生まれてずーと 同じところで 生活している人と 故郷遠くはなれて住む人は どこか人間が違う気がします。
生まれて 育ち 学生時代を過ごし 青春時代を 謳歌した私にとって 電車で一時間ほどの距離なのに 懐かしさが 膨らんでばかりの故郷です。
七万石の 城下町の故郷は あの若山牧水も 学生時代を過ごした街です。
若鮎の生息する 澄んだ 一級河川が 町の中を流れ 市役所のすぐそばは 城跡公園です。
桜の開花のころの あの夜桜見物のにぎわいの 騒音はまだ耳の奥に 残っています。
そんな故郷 父も母も 逝ってしまい 今は弟家族が住むだけになってしまいました。
暮れに 貧乏暮らしの中 姉貴風を吹かせて ささやかな品を贈りましたら 暮れに弟から 故郷の清酒 "千徳" が届きました。
さだまさしの 「案山子」の歌詞のように レンガ造りの大きな煙突のある 千徳酒造さんで 焼酎文化の南九州には 珍しい清酒工場です。
清酒は 寒いところの方が 美味しいとか 南九州の清酒造りの苦労がしのばれます。
そんな 「千徳」 床の間に 座していましたが お正月には とうとう栓が開いてしまいました。
そしてそして 昨日で おしまいでした。
今日からは いつもの焼酎に戻ります。
飲めない私は 空き瓶の "千徳" を眺め しばし 故郷を 思い出しています。
同窓会も 発展的な解消になり クラスメイトで集まろうと昨年約束しましたが 何せ皆 そろって高齢者です。
あてにはなりません。 目標を持つことは大事なこと 残りの人生 疲れたら 元気をもらいに 行こうと思います。