御園座の公演
『大名古屋らくご祭 2019 』
「令和元年年忘れ落語」

三遊亭円楽さん
三遊亭小遊三さんの演目に続いて
登場したのが
私にとって
一番楽しみな
立川志の輔さん
立川志の輔さんが一人いるだけ…なのに…
落語なので…座布団に座っているだけ…なのに…
まるで…
喜劇映画をみているように
そこに描かれてるユーモアたっぷりの登場人物を通して
その情景がはっきりと浮かび上がってくるんだな…
その表現力の巧みさ…
凄さ!素晴らしさ!!
何と言っても
分かりやすさ!!
私の中では
落語を超越してる落語で楽しませてくれるように思えてくるのが…
立川志の輔さんなんだな…
以下に今回の落語イベント
御園座の公演、」立川志の輔さんの落語のレポをだらだらと
完全な演目のネタバレになってしまいますので
まっさらな気持ちで落語を聞きたい人とは
またまた
ここでお別れということで
次回
お会いできるのを楽しみにしております…
では、落語へと
よくお越しくださいました…
と言いながら、私たちの方が遠くからきたんですけど…
とのっけから笑わせる志の輔さん…
ここ御園座の高座が他の公演の高座よりも高めに作られていることを報告…
けっしてチケット代が高くなっているから
高くしてあるんじゃなくて
3階のお客さんのことも配慮して、高くしてあるのだと…
なんでも昼公演と、この夜公演の間の休憩中に
志の輔さん、3階まで上ってみたそうな…
思ったことはたいした差はなかったと…
でも、主催側は、そういうことも気を遣っているんだぞということを
あらかじめ、申しあげておきたいと…
「あらかじめ」と言う言葉は
そもそも外国にはないんじゃないかと…
英語の辞書で調べても「あらかじめ」と「忖度」と言う言葉はないだろう…と笑わせて
お歳暮の話
お歳暮をいただくときに、つまらないものですからと言われながらも
受け取って、開けてみると、本当につまらないもの…笑
でも、あらかじめ「つまらないものですから」と教えてもらっているので、
つまらないものでも、そんなに驚かないのだと…
飛行機が飛ぶとき事前に、「天候調査」と言う言葉で
お客さんに知らせることがある。
飛行機が空港から飛び立って、目的地の空港へ行っても、豪雪、暴風等、悪天候で到着できなくて戻ってくることがありますよ!ということを「あらかじめ」知らせておくシステム…
志の輔さん、なんでも「天候調査中」の飛行機は、わかると!!??
「天候調査中」の飛行機は、少し考えながら飛んでるなんて言って笑わせて
あらかじめ、「天候調査中」と知らせてあるから、羽田を飛び立っても目的地に降りられずに
羽田に戻ってきて、3時間無駄にしても誰も怒らないのは、あらかじめ「天候調査」と言ってるからだと
この「あらかじめ」と言う言葉をキーワードにしたマクラから
「これからする自分が作った創作落語が、一人一人全ての方に面白いと思っていただけるかどうかは分からないということを「あらかじめ」言っておきます」
との一言に客席大爆笑!!
ここからが
演目
「ハナコ」
加藤様御一行が宿に着いたときに
接客する女将が
「本日、前田澄子がお休みしておりまして…長男が風邪をひいてしまって、その長男はウサギの飼育係をしていまして、どうしてもいきたいと、そこを前田澄子が代わりに…」
なんて言っていきなり、こと細やかに…語りだす…
「前田澄子って誰??我々は前田澄子が誰なのか知らないが…」と
加藤様御一行が答えれば
「前田澄子がお休みをしている、いつもより仲居が一人少ないということを「あらかじめ」申し上げておきます」と
「夜中に氷が欲しいとフロントに電話するも、届くのが遅いなと思ったときに、前田澄子がお休みなんだと思っていただければ」と…
普段、4名仲居がいるところを、今日は3名で接客させていただくことを「あらかじめ」知っておいていただけたらと…
ここは黒毛和牛食べ放題で
源泉かけ流しの温泉旅館
加藤様御一行も
相当楽しみにしておられる様子
女将が、その加藤様をお部屋にご案内
3メートル先に2センチほどの段差があるからとか
蛍光灯がぼわーとしてるけど、それは蛍光灯がダメになっているので
イルミネーションではないことを「あらかじめ」伝える女将!!
部屋「木更津の間」に到着し
お部屋のご案内をさせていただきます…まずは
非常口のご案内を「あらかじめ」申し上げておきますと…
左右2方向に非常口は二つございます…
が、本当にいざというと言う時には、こちらからお逃げくださいと…??
去年、ボヤがあって、こちらから逃げたお客さんだけが助かったと…
じゃあ、もう一方の非常口から逃げた人は???…笑
続いては
「あらかじめ」部屋の説明を…
部屋のお風呂は温泉でないことを「あらかじめ」…
部屋は、6畳、そして、8畳、奥に3畳と…
と言いながら、仲居さん
先ほど3畳間と申し上げましたけど、本当は2畳半でありました…
申し訳ありませんと…
そこでお客さんの加藤さんは
部屋の中に「雪舟」の掛け軸をみつける!!
おお、これは素晴らしいと感動する加藤さん!!
これは素晴らしいと!!
それに応える
女将
この雪舟の掛け軸、先代が好きで集めていまして、この間に飾らせていただいておりますと…
先月テレビの『テレビ鑑定団』が、この街の小学校の体育館でありまして、
旅館一軒に「一点」鑑定してもらおうといった話になって、それを出したら
三千円という値段が付きました…と
見事なニセモノだということがわかりました…と
せっかく感動したのに…
今言わなくても、と加藤さん
この雪舟の掛け軸が破れても、水に濡れても、なんの問題もないことを「あらかじめ」申し上げておきたかったと…
ここで加藤さんは、女将にチップ、心付けを渡そうとすると…
「そのようなことはいけません」と
「サラリーマンの我々の気持ちだ!恥かかせるなよ」と言えば
「そのようなものを受け取れませんということを、あらかじめ申し上げていませんでしたので、結果的には受け取ることになります…ありがとうございます」と…
「木更津の間」で
加藤さんたちが
この旅館にくるまでの不思議に思った出来事を語りだす
駅には、ここの旅館の車で迎えに来てもらったと
すると、その途中で
運転手が「私の免許証です、廻してご覧ください」と言われたけど
どこから、どうみても普通の免許証…だと思いきや
運転手が「ゴールドです」と
凄いねと返したら、ほとんど運転しておりませんからと
そんな折、再度女将が現れて
「領収証」をと…
それは、先程の渡した心付けの「領収証」
それには、仲居全員の認印がついていた…笑
その流れに応じて仲居に
「源泉掛け流し」の温泉を案内してもらうことに
浴衣とバスタオルをもってご案内…
下駄をお履きくださいと…
その下駄の歯は磨り減っている…
こけじゃあ「カランコロン」じゃなくて
「バタンコロン」だと言いながら…
歩くと漂ってくる硫黄の匂い
風流だなと語りつつ
夜になると夜店が立ち並びそうな小道を進む…
日中なので、いろんなお店が閉まってる中
射的と輪投げの露店だけ、昼間からやっていた…
加藤さん、昔から射的は大得意!
やってみようとすると
仲居さんが
「一番、上の段は、どんなに当たっても落ちません、後ろがテープでとまっていますから」と…
やる気が消沈する加藤さん…
湯気を上げた温泉饅頭をみてお土産に買おうかと口にすれば
「お客さま、セイロからでている湯気はドライアイスの煙です…どこで買っても同じ味です…」と
買う気が消沈する加藤さん
さてさて
温泉はどっちだと…
仲居が指さす方向をみれば
10m以上は吹き上げている!!
「熱そうだね」と声をかければ
「温度85~6度はあります」と」
「入れないじゃないかと返せば
「あれは源泉です」と
「では、温泉は?」と尋ねたら
「お客さまのお部屋の隣です」と
「なぜここまで案内しに来たか尋ねたら
「源泉掛け流しだということを、あらかじめ申し上げていたのです」と…笑
ここで、今来た道を引き返すのも
方法の一つだけど
源泉がとおっている鉄パイプが旅館に向かって
斜め45度に通っていると
熱いので、この座布団にすわって降りれば25,26秒で降りれますと
加藤さんは座布団に座って滑り降りる…
温泉に浸りながら
「疲れたな」と加藤さん
でも「疲れた後の黒毛和牛が旨いんだ」と…
すると仲間が温泉の窓の外を眺めてて
外を見ていたら、竹藪の中から長靴を履いてスコップを持った汗だくの女将が出て来たのを見かけたと…何してたんだろうと…
「ゴミを捨てに行ったんだろう」
「いや、国税庁にみせられない書類を埋めに行ったんだろう」
「若い板さんが入って、会いたくなった時は竹藪に行くんだ…お互いスコップしょってることを合図に…」
それぞれが、予想する三人衆
3人で予想が当たった人は
割り勘が免除されるような、そんな約束をして
温泉を楽しむ3人
温泉からあがると
夕食の用意ができたと
夕食をとる部屋へと案内される加藤様
「本日は、当旅館をご利用いただいてありがとうございます…
あらかじめ、ご挨拶を…みなさんどうぞ」と女将が声をかけると
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
男たちが次々と…部屋に入ってくる
すると
「長ネギの金子でございます…うちの長ネギはどんなに煮込んでもくたくたにならない良質の長ネギ、是非ごゆっくりとご賞味ください」と
続いては
「ほうれん草の斎藤です…」
生産者達の挨拶が…次々と
加藤さん、慌てて
「挨拶はもう、イイ、ご苦労様と…」
このタイミングで
生産者の橘さんが現れ
「うわ、うわっ!」と
暴れる黒毛和牛をなだめながら
「黒毛和牛の橘です…今晩召し上がっていただく黒毛和牛…名前をハナコと言います…
ハナコ!今晩、この方達にめしあがっていただくんだ!この幸せ者!!」
「ちょっと待て!!女将、みろよ!あの後ろ姿!うれしそうにしっぽ振って…
これから食べる牛を連れてくるなんて…」
女将は
本当に黒毛和牛なのか確かめたいお客さんが多くて
だったら「あらかじめ」直接確かめていただければ…と
「ドナドナか!!涙ぐんでいたぞ!!もういらない!!もう食べたくないと…」
「それでは困ります…そういえば、冷蔵庫にオーストラリア産の牛肉ならあります」と
加藤さん…
だったらオーストラリア産の牛肉ならもらうよ!と
女将、「名前はメリーと言います」…
笑
ここで加藤さんたち
温泉での会話を思い出し
「あれ、きけよ」と
露天風呂に入っていた時、女将がスコップ持って竹藪から出てきたけど…
何やってたんだろうなと言ったら、
ゴミ捨てだとか
国税庁の査察逃れだとか
イイ若い板さんが入って、逢い引きしているんじゃないかと
イロイロ意見が出て
この中で一番近いやつがいるか教えてほしいと
この中で、当たったやつが割り勘を払わなくていいと賭けをしたから…
大きく言うと誰が近いかと…
「それは申し上げられない」と女将
「女将、それはおかしいだろう…俺たちはこの宿に着いて初めて聞いた質問だぞ…こんな旅館、世の中にあるか!こんな旅館にくるとイライラするぞ…来ない方がいいぞって、みんなに言いふらすぞ…」
「それは困ります…ので申し上げます…仲居の前田澄子が休んだのは嘘で、普段通りに出勤していました…スケジュールので打合せをしていました時、ほんのちょっとの言葉の勘違いで口論になり、カッとなった私が手に持っていた手提げ金庫の角で、前田澄子の後頭部を…」
「ちょっと待ってくれよ女将!今何言っているか分かっているのか!!前田澄子の後頭部を殴って、あの竹林に埋めてきたのか?」
「…と、言うような事ではないと言うことを、「あらかじめ」申し上げておきます」
温泉街の情景が鮮やかに
浮かび上がり
もうサスペンス込みの???コメディ映画をみているかのような
オモシロさ!!
立川志の輔さんの
「ハナコ」!
最高の面白さでした!!
ところで女将は何しに竹林に行ったんだろう???
私は「筍」堀り??だと思うんだけど??…笑
『大名古屋らくご祭 2019 』
「令和元年年忘れ落語」

三遊亭円楽さん
三遊亭小遊三さんの演目に続いて
登場したのが
私にとって
一番楽しみな
立川志の輔さん
立川志の輔さんが一人いるだけ…なのに…
落語なので…座布団に座っているだけ…なのに…
まるで…
喜劇映画をみているように
そこに描かれてるユーモアたっぷりの登場人物を通して
その情景がはっきりと浮かび上がってくるんだな…
その表現力の巧みさ…
凄さ!素晴らしさ!!
何と言っても
分かりやすさ!!
私の中では
落語を超越してる落語で楽しませてくれるように思えてくるのが…
立川志の輔さんなんだな…
以下に今回の落語イベント
御園座の公演、」立川志の輔さんの落語のレポをだらだらと
完全な演目のネタバレになってしまいますので
まっさらな気持ちで落語を聞きたい人とは
またまた
ここでお別れということで
次回
お会いできるのを楽しみにしております…
では、落語へと
よくお越しくださいました…
と言いながら、私たちの方が遠くからきたんですけど…
とのっけから笑わせる志の輔さん…
ここ御園座の高座が他の公演の高座よりも高めに作られていることを報告…
けっしてチケット代が高くなっているから
高くしてあるんじゃなくて
3階のお客さんのことも配慮して、高くしてあるのだと…
なんでも昼公演と、この夜公演の間の休憩中に
志の輔さん、3階まで上ってみたそうな…
思ったことはたいした差はなかったと…
でも、主催側は、そういうことも気を遣っているんだぞということを
あらかじめ、申しあげておきたいと…
「あらかじめ」と言う言葉は
そもそも外国にはないんじゃないかと…
英語の辞書で調べても「あらかじめ」と「忖度」と言う言葉はないだろう…と笑わせて
お歳暮の話
お歳暮をいただくときに、つまらないものですからと言われながらも
受け取って、開けてみると、本当につまらないもの…笑
でも、あらかじめ「つまらないものですから」と教えてもらっているので、
つまらないものでも、そんなに驚かないのだと…
飛行機が飛ぶとき事前に、「天候調査」と言う言葉で
お客さんに知らせることがある。
飛行機が空港から飛び立って、目的地の空港へ行っても、豪雪、暴風等、悪天候で到着できなくて戻ってくることがありますよ!ということを「あらかじめ」知らせておくシステム…
志の輔さん、なんでも「天候調査中」の飛行機は、わかると!!??
「天候調査中」の飛行機は、少し考えながら飛んでるなんて言って笑わせて
あらかじめ、「天候調査中」と知らせてあるから、羽田を飛び立っても目的地に降りられずに
羽田に戻ってきて、3時間無駄にしても誰も怒らないのは、あらかじめ「天候調査」と言ってるからだと
この「あらかじめ」と言う言葉をキーワードにしたマクラから
「これからする自分が作った創作落語が、一人一人全ての方に面白いと思っていただけるかどうかは分からないということを「あらかじめ」言っておきます」
との一言に客席大爆笑!!
ここからが
演目
「ハナコ」
加藤様御一行が宿に着いたときに
接客する女将が
「本日、前田澄子がお休みしておりまして…長男が風邪をひいてしまって、その長男はウサギの飼育係をしていまして、どうしてもいきたいと、そこを前田澄子が代わりに…」
なんて言っていきなり、こと細やかに…語りだす…
「前田澄子って誰??我々は前田澄子が誰なのか知らないが…」と
加藤様御一行が答えれば
「前田澄子がお休みをしている、いつもより仲居が一人少ないということを「あらかじめ」申し上げておきます」と
「夜中に氷が欲しいとフロントに電話するも、届くのが遅いなと思ったときに、前田澄子がお休みなんだと思っていただければ」と…
普段、4名仲居がいるところを、今日は3名で接客させていただくことを「あらかじめ」知っておいていただけたらと…
ここは黒毛和牛食べ放題で
源泉かけ流しの温泉旅館
加藤様御一行も
相当楽しみにしておられる様子
女将が、その加藤様をお部屋にご案内
3メートル先に2センチほどの段差があるからとか
蛍光灯がぼわーとしてるけど、それは蛍光灯がダメになっているので
イルミネーションではないことを「あらかじめ」伝える女将!!
部屋「木更津の間」に到着し
お部屋のご案内をさせていただきます…まずは
非常口のご案内を「あらかじめ」申し上げておきますと…
左右2方向に非常口は二つございます…
が、本当にいざというと言う時には、こちらからお逃げくださいと…??
去年、ボヤがあって、こちらから逃げたお客さんだけが助かったと…
じゃあ、もう一方の非常口から逃げた人は???…笑
続いては
「あらかじめ」部屋の説明を…
部屋のお風呂は温泉でないことを「あらかじめ」…
部屋は、6畳、そして、8畳、奥に3畳と…
と言いながら、仲居さん
先ほど3畳間と申し上げましたけど、本当は2畳半でありました…
申し訳ありませんと…
そこでお客さんの加藤さんは
部屋の中に「雪舟」の掛け軸をみつける!!
おお、これは素晴らしいと感動する加藤さん!!
これは素晴らしいと!!
それに応える
女将
この雪舟の掛け軸、先代が好きで集めていまして、この間に飾らせていただいておりますと…
先月テレビの『テレビ鑑定団』が、この街の小学校の体育館でありまして、
旅館一軒に「一点」鑑定してもらおうといった話になって、それを出したら
三千円という値段が付きました…と
見事なニセモノだということがわかりました…と
せっかく感動したのに…
今言わなくても、と加藤さん
この雪舟の掛け軸が破れても、水に濡れても、なんの問題もないことを「あらかじめ」申し上げておきたかったと…
ここで加藤さんは、女将にチップ、心付けを渡そうとすると…
「そのようなことはいけません」と
「サラリーマンの我々の気持ちだ!恥かかせるなよ」と言えば
「そのようなものを受け取れませんということを、あらかじめ申し上げていませんでしたので、結果的には受け取ることになります…ありがとうございます」と…
「木更津の間」で
加藤さんたちが
この旅館にくるまでの不思議に思った出来事を語りだす
駅には、ここの旅館の車で迎えに来てもらったと
すると、その途中で
運転手が「私の免許証です、廻してご覧ください」と言われたけど
どこから、どうみても普通の免許証…だと思いきや
運転手が「ゴールドです」と
凄いねと返したら、ほとんど運転しておりませんからと
そんな折、再度女将が現れて
「領収証」をと…
それは、先程の渡した心付けの「領収証」
それには、仲居全員の認印がついていた…笑
その流れに応じて仲居に
「源泉掛け流し」の温泉を案内してもらうことに
浴衣とバスタオルをもってご案内…
下駄をお履きくださいと…
その下駄の歯は磨り減っている…
こけじゃあ「カランコロン」じゃなくて
「バタンコロン」だと言いながら…
歩くと漂ってくる硫黄の匂い
風流だなと語りつつ
夜になると夜店が立ち並びそうな小道を進む…
日中なので、いろんなお店が閉まってる中
射的と輪投げの露店だけ、昼間からやっていた…
加藤さん、昔から射的は大得意!
やってみようとすると
仲居さんが
「一番、上の段は、どんなに当たっても落ちません、後ろがテープでとまっていますから」と…
やる気が消沈する加藤さん…
湯気を上げた温泉饅頭をみてお土産に買おうかと口にすれば
「お客さま、セイロからでている湯気はドライアイスの煙です…どこで買っても同じ味です…」と
買う気が消沈する加藤さん
さてさて
温泉はどっちだと…
仲居が指さす方向をみれば
10m以上は吹き上げている!!
「熱そうだね」と声をかければ
「温度85~6度はあります」と」
「入れないじゃないかと返せば
「あれは源泉です」と
「では、温泉は?」と尋ねたら
「お客さまのお部屋の隣です」と
「なぜここまで案内しに来たか尋ねたら
「源泉掛け流しだということを、あらかじめ申し上げていたのです」と…笑
ここで、今来た道を引き返すのも
方法の一つだけど
源泉がとおっている鉄パイプが旅館に向かって
斜め45度に通っていると
熱いので、この座布団にすわって降りれば25,26秒で降りれますと
加藤さんは座布団に座って滑り降りる…
温泉に浸りながら
「疲れたな」と加藤さん
でも「疲れた後の黒毛和牛が旨いんだ」と…
すると仲間が温泉の窓の外を眺めてて
外を見ていたら、竹藪の中から長靴を履いてスコップを持った汗だくの女将が出て来たのを見かけたと…何してたんだろうと…
「ゴミを捨てに行ったんだろう」
「いや、国税庁にみせられない書類を埋めに行ったんだろう」
「若い板さんが入って、会いたくなった時は竹藪に行くんだ…お互いスコップしょってることを合図に…」
それぞれが、予想する三人衆
3人で予想が当たった人は
割り勘が免除されるような、そんな約束をして
温泉を楽しむ3人
温泉からあがると
夕食の用意ができたと
夕食をとる部屋へと案内される加藤様
「本日は、当旅館をご利用いただいてありがとうございます…
あらかじめ、ご挨拶を…みなさんどうぞ」と女将が声をかけると
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
「こんばんは!」
男たちが次々と…部屋に入ってくる
すると
「長ネギの金子でございます…うちの長ネギはどんなに煮込んでもくたくたにならない良質の長ネギ、是非ごゆっくりとご賞味ください」と
続いては
「ほうれん草の斎藤です…」
生産者達の挨拶が…次々と
加藤さん、慌てて
「挨拶はもう、イイ、ご苦労様と…」
このタイミングで
生産者の橘さんが現れ
「うわ、うわっ!」と
暴れる黒毛和牛をなだめながら
「黒毛和牛の橘です…今晩召し上がっていただく黒毛和牛…名前をハナコと言います…
ハナコ!今晩、この方達にめしあがっていただくんだ!この幸せ者!!」
「ちょっと待て!!女将、みろよ!あの後ろ姿!うれしそうにしっぽ振って…
これから食べる牛を連れてくるなんて…」
女将は
本当に黒毛和牛なのか確かめたいお客さんが多くて
だったら「あらかじめ」直接確かめていただければ…と
「ドナドナか!!涙ぐんでいたぞ!!もういらない!!もう食べたくないと…」
「それでは困ります…そういえば、冷蔵庫にオーストラリア産の牛肉ならあります」と
加藤さん…
だったらオーストラリア産の牛肉ならもらうよ!と
女将、「名前はメリーと言います」…
笑
ここで加藤さんたち
温泉での会話を思い出し
「あれ、きけよ」と
露天風呂に入っていた時、女将がスコップ持って竹藪から出てきたけど…
何やってたんだろうなと言ったら、
ゴミ捨てだとか
国税庁の査察逃れだとか
イイ若い板さんが入って、逢い引きしているんじゃないかと
イロイロ意見が出て
この中で一番近いやつがいるか教えてほしいと
この中で、当たったやつが割り勘を払わなくていいと賭けをしたから…
大きく言うと誰が近いかと…
「それは申し上げられない」と女将
「女将、それはおかしいだろう…俺たちはこの宿に着いて初めて聞いた質問だぞ…こんな旅館、世の中にあるか!こんな旅館にくるとイライラするぞ…来ない方がいいぞって、みんなに言いふらすぞ…」
「それは困ります…ので申し上げます…仲居の前田澄子が休んだのは嘘で、普段通りに出勤していました…スケジュールので打合せをしていました時、ほんのちょっとの言葉の勘違いで口論になり、カッとなった私が手に持っていた手提げ金庫の角で、前田澄子の後頭部を…」
「ちょっと待ってくれよ女将!今何言っているか分かっているのか!!前田澄子の後頭部を殴って、あの竹林に埋めてきたのか?」
「…と、言うような事ではないと言うことを、「あらかじめ」申し上げておきます」
温泉街の情景が鮮やかに
浮かび上がり
もうサスペンス込みの???コメディ映画をみているかのような
オモシロさ!!
立川志の輔さんの
「ハナコ」!
最高の面白さでした!!
ところで女将は何しに竹林に行ったんだろう???
私は「筍」堀り??だと思うんだけど??…笑