新・日記どす(DOS)

写真は「ビートルズ」のヘルプごっこ(笑)~音楽からB級スポット訪問記まで、幅広くいろんなことを…笑いをこめて…綴ります~

2017晩秋…トクゾーで友部正人さんのソロワンマン!

2017-12-18 21:08:54 | ライブ
若いころは…
ロックが最高!!!
ブルースが最高!!!


そして
大須のエルで「生」でみた「割礼」が最高!!!


…みたいなふうに思っていて



フォークソングは…
なんか…
井上陽水さんや泉谷しげるさん
遠藤賢司さんに高田渡さん以外は…
ピンとこなくて…



特に
さ〇まさしさんの歌なんか特にダメで
聴いてると悲しくなってくるのよ…




「案山子」とかね…
学生時代の
一人暮らしの頃なんかはね…





学生時代は…6畳一間…
山梨の盆地の
故郷と遠く離れたところに住んでいたので…





…で




ロック大好き少青年だったので
若いころ…
ほとんど…聞いてなかったのに…




40代を過ぎた頃になって…
初めて耳にして


そのとき妙に…


歌が心に沁みて
せっせと
ライブに通うようになったのが
早川義夫さんと友部正人さんなのよ…





話が
私の大好きな
小山卓治さんのことに…ちょいと飛ぶけど



ロックを感じさせる
「下から2番めの男」「Asprin」とかは
若いころから…聴いていて
「かっこいいー、聴いてて最高っ!!」
…て思ってて…それは今でも変わらないんだけど


小山さんが
50歳くらいになるころに発表した歌



「天国のドアノブ」



…に…私も40代も半ばになるころに出会ったんですが



この歌を聴くと
心に
沁みて沁みて…
もう感動っていうのかな…


ジーンとくる感じ…

そんな余韻がいつまでも残って…




でも…この歌を聴いてて…ふと思った…



私が20代だったら
ひょっとしたら
「天国のドアノブ」
ピンときてなかったかも???









…で友部正人さんの話に戻るけど…




歌が…


なんていうか…
若いころは…爆音が…弾むビートがかっこいい!!!
…なんて思ってたので…

積極的に
聴きたいと思わなかったけど…

この歳になると…歌の言葉が心に沁みるのよ…





…で声もいいんだよね…



…ちょっとハスキーな嗄れ声が
ブルース好きの私には…
ドストライクなのでありまして…



そんな友部さんのライブが
11月下旬の平日に…
今池トクゾーで…
ソロでワンマンライブ!!




実は師走近くってこともあって
仕事は山のよーにあったのですが…
職場に残れば…永遠に…笑…残れそうなほどの仕事の山ですが…汗


ライブ開始は夜7時半…


得三に行くと決めてる!!!



でも


未練たらしく…
開演時間に間に合えば…
…とギリギリまで仕事して…苦笑…


行ってきました!!
得三!!



それでも
開演15分前には
得三に到着…

なんか真ん中から後ろの方が席が詰まってて
前のど真ん中中央が不思議と空いていたから
遠慮なく…笑


ビールを呑みながら
イモ焼酎を呑みながら
友部さんを待ちわびる…









19時半の定時ジャストに…友部正人さんが…ステージに現われる!!



まずは

「さわがしい季節」


からライブがスタート



♪十二月まで あと一週間ともなれば~



…の歌いだしで始まるこの歌
まさに…今の季節にぴったりの曲でして


描かれる情景は
きわめて日常的なんだけど
そこを鋭い友部さんなりの感性で…言葉を選んで描いている
友部さんの唄が…ストレートに心に響く



心象風景が心に描かれる
その風景はどこか懐かしくて…そしてどこか優しくて…





続いては


♪いらないものはありませんか 全部無料で処分します~



…と歌われる

「トラック不要廃品回収業者の歌???」



なんだかまたまた大掃除といった
この年末を感じるこの歌…



心象風景が心に描かれる
その風景はどこか懐かしくて…そしてどこか優しくて…





この歌の中にある



♪人目を気にしながら続けていくよ~



なんか…このフレーズが…特に…妙に…心に沁みた…
…というよりも心に優しく…このフレーズがとどまった…



♪人目を気にしながら続けていくよ~



私も…そんなふうに…ずっと生きてきた気がして…


歌の最後は


♪ウ~


「…遠ざかっていく音です…」…とちょっと笑わせて…



「愛について」





♪父のいない子は 愛について考え続ける
 夫のいない母も 愛について考え続ける
 愛について考えることで ふたりは結ばれている~♪





心象風景で浮かび上がるのが
母子家庭の母と子…
悲しげで…寂しさも感じられるけど…
けして悲しさだけでは…終わらず…
それは…
そこに「愛」があるから…
悲しい歌なのに…
幸せの匂いすら感じられる…

これが
まさしく…友部さんならでの歌の世界…
表現力の凄さ
言葉の魔法…

心象風景に浮かび上がるのは
私がそっと
母子家庭の母と子を見守りながら…
…じわじわっと滲みこんでくる感動…


いやあ…この歌タマンナイ!!



次の曲は


タイトルは全然わかんなかったけど
(40代を過ぎて聴きだしたにわかファンですので…)




夜空を見上げながら
浮かぶ月をみてる…
そんな心象風景の描かれた
心地よい気分になれる歌
でした…


続いては


列車のなか1組でもカップルがいれば
その列車は幸せを運んでいることになる…

…との歌詞が印象的な
温かなニューヨークの風景が描かれた


「フロム・ブルックリン」


行ったことのないニューヨークが
クレヨンで淡く描いたスケッチが
活動写真のように心に浮かび上がる歌…





淡くて…淡くて…
クレヨンで…描かれたような…淡い心象風景が
心に広がっていくのです…




その浮かび上がる心象風景は…
…ただの風景ならぬ…友部さん独特の世界観…
それが…ホント心に沁みるのよ…




「今日はなんか暖かいけど、今日は寒い歌を歌えたらと思ってるけど…まあ、そんな歌ばかりでもないんで、期待しないで…笑」




そう一言添えて


♪あの頃はまだ夢があり アメリカの大統領は黒人だった~



…の歌いだしで始まる歌…



♪僕は白人じゃない ただそれだけのこと~



歌の中の…このリフレインが印象的…

アメリカで感じたんだろうといった想いが…
実にストレートな言葉で描かれている…




「冬になると、隣の学校からの男子生徒の叫び声も聞こえてこなくて過ごしやすい…春から夏は、男子生徒の叫び声が聞こえてくるので嫌いです…隣の学校の野球部について…一言歌いたいと思います…」




「隣の学校の野球部」




この歌…人間臭くて…
きっと笑わせるつもりじゃないんだけど…
ちょっと笑える…


野球部も頑張ってるんだから…そこは大目に…
みたいな…笑



歌い終わって一言

「あまり真剣に歌っているわけではないので…」



友部さん…フォローも忘れない…




「おやすみ12月」


この時期にまたまたぴったりの歌…

3拍子のゆったりとしたリズムにのって…
歌の言葉が…ひしひしと伝わってくる…



♪悲しいこともあったけど 楽しいこともあったよね~




日常的な…生きてれば当たり前のことなんだけど


聴きながら

「ウン、うん…」



…と頷いてしまう…これぞ「友部マジック」






そして
語りながら歌われる



「戦死」



♪戦争があったわけでもないのに
ジョニーは航海に出なかった
ぼくらが毎日読んでいる
平和と書かれたその日の新聞の
裏側に書かれた小さな記事に
ジョニーの小さな写真がついていた
一等航海士、謎の戦死と
「ベッドの愛はいらんかね」
ラジオで日本の女が歌ってる
片足のない男がひとり
クリスマス・カードをひろって歩く
12月になるとやって来て
人は港にクリスマス・カードを残していく
戦死したジョニーの思い出のために~



もう…聞き入る…聞き入る…
言葉一つ一つが心に…ぐぐっと突き刺さる



ふと気づいた…
この歌は…12月…
この時期にぴったりと合った歌だったんだ…


「戦争」ときくと
私なんかは…
遠い夏の出来事…で…
つい「夏」を連想しちゃうんだけど…




でも…
ここ最近は気生臭い世の中で…
アベ政権になってから
「夏」以外でも…季節を問わず
アベ総理の発言や行動で…「戦争」を感じているような気がするな…



「戦争」は…ずっと苦い思い出であり続けたい…


そう思いながら
この歌を聴きいっていた私…


「「夕日は昇る」のアルバムの中の1曲で、鮎川誠くんが、ギターで一緒にやってて…1月の得三では、一緒にこれをやるつもり…」




「戦死」…

またこの歌聴けるんだー!!!


1月の得三も絶対いかなくちゃ!!




同じく背景にストレートな言葉ではないんだけど
比喩的に「戦争」が感じられる歌


「あの美しい町では」

比喩的に「戦争」を感じながらも



どこまでも抒情的で…
懐かしい感じ…
言葉が…心に滲みる…


歌が、まるで生きているかのように…蠢き…
…躍動感の感じられる…友部さんから表現される歌







絵描きさんである広田稔さんと一緒に作った自主制作の詩集
「風のあしもと」のエピソードを挟んで



「モスラ」



…この歌
実は…私の心の中では
「戦死」「あの美しい町では」の余韻をひきづっていたのでして…


この歌の世界観に入っていけたのは
歌も中盤をさしかかったころ…


純粋に…
もう一度…聴いてみたいと思った…福島原発のことを背景に歌われているのかな…




そして

♪頭に靴をのっけている そんな人をみませんか~



の歌いだしで始まる歌…





ニューヨークのことを歌ってて
3拍子のゆったりとした心地よさ…



「「ふちがみとふなと」と3人で、寄り合いのバンドのようなもので、年に1、2回やってて、一緒にやる曲も少しずつ増えてて、次の曲は、そんな「ふちがみとふなと」と一緒に作った…」



「ブルース??」
(正式なタイトル不明)

♪ブルースは元気がない時には歌えない~




このサビのリフレインの心地よさ…








「中道商店街」


詞がいいんだよね…


♪風は強いけど ちゃんと立ってる人には優しいもんだ~




「そうだよね…」と心から共感…



吉祥寺にいったら
この歌も…自然と心に浮かんでくるんだよね…




しっとりとした
友部さんならでは…の独特の世界観で綴られるこの歌…
名曲です…



「夜よ!明けるな」


♪だが君は帰って来ない  夜道を僕は帰ってきたのに
君の窓明かりは消えたままさ 月はあんなに明るいのに

翼もないのに飛ぶこと覚え 夜の物干し台にたたずんでいる
命がけで飛ぶつもりなら 夜よ、明けるな 君のために




「君」とはどうやら息子さんのことらしい…



でもここで登場する「君」を…
別れた彼女…と思って聴けば…
それはそれで広がる友部さんの世界…


受けとめ方に…
聴き手の自由さが感じられる



聴き終わった
みなさんが
十人十色!!

…の感想を抱くことができるのが…
友部さんの描く歌の世界なんですよ…



「君」の対象を、誰にしてとらえるかによって
受け止める印象が異なり…
そう…何度でも聴きたくなる歌…



「クジャクのジャック」


今の小学校でクジャクを飼ってる学校は…きっとずいぶん減っているんだろうな…と思いつつ
歌のノスタルジック感がなんとも心地よい…




そして
またまた曲名はわかんないけど

「電車の中では何もしない…そんな歌」




歌詞の中では


本に喩えて



♪僕等はみんな同じ大きさ 厚みがちょっと違うだけ~



やっぱ…詩人だな~って心から思う…


そして…なんだか友部正人さんがスナフキンにみえてきた…笑


「なんか…感じとしては…とりとめもなく歌ってる…そんな感じですが…」



…と一言添えて




「遠来」


切なくて…淋しくて…
…でも優しくて…


ニューヨーク
インド
フランス
台湾

どこにいても
僕は…

…どこにいても…人は人と繋がっている…

個から世界へ…
そんな
スケールの大きな…壮大な…
そして感動的な…一曲





さらには

「ジョン・レノンのストロベリー・フィールズは二つある…僕にも一つある…」


歌のタイトル…
さっぱりわかんないけど…
そんな内容の歌…


まさに友部さんの描く世界に惹きこまれる感じで…
しっとりとした歌を…うっとりと聴き入る…




「みなさん、元気ですか…笑…歌ってると、よくわかんないんですけど…去年9月に「ブルックリンからの帰り道」というアルバムを作ったんですけど…もう1年経っちゃいましたか…何とかしないと…とりあえず詩集を出そうかなと…それから録音もしたいかな…」







…と語って

ゴーギャンの生涯に影響を受けた


「マオリの女」



歌い終わって


「なんか、こんなふうに歌ってたら、いつまでも時間が経っちゃいますからね…」


…と一言述べたあとは
物販の紹介を挟んで



♪法律を作らない政治家はいませんか そんな法律をどんどん減らしていきませんか~


…といった


「法律なんかいらない」という歌


政治家に対しての…想いを実直に歌い上げる友部さん
詞の内容に著しく同意…共感!!



そして
本編ラストは



「ぼくは君を探しに来たんだ」




ギター1本…だけなのに…

この迫力!!!
凄い!!凄い!!!

もう2時間以上ずっと歌いっぱなしなのに…
このド迫力!!!


歌う言葉一つ一つが心に沁みる


ストレートに伝わる想いに
ぐぐっと惹きこまれる…




こんな素晴らしい歌を…私が10代後半の頃には…
もうすでに歌っていたのに…友部さんの唄と出会ったのは
私が40歳を過ぎてから…


友部さんの唄に出会わなかった
私の20代、30代を
「ああ、人生もったいないことしたな…」と…後悔しながら…
もう…心は感動で…痺れっぱなし…






そして


UN



「得三の森田さんも歌ってるそうですが…」




「夕日は昇る」



なんか…懐かしくて切なくて…
想いが溢れんばかり…


♪今度、君にいつ会える~



このリフレインが心に突き刺さる…





心に浮かび上がるのは
もう…会いたくても会えなくなっちゃった人たち



あの笑顔…
一緒に呑んだ日々…


でも…今となっては懐かしくも
私にとっては…宝物のような思い出



なんか…目頭が熱くなり
…涙が自然とあふれ出す…




「朝は詩人」




悲しげで…憂鬱で…
でも…それは深い悲しみではなく
透明感の感じられる悲しみで…


描かれるのは
友部正人さんならではの世界観

もう…2時間はとっくに過ぎているのに…
友部さんの唄にずっと浸っていたい…




そう…思ってたのは私だけではなく
この日…得三に駆け付けたお客さんは…
みんなそう思ってたようで



UNで友部さんが
ステージから去っても…

もう2時間半になろうとしてるのに
まったく鳴りやまない拍手…





それに応えて
三たび登場した友部さん



ラストは


「水門」



♪ぼくは今、地平線に立っている  ここには古い水門がひとつ あって
それが、夜が昼に 流れ込むのをせき止めている
だけどもう少しして日が沈み
夜の量が 今よりふえたら
水門はもう それ以上 夜をせき止めておくことは出来ないだろう~





私の感動も…「水門」同様

をせき止めておくことは出来なかった…







ただただ…
感動…



この一本のギターと
歌声で描かれた…
友部さんの世界を心から満喫…


歳を重ねることによって…
…今まで振り向きもしなかったものがよく見える…
…感動の対象が移り変わる…





20代から30代にかけては
まったく触れてなかった友部さんの音楽…



その分…
これからは…友部さんが名古屋にきたら
せっせと…ライブに足を運ぶぞー!!



…と決意した
得三の夜だったのでした…








2 コメント

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吟遊詩人 友部正人 (四代目桶屋金之助)
2017-12-20 12:09:11
こんにちは、ご無沙汰しております。
友部正人さんのライブレポートを読んで、久しぶりに
彼のライブアルバム「僕の展覧会」を聴いています。
今回のライブの曲は知らない歌がいっぱい。
新しい歌でしょうか・・・。
自分は70年代の初期の作品が好きですね。
心に染みる詩とハーモニカの音。胸に突き刺されます。
彼の詩(歌)の本当の良さをよかったのは50歳を過ぎてからです。
私の好きな歌の1曲でもある『まちは裸ですわりこんでいる』
この歌について以前書きました。よかったら覗いてみてください。
http://blog.goo.ne.jp/4-okeyakinnosuke/e/e95e828bb2ef3d3b31429ae530df3703#comment-list

追記
遠藤賢司さんが亡くなられたのは残念です。
死去の報道を読んで僕なりの追悼文も書きました。
こちらもよかったら覗いてみてください。
http://blog.goo.ne.jp/4-okeyakinnosuke/e/1504fda88fd93506a699e208f852e09e#comment-list
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友部さんとエンケンさん (DOS)
2017-12-24 18:30:55
四代目桶屋金之助さん…書き込み感謝!!
友部正人さんは、40過ぎてから聴きだしたにわかファンの私ですが、早川義夫さんと並んで、今、もっとも聴きたいシンガーであることは間違いありません!!
遠藤賢司さんを、初めて見たのは、大須のエルで、約30年前…ギターをかき鳴らす姿は、実に衝撃的で…「夢よ叫べ」この曲は、まさにエンケンさんの魂のこもった名曲だと感じています…
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