超人日記・俳句

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#俳句・川柳ブログ 

<span itemprop="headline">レヴィ=ストロース伝とシュトーレンの冬</span>

2012-11-11 01:21:15 | 無題

レヴィ=ストロース伝、読み進める。子供の頃父親の影響でワーグナーの洗礼を受けたこと、
3歳の頃からブーランジェ(パン屋)とブーシェ(精肉店)の最初の文字列の形も音も同じだと気付いたから文字を習う前からブーの字は読めた、
そういう思考自体が構造主義的だったという回想をしていること、若い頃学問の形成に三つの柱があって、それは地質学と精神分析とマルクスだったと書いてあることなど、すでに「構造と意味」や「悲しき熱帯」に書かれていることながら面白い。
地質学と精神分析とマルクスから、表面に表れていない深層を読み解くという立場を彼は学んだ。レヴィ=ストロース伝なかなか読ませる。
今日は駅まで歩いて隣町の食材店に行った。クリスマス向けのシュトーレンの特大サイズが売っていて、890円だった。クリスマス前にシュトーレンをちびちび食べる習慣が好きだ。こういうのを見るとクリスマス気分が盛り上がる。
そういえばクリスマスの起源はヨーロッパの冬祭りの伝統だ、ローマ時代の農耕神サトゥルヌス祭や聖ニコラウス祭に受け継がれた冬祭りの伝統がクリスマスに受け継がれていて、冬に訪れる来訪神信仰がサンタクロースの起源だとレヴィ=ストロースが書いていたことを思い出す。
帰ってハイティンクのクリスマスマチネコンサートのマーラーの実況録音を聞く。年に一度クリスマスの昼間、毎年一曲ずつハイティンクがオランダの聴衆のためにマーラーを演奏した、そのクリスマスライヴ集成がハイティンクのクリスマスマチネコンサート・マーラー選集である。
背後に深い闇を感じさせる臨場感のある録音でクリスマスのコンサートの空気が伝わってくる,心暖まる演奏である。
食材店に付属の喫茶店でコーヒーを飲んできた。屋外のテーブル席にワンちゃん連れのお客さんもいて微笑ましい。レヴィ=ストロース伝、シュトーレン、ハイティンクのクリスマスマチネコンサートと、クリスマスに向けていい流れを作っている。レヴィ=ストロースのワーグナー好きについて言えば、「神話論理」でワーグナーは一級の神話学者だったと書いていたように思う。後の神話の話型分析がワーグナー好きと結びついていたのは興味深い流れである。
クリスマスにレヴィ=ストロースの地下鉱脈を辿り直すのは心楽しいひとときである。

シュトーレンちびちび食べて年の瀬に構造主義の鉱脈を知る



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