AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ナラヤン 戦慄!高畑編

2019年09月07日 | 名所ガイド、巡礼記
第一章 『検定試験とおいしいカレー』

8月の盆明け土曜休みいっさいなしの繁忙期のさなか、久方ぶりに検定試験を受けに奈良市街に赴いた。
検定試験なんて、6年前の第一回クトゥルフ神話検定以来(その後、第二回目が開催された様子はない)のことだ。
まぁ会社で受けさせられた全く興味の持てないおカタい検定なので、テキスト買って勉強する気にもなれず、前日にネットにアップされてた過去問をほぼ徹夜で一通りやったぐらいで本番に臨んだ(高校の中間テストちゃうぞ)。
まぁ一番やさしいコースだったので90分ジックリ解いたらいけるだろうと思っていたら、当日受験票に顔写真を貼ってくるのを忘れて、急遽近くの薬局敷地内の写真機ボックスまで撮りにいくハメとなり、遅刻してしまうという・・・


まぁ朝から散々だったが、12時に試験が終わり、会場から出た時の解放感たらなかった。
「よっしゃ!6連勤で疲れてて寝不足やけど、今日はいっちょう奈良市街を散策してみっか!」という気分になり、まずは試験会場近くのギャラリーなどが並ぶ古長屋に、オサレな店構えのカフェレストランが目にとまり、そこでランチを食うことにした。




2か月前にようやくガラケーから切り替えたスマホ情報によると、「みりあむ」という朴訥なフランス人のおばさんが切り盛りしている店らしく、けっこう人気店らしい。
店に入るとやはりオサレ。BGMは壁のボンボン時計のみ。
最初は若者もいたが、後から後から入ってくるのは、中高年の夫婦が7割を占めていた。
同じ検定試験を受けたと思われる女性の二人連れなども見受けられた。




カレーが人気らしかったので、ドリンク付のカレーセットを注文。
レーズンとヨーグルトも付いてきた。
カレーはちょっと辛めで、辛口がちょっと苦手な私にとってレーズンのトッピングが実に効果的だった。
ビーフが濃厚でベリグッ!




食後のチャイをチビチビやりながら読書としゃれこもうかと思ったんだが、持参したサブカル本を読むにはこのカフェは少しオシャレすぎた。
なので本はまた後でどっかのチェーン店で読むことにし、チャイを飲み干してさっさと出て行くことに。
カウンターに会計しにいくと、「ええ~と、確かシチューのセット頼んだお客さんですね?」と、日本語はペラペラやけどけっこういい加減である。
いやでも、久しぶりに優雅な午後のひと時を過ごせました。いつかまたこよう。



第二章 『ピラミッドの恐怖』

腹もいっぱいになったので、鹿でもひやかしに行こうかと春日大社の方へ向かっている途中、民家越しに思いもかけぬモノが目にとまり、私はその場で全身が凍りつくような恐怖に襲われたのだった。

あれは!!も、もしや・・・・・



たしか、5~6年前であったろうか、テレビでたまたまそのおぞましい映像が流れたのは・・・・
奈良の隠れ家的なスポットを紹介するという、よくあるローカル番組だった。

あれは、おそらく航空映像か何かだったと思う。
そこに映し出されたものを見て、私はガタガタと全身が震えだすのを抑えることができなかった。
「ま、まさか、そんなバカな・・・」私はその時とても自分の目が信じられなかった。

そう、それはまるで、エジプトにあるあの強壮なるピラミッドであるようだったのだ!
奈良の町中にピラミッド!?あまりにも現実離れした話である。
これはCGか何かに違いない!私はその時自分にそう言い聞かせた(なぜなら、そんなものが存在してはならないからだ)。

その番組の解説者の話によると、奈良公園から少し隔てた人通りの少ない、とある厭世的な民家の建ち並ぶ秘められし場所があるという。
そこにうっかり迷い込んだ者が、悠久の太古の人類誕生以前に建立されたとしか思われぬ、あまりにも古い、あまりにも冒涜的な恐るべきピラミッド型の建立物を目の当たりにすることになるというのだ。

そこにたどり着いたものは、その呪われた場所に5分と立っていることもかなわず、誰もが這う這うの体で逃げ帰ってくるという。
ただ、その恐るべきピラミッドへどうやってたどり着き、どういう経路で逃げてきたのか、覚えている者は誰ひとりいないという。
好奇心旺盛な者がそのピラミッドへ訪れようとしても、そこへ通ずる通路というものがいっさい見当たらず、あたかも外部からの者の侵入を阻むがごとく、そのピラミッドを周囲の民家が覆い隠すかのように密集しているのである。

私が民家越しから、その石碑の一部(先端部)を目撃した時ですら、そこからはなにやら得体の知れぬ不吉なるなにかが感じられた。
しかし募りゆく恐怖心とは裏腹に、その“奈良のピラミッド”なるものの全貌をどうしても目撃したいという抑えがたい誘惑には打ち勝つことができなかった。

そして、幸か不幸か、私はとある施設の(カルト密教団体の本部か)敷地内からそのピラミッドへ通じる扉を見出すことができた。
不吉にもその扉は、愚かな訪問者を待ち構えてたかのように無防備にも開け放たれていた。

恐怖のあまり、引き返そうとする私の意思は、その扉の中から放たれる抗いがたい催眠的な誘引力に無残にも負けてしまい、ついにその門をくぐってしまったのだった。




オオオ・・・・こんなことがあっていいのか。

神よ!!




夢ではない!!

奈良市街に、このような古色蒼然たるピラミッドが存在していたなどとは・・・・




そこには丁寧にも、このピラミッドの全貌を示す、あまりにも禍々しき構造図が!!



そんな、そんな・・・・

人類誕生以前に、このような宇宙的建築様式ものがこの地球上に存在していたなどとは・・・・

見るべきではなかった・・・、知るべきではなかったのだ。


石垣がランダムに積み上げられ、ピラミッドのいたる層に屋根瓦が何十個と設置されている。
こんなデタラメな、宇宙的で冒涜的な建築様式は、地球上のどこにも存在するものではない。




そしてその屋根瓦の下に刻まれたレリーフ・・・・

人類が誕生する前の、遥か太古の地球に飛来し、この奈良の地を支配していたという(人はそれを“グレート・オールド・ワン”と呼ぶ)、邪な神々の似姿なのでは!!




この施設内でピラミッドを管理するカルト団体、そしてその周辺の住民は、おそらくこのピラミッドの奥底に眠っているかと思われる旧支配者を崇め奉っている偏執狂的な信者なのに違いない。

ここではおそらく、古来から、そして現在に至るまで、人身御供の血なまぐさい冒涜の儀式が執り行われているのではなかろうか!!

その事に思い当った私は、全身が凍りつくようなゾッとする恐怖感に見舞われ、早々と撮影を終えていちもくさんにその呪われた場所から立ち去ったのであった。




思うに、神が我々に与えた最大の恩寵は、物の関連性に思い当る能力を、われわれ人類の心からとり除いたことであろう。
人類は無限に広がる暗黒の海に浮かぶ<無知>の孤島に生きている。
いうなれば、無名の海を乗り切って、彼岸にたどりつく道を閉ざされているのだ。
諸科学はそれぞれの目的に向かって努力し、その成果が人類を傷つけるケースは、少なくともこれまでのところは多くなかった。

だが!いつの日か、方面を異にしたこれらの知識が総合されて、真実の恐ろしい様相が明瞭になるときがくる!
そのときこそ、われわれ人類は自己のおかれた戦慄すべき位置を知り、狂気に陥るのでなければ、死を秘めた光の世界から新しく始まる闇の時代へ逃避し、かりそめの平安を願うことにならざるをえないだろう・・・・

H.P.ラヴクラフト


奈良の旅は続く・・・・
コメント
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