こんなコロナ禍の中
まさか、落語が「生」で楽しめるとは思ってなかった…
刈谷総合文化センターアイリスにて
立川生志さんの独演会
落語が「生」で聴けるだけでも
ワクワクするのに
この立川生志さんの独演会のゲストが
な、なんと私の大好きな
立川志の輔さん!!!
まさか
このコロナ禍の中
立川志の輔さんの「落語」が「生」で聴けるなんて
やっぱ「ビール」と「落語」は「生」がいいに決まってる!!
めちゃめちゃ楽しみ!楽しみ!!
ホントは
5月に「穂の国とよはし芸術劇場」まで
「立川志の輔 独演会」に出かける予定でしたが…
この大嫌いな新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて
公演は延期…
なんでも12月に延期になってるけど…
夏よりもウイルスが活発になりそうな冬に
果たして、開催されるだろうか…開催されるといいけど…
いや、ただ開催されるだけじゃなく
やっぱ、新型コロナウイルスが退散してもらってないと…
(あ、このブログをアップする頃は来年になってから…はい、2020年12月のことでしたが、感染症対策をして、豊橋でも無事に開催されました…)
まあ、そんな半年後の杞憂を
その時だけでも完全に忘れさせてくれる
立川志の輔さんの「落語」の魅力…
一言で言っちゃえば
めちゃめちゃ
オモシロいのよ!!!
言葉を替えれば
志の輔さんの「落語」は
…落語を超えてるのよ!!???
けっして
通る声でもなく
どちらかと言えば
ハスキーボイス
でも…聞き取りずらいなんて感じることなんてまったくなくて
もう…志の輔さんの世界に惹きこまれる!惹きこまれる!!
「落語」というよりも
一人芝居…演劇のようで…
良質のコメディ映画をみるようで…
ステージには
芝居のセットも…スクリーンも…まったくなくて…
あるのは座布団と屏風とセンターマイク1本なのに…
そこに立川志の輔さんが一人いるだけ…なのに…
落語ですので…座布団に座っているだけ…なのに…
図が…
情景が…鮮やかに浮かび上がるのよ!!
そんな私の大好きな
魅力いっぱいの志の輔さんの「落語」
これ以降
だらだら書き綴りますが
あの…
ここからは
「題目」…噺のネタバレになってしまいますので
その「題目」をまっさらな気持ちで楽しみたいという方は
今回は…ここでお別れということで…
えっ??
昨日も、ここでお別れしたって…
すみません
また明日、会いましょう!!!
と言いながら
明日も
刈谷総合文化センターアイリスにて
立川生志さんの独演会の第2部のことを書くんですけど
この「題目」のネタバレのところまでは
遊びにきてくださいね…
このブログの訪問者数が
どどっと減ってもなんなので…汗…
では
本題に戻して
立川志の輔さんの
刈谷総合文化センターアイリスでの「一席」のレポをば
だらだらと…
まずは
志の輔さん
「刈谷市制70周年記念」
「刈谷市文化センター開館10周年記念」
そのめでたさを開口一番でお客さんにお伝えしながら
刈谷は初めてきたと
今回、新型コロナウイルス感染症対策ということで
お客さんは間隔をとって半分に減らしてあることをきっかけに…
志の輔さん自身
この3月から5か月間の間
つい、こないだ7月の月初めに一回、その一週間前に1回
と、この5か月間の間に「落語」をたったの2回しか行っていないと
こんなことは「落語家生活38年」初めての経験だと…
なので
あらかじめ申し上げておくと
「あまり上手にしゃべれないかも知れない…」
とのっけから
言い訳っぽい笑いをとりながら…
真打ちになって
こうした空席を今日までみたことがない…笑
いや、本当はみたことはあるらしいんだけど
空席を今日までみたことがない…笑…
そんなつもりで
空席を眺めながら
新型コロナウイルス感染症対策というのは
こういうことなんだと、改めて感心したと…
こうしてお客さんの人数は客席の半分
だったら、こちらの方も
新型コロナウイルス感染症対策として
落語の登場人物も半分
オモシロいところも半分にして…笑
なんて口にしながらも
でもこうやってお客さんが半分いるだけでも奇跡のようなもの
今、どうなっているかというと
カメラ1台に向かって、無観客で落語をやることが当たり前になってきている…と
インターネット、配信で見てもらうことに…チャレンジしている…
カメラに向かって
自宅から50分間、落語をする…
これはやりたくはない…
というのは何の反応もないまま
次へ進んでいかなければならない…
何の反応もないまま50分間落語をやり続ける…
小噺一つやっても、何の反応もなければ辛いでしょう…
と語りながら
間をとって
お客さんの反応を一つ一つ確かめながら
小噺を繰り出す志の輔さん
「姉さん、姉さん、いきだね~」
「いや、帰りだよ!!」
(爆)
笑い声を確かめながら
次の小噺を
会社に揃って1時間寝坊し出社が遅れた2人組のいい訳
「…飛行機が飛び立たない夢をみてて、気が付いたら1時間遅れで…」
すると、もう一人の方の言い訳は…
「…彼の見送りに行って、遅れました…」
(爆)
「この絵はゴッホで、これはダビンチで、この絵はピカソでしょう??」
「いえ、それは鏡です…」
笑
病院で
右足が痛いと訴えるオジサン…
それに対してドクターの診断は「歳のせいですね…」
するとオジサンは
「おかしいじゃないか?だったら左足も同じ歳だよ!!」
他にもいくつか…
いやあ
間のとり方と言い
実に絶妙で笑える!笑える!!
こうした小噺を繰り出しながらも
こうしたお客さんとのコール&レスポンスがあるから楽しいんだと…
今までは「落語」に関しては
お客さんにイマジネーションを働かせてとお願いしてきたけど…
この新型コロナウイルス感染症対策中に行う落語は
カメラに向かって
噺家の方が
今、カメラ越しのお客さんはどうなのか…
笑っているのか、いないのか…
イマジネーションを働かさなければならないと…
まるで覚せい剤のような世界観
自分で盛り上げて
ウケているんだ!ウケているんだ!ウケているんだ!
と信じながら
噺家の方に想像力が求められていくということを
コロナウイルスが教えてくれた…
なんていった新型コロナウイルス関連のマクラを〆て
今度は
新幹線、リニアの話
今は、東京から新幹線で1時間
これが、40分にと…某県さえなければ実現できる…
もちろん、某県にいけば、「リニア」なんかいりませんよね!!
なんていった話をするんですけど…と笑わせて
リニアで東京から40分で名古屋まで着いちゃう
この地域の方々にはピンとこない話かも知れませんけどと
富山新幹線の話
50年の悲願…2019年開通
今まで、東京から富山まで4時間半かかっていたのが、2時間半で行けるようになったと…
でもこの富山新幹線
上越新幹線、新潟へ行くのを…こっちまで借りてて…
その上越新幹線も
長野新幹線を借りてて…と
これ、東京から長野まで1時間半くらいかかるそうな…
で、長野から富山まで今まで2時間半かかっていたのが
38分で行けるように…
東京から長野まで1時間半
長野から富山まで38分
この話をおふくろにしたら
「長野を過ぎてから本気で走るんじゃないの?」…笑
なんでも、志の輔さん
調べたところ
東京から長野間は
市街地を走るので110キロ制限
長野から富山まではスピード出し放題
あながち、おふくろの言ってたことはあっていたなと
笑わせて
世の中、便利になったけど
人間の本質というものは
人間が誕生してから基本的な神経は変わっていない
ここがオモシロいと
どんだけ文明がすすんでも
喜ぶところは喜ぶ
燃えるときは燃える
不変のところがオモシロイ
とマクラを〆て
ここからは
演目
創作落語「みどりの窓口」
「みどりの窓口」にはいろんなお客さんがやってくる!
こんなお客さん、絶対いない!とはいえないような…
ひょっとしたらいるかも知れないと思えるような
絶妙なお客さんと
主人公である「みどりの窓口」の職員とのやりとりは
ホント「図」が浮かんで
コメディ映画をみているかのよう…
最初のお客さんはオバサマ
「今、さっきの人割り込んだのよ。しっかり見てなくちゃダメじゃないの」
成田の税関ではしっかり見てるわよ!!
いきなりのクレームから
始まり
「釜浦まで、火曜日大人2枚ちょうだい」と…
「来週の火曜日ですね」と念を押すと
「先週の訳ないじゃない」
いちいちツッコミが…笑
時間を尋ねると
5時半には着きたいというおばさま
「5時半に釜浦駅ですね…」と確認すると
「いえ、山水荘に??」
釜浦駅から山水荘までは
どれほどかかるのか
「みどりの窓口」の職員は尋ねながら
30分ほどですね…と確認をとりながらも
同行者は、母で年寄りで足が痛いだの、腰が痛いだの言ってくるので
30分では…どうか…と惑わす返答…
「1時間ごとに出ていますから、14時23分着の特急でどうでしょう?」
「4時じゃ遅いわね!」
「あの…14時なので…2時です!」
「専門用語使わないでよ!」
そんなことを言われながら調べてみれば
普通もグリーンも満席…
自由席ならあると答えると…
「じゃあ、すわれる自由席で…」
いやあ、座れるかどうかはわからないと答えると
「足が痛いだの、腰が痛いだの言ってくる年寄り立たせては行けないわよ…」
それでは、1時間おきに特急は出てますので
1本早いのを…と調べてみると、それも満席
もう1時間早い特急を調べてみるとそれも満席
「ない!ない!と言ってるけど、ホントはあるんでしょう??、国会議員の席が!」
「どうして無いのよ」
「そういうダイヤですから」
「ダイアもオパールもないわよ!
ない!ない!って…なかったらなんで、特急を走らせないの!!
スーパーでコロッケが品切れになっていたら、すぐに、その場で揚げてくれるわよ!!」
お客さんも列を作っているので
向こうに時刻表がありますので
もう一度調べてから
並びなおしてもらうように頼むと…
オバサン一言
「だったら、割り込むわよ!!」
次のお客さんは
お年寄りの夫婦…
夫婦で、九州宮崎へ、来月の25日に行きたいとか…
来月の25日なら、ゆとりがあって
まったく何の問題はないと、切符の手配を始める
「みどりの窓口」の職員…
「新幹線で小倉まで、それからは在来線で良いですか? 時間は?」
「朝早い方が…」
切符の手配できたところで…
これを言わなくちゃと煽るオバアチャンにせかされて
オジイサンが
「孫が福井におりまして、孫も一緒に行きたいのです…」
「でしたら、お孫さんに京都まででてきてもらって…」と返せば
「小学4年生なので、夫婦で迎えにいってやろうと…」
「新幹線「ひかり」で米原まで行き、そこで乗り換えて、在来線で福井まで行き、そして京都に戻り新幹線で…」
切符の手配できたところで…
これを言わなくちゃと煽るオバアチャンにせかされて
またまた、オジイサンが
「孫の親である娘夫婦とも一緒に行きたいのですが…」
「では、福井で一緒にですか…」と返せば
「娘夫婦は、長野にいます」と
そこで、「みどりの窓口」の職員は
「では、娘さん夫婦は前日、東京に出ていただいて、東京で1泊して、翌朝、東京で合流して、福井へと…」と返答すれば
「孫と娘夫婦は離れて暮らしているので、福井で孫を連れて、長野駅で娘夫婦を驚かせてやりたいと…」
コンピューターを操作しながら
「東京から、名古屋、米原、福井、そして金沢経由、長野駅と…
そこから九州、宮崎へと…これは、どう考えても、もう一度東京に戻られて、全員で宮崎へ向かわれた方が…周遊券の適用もできますので…」
なんとか
切符の手配できたところで…
これを言わなくちゃと煽るオバアチャンにせかされて
またまた、オジイサンが
「あの…25日は大安でしょうか…仏滅ですと困るんですけど…」
ここではわかりかねます…と答えると
「もういっぺん、家に帰って調べてきます…」と
帰っていってしまった
老夫婦…
そこには、切符の束が残ったまま…
次の方は
元気いっぱいな
いかにも江戸ッ子っぽい
威勢のいいオジサン
「「今村」まで、生きのいい電車、一人分!」
「生きのいい電車って言えば、特急に決まってるじゃないか!」
すぐにでも「生きのいい電車」に乗りたいという…
調べながら、コンピューターの画面を見ながら
「一番早い特急は…満席ですね…」
するとオジサン
「じゃあ、どこの窓口に行けば良いんだ。この3番の窓口にないんだろ!、だったら何番の窓口にあるんだ?…俺と話せよ…機械と話すな…」
「何番に行かれてもないんですよ…東京駅には…」
「めんどくさいな、じゃあ今から有楽町に行くよ!」
「有楽町に行ってもありませんよ」
とアドバイスすれば
怒り出すオジサン
「どうして、そこに座っていて分かるんだ!」
「繋がっているんですよ!」
「線路は繋がっているのは分かるけど…」とか言いながら…
「そうか、じゃあ、その切符の入ってる箱を開けろよ。そこから切符を全部並べてくれよ!そこから、俺が選ぶから!」
「入っていませんよ」
「いや、見てたらそこから切符が出てきた…箱に有る物を全部出せ!俺が選ぶから!」
「並んでいるお客さん、くすくす笑っていないで何か言ってくださいよ」
と助けを求めようとするも…
並んでるお客さん
みんながみんな
「売ってやったらどうなんだ!」
オジサン、この〆の一言
「ここに並んでいても、切符買えないぞー。みんなで有楽町に行こうぜー」
場面替わって
居酒屋
「みどりの窓口」の職員は
仕事を終え…友人と呑みに…
もう…すでにビール3本は呑み終えてて
べろべろな感じ
「ありがとう、本当に付き合ってくれて…俺、「みどりの窓口」もう嫌だ!やめたいよ!!
日本人同士、日本語は通じているのに、中身は全然通じていない」と…愚痴る…
「持っている切符を並べろって魚屋じゃないんだし…」
それに対して友人は
「いろいろな年齢のいろんな血液型のいろんな人間がやってくる…けど、お前のような温厚な人間だから、「みどりの窓口」が務まるんだ…天職だよ!」
と褒められて
気分をよくした「みどりの窓口」の職員
もう、いっぱい
驕るから呑もうといった展開になって
「ありがとう、ビールに…そうそう「ワカサギのフライ」の札がかかっているのが、さっきから気になっていたんだ!肴に、頼もう!!」
ビールと焼酎と
そして
「ワカサギのフライ、2人前!」
すると店員が
「ごめんなさい、ワカサギ、あれ切れちゃったんです」
「つないできて」
「いえ、終わっちゃったんですよ」
「初めてよ」
「なくなったんです」
「探してきてよ」
「売り切れなんですよ」
「壁の札ひっくり返してないよ」
「今のお隣りの方が注文したあれで、ちょうど売り切れちゃったんです…」
「ない!ない!と言っても、ホントはあるんだろう?国会議員の分が…」
「こんな居酒屋に国会議員の分なんてありませんよ!」
「おたく、スーパーに行ったことある?コロッケが品切れの時は、その場ですぐ揚げてくれるのに…」
しつこくこだわる「みどりの窓口」の職員
「だから、ワカサギはもうないんです!」
「だったら、ここにある魚を全部ここに並べろよ!その中から選ぶから!!」
ここで、店主に助けをもとめる…店員さん
店主が出てきて
「ワカサギがなくてごめんなさいね。今度ね。今夜は、別のもので…」
「別のもんじゃだめなんだ。何でないんだ!」
「お客さん、今日、仕入れに行けなかったんです」
「寝坊するから、そういう事になるんだ」
それに対して
ムッと来た店主の一言が
サゲの一言…
「寝坊した???誰がそんなこと言った??」
「じゃあ、寝坊じゃなかったらどうしてなんだ!」
ムッと来た店主の一言が
放った
強烈に笑えるこのサゲの一言…
「そんなに聞きたいか!それは「みどりの窓口」の職員が切符の入った箱を開けなかったんだ!」
いやあ、ホント目に浮かぶよう…
笑いに笑った…
もちろん、飛沫がとばないように注意して!!
…って十分、ソーシャルディスタンスは保ってある
余裕のある席ですけどね!
でも
心の中で笑って笑って
この笑いは…間違いなく
免疫力が高まった…はず…
こんなコロナ禍の中
志の輔さんの落語が聴けた喜びを噛みしめつつ
早く…「みごりの窓口」に並んで
コロナウイルスの蔓延をビビることなく自由に旅行ができて…
こうした落語で、飛沫を気にすることなく
大きな口を開けて笑える日がくるといいなあ…
12月には「みどりの窓口」で
豊橋の切符を買って
志の輔さんを観に行きたいぞー!!
(豊橋は、切符、自動券売機で替えちゃうんですけど…ねっ…笑)
この後も…
新型コロナウイルス蔓延のため
休日なんかは
飛沫(ひまつ)
ならぬ
暇っ(ひまつ)!!!
私のブログのサゲもよろしいようで…笑