筋少のライブが終わり、のどもカラカラ帝。持参したお茶もなくなり、飲食ブースのドリンクは250円とクソ高い。その中でジューシーそうなマンゴフローズンに目がとまり列に並ぶ。すると「冷凍中のため20分程かかります。」とアナウンスが入ったので、あきらめてひきかえす。
そうこうしてるうちに、木村カエラ嬢の出番。
初めて実物を見たが、思っていたよりはるかに小柄だった。バレイでも習っていたのだろうか?軽やかな身のこなしが印象的だった。
バックバンドはかなりシッカリしていていたが、彼女の歌はあまり印象に残らなかった。スタジオライブならともかく、野外フェス映えするには、やっぱ声量に難があるのかなと。
ある曲のサビのところで、客が催眠術にかかったかのように一斉にレゲエファンみたくタオルをグルングルン回し出したのには、異様な疎外感を感じた。
ライブが終わり、再びマンゴフローズンの列に並ぶ。すると今度は、
「冷凍機不調のため30分かかります。」
・・・・・・・あきらめてひきかえす。
そしてやうやう日も沈み、いよいよ大トリCoccoの出番である。
準トリのBACK HORNのライブが終わり、すでにスタンディングエリア内の最後方で待機していた我々はゆとりを持って前方に移動。最前列よりちょっと退いたところで、ステージ中央のベストポジションともいうべき場所を陣取れた。いや、ホールライブではまず望めないポジションである。
そこで待つこと30分、Coccoご一行がわきあいあいと登場。
1曲目は“燦”でスタート。立て続けに例の映画主題歌“甘い香り”が繰り出される。
私は新作『きらきら』をまだ聴いておらず、もちろんノレるはずもなく、ポケ~っと傍観するほかなかった。
過去のナンバーからは、いずれもシングルカットされた代表曲ばかりで、定番“強く儚い者たち”、そして“樹海の糸”が続いた。まぁ開演前の音出しの段階で、これらの曲がくるのはマルバレだったので感動はすこぶる薄かった。おまけにPAもガタガタで、この時点ではCoccoのライブとしては、過去最高の盛り下がりとなった。
だが、元くるりのギターの兄ちゃんがフライングVに持ち替えたとき、私は「いよいよくるな・・・」と、次のナンバーが何であるかをそれとなく察知し身構えた。
そして、あの漆黒の闇に彩られたピアノ伴奏が!・・・そう、出ました名曲“カウントダウン”!!
昨年のライブで演奏された時は、Coccoの歌声に以前ほどの“狂気”が感じられなかったが、この日の“カウントダウン”は、なにかしら神がかった凄みを放っていた!活動中止前のCoccoが降臨した!という感じだった。
根岸バンド体制に比べると、パワー不足が否めなかった今回の演奏陣も、この時ばかりはCoccoのなにかが憑依したかのような凄みに引き込まれるかのように、怒涛の演奏を繰り広げていた。元くるりの兄ちゃんも、ヴァイオリンソロのパートをつんざくようなギターで見事補っている。
これは野外マジックのなせる業か?あるいは、単に距離が近かったからだけかもしれない。
“カウントダウン”の演奏が終わった後、客席もその怒涛のパフォーマンスに圧倒されてか、しばらく放心したかのような異様な空気を引きずっていた。
しかし、Coccoにはまだこれだけ破壊的なライブエナジーが内包されていたとは・・・ちょっと予想してなかった。
しかし、再び新作からの“タイムボッカ~ン!”で、私のテンションは急降下。サビでCoccoがやるように客が一斉に手をグルグルさせるこのシラけた一体感は、先ほどの私の興奮を打ち消すには十分だった。私は再び冷めた目線でステージを傍観するのであった。
沖縄のわらべ歌“赤田首里殿内”というのが披露されたときには、Coccoが皆に振り付けをレクチャーするというハプニングまで勃発。この信じがたい光景に、私はもう茫然と立ちつくすほかなかった。
その後“ジュゴンの見える丘”で、ガラっと抱擁力豊かなシットリとした空気になり、ラスト“Never Ending Journey”では、その伸びやかな歌声がまさに「音魂」となって、泉大津の大地に響き渡り、計10曲におよぶCoccoのステージに幕が下ろされた。
確かに、Coccoの空と大地を包み込むようなスピリチュアルな存在感と、全身全霊を込めて歌い上げるその躍動感漲るパフォーマンスは、他の追随を許さない圧倒的な迫力があり、まさに野外フェスの大トリを飾るに相応しく、改めて彼女のビッグアーティストたる存在のデカさを、長年のファンとして誇りに思うのであった。
でも今秋の“きらきらツアー”はもういいかな。
余談ですが、昼間会場でイエスの『海洋地形学』Tシャツを着てる兄ちゃんを見かけたのだが「プログレ野郎ならおそらく筋少目当てやろう」と思っていたのだが、Coccoライヴ終了後その兄ちゃんがスタンディングエリアにいた。彼は同志かも知れない。
ほぼ1日行事となってしまい、猛暑の中の野外フェスだったので、この歳だからさすがに疲れた。
しかし、Coccoと筋少を同じ空間で楽しめたことは、今後起こりえないであろうレアな体験だったし、最終的にマンゴフローズンにもありつけたし、よかったかな。
今日の1曲:『コーラルリーフ』/ Cocco
そうこうしてるうちに、木村カエラ嬢の出番。
初めて実物を見たが、思っていたよりはるかに小柄だった。バレイでも習っていたのだろうか?軽やかな身のこなしが印象的だった。
バックバンドはかなりシッカリしていていたが、彼女の歌はあまり印象に残らなかった。スタジオライブならともかく、野外フェス映えするには、やっぱ声量に難があるのかなと。
ある曲のサビのところで、客が催眠術にかかったかのように一斉にレゲエファンみたくタオルをグルングルン回し出したのには、異様な疎外感を感じた。
ライブが終わり、再びマンゴフローズンの列に並ぶ。すると今度は、
「冷凍機不調のため30分かかります。」
・・・・・・・あきらめてひきかえす。
そしてやうやう日も沈み、いよいよ大トリCoccoの出番である。
準トリのBACK HORNのライブが終わり、すでにスタンディングエリア内の最後方で待機していた我々はゆとりを持って前方に移動。最前列よりちょっと退いたところで、ステージ中央のベストポジションともいうべき場所を陣取れた。いや、ホールライブではまず望めないポジションである。
そこで待つこと30分、Coccoご一行がわきあいあいと登場。
1曲目は“燦”でスタート。立て続けに例の映画主題歌“甘い香り”が繰り出される。
私は新作『きらきら』をまだ聴いておらず、もちろんノレるはずもなく、ポケ~っと傍観するほかなかった。
過去のナンバーからは、いずれもシングルカットされた代表曲ばかりで、定番“強く儚い者たち”、そして“樹海の糸”が続いた。まぁ開演前の音出しの段階で、これらの曲がくるのはマルバレだったので感動はすこぶる薄かった。おまけにPAもガタガタで、この時点ではCoccoのライブとしては、過去最高の盛り下がりとなった。
だが、元くるりのギターの兄ちゃんがフライングVに持ち替えたとき、私は「いよいよくるな・・・」と、次のナンバーが何であるかをそれとなく察知し身構えた。
そして、あの漆黒の闇に彩られたピアノ伴奏が!・・・そう、出ました名曲“カウントダウン”!!
昨年のライブで演奏された時は、Coccoの歌声に以前ほどの“狂気”が感じられなかったが、この日の“カウントダウン”は、なにかしら神がかった凄みを放っていた!活動中止前のCoccoが降臨した!という感じだった。
根岸バンド体制に比べると、パワー不足が否めなかった今回の演奏陣も、この時ばかりはCoccoのなにかが憑依したかのような凄みに引き込まれるかのように、怒涛の演奏を繰り広げていた。元くるりの兄ちゃんも、ヴァイオリンソロのパートをつんざくようなギターで見事補っている。
これは野外マジックのなせる業か?あるいは、単に距離が近かったからだけかもしれない。
“カウントダウン”の演奏が終わった後、客席もその怒涛のパフォーマンスに圧倒されてか、しばらく放心したかのような異様な空気を引きずっていた。
しかし、Coccoにはまだこれだけ破壊的なライブエナジーが内包されていたとは・・・ちょっと予想してなかった。
しかし、再び新作からの“タイムボッカ~ン!”で、私のテンションは急降下。サビでCoccoがやるように客が一斉に手をグルグルさせるこのシラけた一体感は、先ほどの私の興奮を打ち消すには十分だった。私は再び冷めた目線でステージを傍観するのであった。
沖縄のわらべ歌“赤田首里殿内”というのが披露されたときには、Coccoが皆に振り付けをレクチャーするというハプニングまで勃発。この信じがたい光景に、私はもう茫然と立ちつくすほかなかった。
その後“ジュゴンの見える丘”で、ガラっと抱擁力豊かなシットリとした空気になり、ラスト“Never Ending Journey”では、その伸びやかな歌声がまさに「音魂」となって、泉大津の大地に響き渡り、計10曲におよぶCoccoのステージに幕が下ろされた。
確かに、Coccoの空と大地を包み込むようなスピリチュアルな存在感と、全身全霊を込めて歌い上げるその躍動感漲るパフォーマンスは、他の追随を許さない圧倒的な迫力があり、まさに野外フェスの大トリを飾るに相応しく、改めて彼女のビッグアーティストたる存在のデカさを、長年のファンとして誇りに思うのであった。
でも今秋の“きらきらツアー”はもういいかな。
余談ですが、昼間会場でイエスの『海洋地形学』Tシャツを着てる兄ちゃんを見かけたのだが「プログレ野郎ならおそらく筋少目当てやろう」と思っていたのだが、Coccoライヴ終了後その兄ちゃんがスタンディングエリアにいた。彼は同志かも知れない。
ほぼ1日行事となってしまい、猛暑の中の野外フェスだったので、この歳だからさすがに疲れた。
しかし、Coccoと筋少を同じ空間で楽しめたことは、今後起こりえないであろうレアな体験だったし、最終的にマンゴフローズンにもありつけたし、よかったかな。
今日の1曲:『コーラルリーフ』/ Cocco
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます