AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

テクニカルながむしゃら感

2011年12月10日 | やっぱりメタル!!
私だってたまには最近のメタルも聴くんだ!ってところを。
某メタル雑誌で「今は亡きVOIVODの継承者」などというフレコミで紹介されていた米アリゾナ州出身のスラッシュバンド、VEKTORの2009年作の1st『BLACK FUTURE』。
購入前にヨウツベでチラっと視聴していて、なるほど、サウンドそのものはもろ80年代スラッシュの影響下のもので正に私好み、オマケにジャケットやロゴまでVOIVODの影響丸出しときてるものだから思わず飛びついてしまったわけだ。

タイトル曲の1曲目から出だしのリフワークは上々、見事にオールドスラッシュファンの心をガッチリ掴んでくる。
ドラムの音はわざとこういったチューニングにしているのだろうけど、いささか軽すぎるきらいがある。
で、ボーカルのこのヒステリックな歌唱法・・・もろシュミーアやないけ!!
ここまでくると我々に媚を売っているのではないかと勘繰ってしまうほどのわざとらしさを感じる。
演奏はいたってテクニカル。楽曲もトラックが進むごとに複雑さを増し、長尺になってくる。
ただ、これを某雑誌がいうようにプログレと言ってしまうのはいかがなものかと。これはいわゆるテクニカルスラッシュだろう。
プログレと呼ばれるものには他にはない異質さとか、そこそこの知性とかが感じられるものだが、このバンドの場合ガキんちょが自分らの演奏力にかまかけて、いたずらにテクニックをひけらかしてる風にしか聴こえない。
間奏部分のギターソロなんかよく聴くと、なんの発想力もないネオクラオタクのピロピロギターだし、ちっとも迫力のない軽いブラストビートはブラックメタルのそれに近いものがある。
もうその楽曲の中身の空っぽさにイライラしてきて、とてもじゃないけど最後まで聴いてられる作品ではない。

これを聴いてると、やはりVOIVODがいかに偉大で独特の空間を持った唯一無二のバンドであったかが窺い知れるというものだ。
「亡きVOIVODの衣鉢を継ぐ資格は十分」(某雑誌より)??
笑わせなさんな。
ギターワーク、楽曲センスともにピギーの足もとにも及んではいないだろう。

いや、いい要素はいっぱいもってるんだけどね。なんか惜しいバンドである。



今日の1曲:『BLACK FUTURE』/ VEKTOR

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