽しめたって感じ。サウンド自体はパンテラ以降の丸い感じのものだが(実際パンテラっぽい曲もあり)、このオールドスクールな小気味のいいストレートリフを聴くと血湧き肉踊り、自然と頭が上下しちまうぜ、へっへっへっへっへ・・・・
オリジナルVoマットの幅のない歌唱も相変わらずで、きっちりツボのおさえどころを心得てるスラッシーな歌メロを展開している。以前より分厚い歌声にはなってはいるが、決してデス声に走らないところにポリシーを感じる。
しかし、こんな時代にこうも良曲揃いのキャッチーなスラッシュアルバムを作ってしまうとはねぇ。
ちょっとはオージーを見直した。
スラッシュ万歳!!スラッシュに幸あれ!!
Down In The Pit
今日の1曲:『Ge2gether』/ Ao Inoue
いや~、昨年は期待してたバンドのほとんどの新譜がイマイチだったり、雑誌などで今年出る!って宣告されてたアーティストの新譜が出なかったり(フィオナ!オマエのことだよ!)、逆に気にもとめてなかったバンドの新譜が意外とよかったりと、まさに波乱の1年でございました。ま、そんな大そうなもんでもないけど。
しかし上位3位が全て日本の女性アーティストになっちまうとは・・・
これもなでしこジャパン効果かしら?
歌を聴くのではなく、音を体感する。この作品はまさにそんな感じ。
Salyuの色彩豊かな歌声が幾重にも重なり合い、万華鏡のように花開き、小山田圭吾(コーネリアス)の紡ぎ出す繊細すぎる立体的音像はもはや神秘体験。脳内に巣くうモヤモヤをすべて浄化してしまう目くるめく驚異のヒーリング・エレクトロニカといったところか。
京都南端のこやしくさい片田舎の埃まみれのゴミ部屋にいても、下北沢あたりのアンティークな雑貨に囲まれた部屋でオシャレな1人暮らしを満喫している気分になるハシッシュのようなトリップアルバム。
Sailing Days 懲りすぎなPV映像にちょっとひく。
最初聴いた時は、上原さんのジャジーなピアノと、タイトなショットにツーバス踏みまくりなサイモン・フィリップスのドラムとの相性がとても合っているようには思えなかったが、いつもより楽曲の骨組みがクッキリしていて、上原さんのピアノもいよいよドラマティックで荒波のように凄まじくなっている。
これは最初から調和などではなく、格闘をやるつもりで今回のアルバム作製に挑んだのではないか?ライブステージの各パートの配置からも窺えるように、潤滑部分はアンソニー・ジャクソンに丸投げしてサイモンとの一騎打ちを上原さんは想定していたのでは?そう思うとこの作品はかなりのスリリングなインプロヴィゼーションアルバムとして楽しむことができる(しかし、ライブ映像見てたら上原さんの年寄りシゴキにしか見えないんだけど)。
蛇足だと思ってたラストのヴェートーベンのカヴァーも、今となっては食後のティータイム的な憩い効果があってグー。
VOICE
既出シングル曲の寄せ集め感の否めない作品ではあったが、全体的にバランスも良く最初から最後まで退屈させない良質のテクノポップアルバムに仕上がっている。
メールの送受信がどうのとかいう陳腐な歌詞も、中田ヤスタカ氏編み出す弾力性のあるエレクトロサウンドの前にはすべて払拭されてしまう。
アイドル集団の歌というのは基本しょんべんくさいユニゾン方式であるが、パフュームの醸す三位一体のハーモニーは脳内にとても心地よい響きがあり、初音ミクみたいな安っぽい声音に陥ることがないのは、やはりヤスタカマジックの成せる業か。
あ、ちなみにパフュームの『JPN』を爆音でかけながら、真夜中の163を黒のスバルで飛ばしていたベース野郎はこの僕です。
VOICE
従来のレッチリファンには賛否分かれる作品と評されているが、では従来のファンとはどこからのファンのことを言っているのか?私みたいに『母乳』から入ったファンのことか?メロウになった『Californication』以降の若い世代のファンのことか?はたまた1stからのコアなファンのことなのか?
私の周りのかつてレッチリファンだった者たちに何人か本作を聴かせてみたところ、あまり興味を示す者はなかった。
では、逆になぜ『Californication』が全然ダメだった私が、身を翻してこのアルバムにハマったのだろう。それは私にもよくわかってない。誰か教えてはくれまいか。
新ギタリストジョシュの幻惑的なギターの音色から発散される包みこむような不可思議なサウンドにハマったのかもしれない。アンソニーのなにか吹っ切れたような、落ち着きの具わった歌声に納得がいったのかもしれない。
Monarchy of Roses
選考に難航していた第5位ですが、伏兵MORTAL SINの先月発売されたばかりの最新作に決定!!
METALLICAのフォロワー3羽ガラスといえば、ベイエリアのTESTAMENT、日本のOUTRAGE、そしてこのオーストラリアのMORTAL SINであった。
いや、久々にピュアなスラッシュメタル作品を楽しめたって感じ。サウンド自体はパンテラ以降の丸い感じのものだが(実際パンテラっぽい曲もあり)、このオールドスクールな小気味のいいストレートリフを聴くと血湧き肉踊り、自然と頭が上下しちまうぜ、へっへっへっへっへ・・・・
オリジナルVoマットの幅のない歌唱も相変わらずで、きっちりツボのおさえどころを心得てるスラッシーな歌メロを展開している。以前より分厚い歌声にはなってはいるが、決してデス声に走らないところにポリシーを感じる。
しかし、こんな時代にこうも良曲揃いのキャッチーなスラッシュアルバムを作ってしまうとはねぇ。
ちょっとはオージーを見直した。
スラッシュ万歳!!スラッシュに幸あれ!!
Down In The Pit
今日の1曲:『Ge2gether』/ Ao Inoue