一足早く(?)、ティントナーのブルックナー全集聞く。
ティントナーのブルックナー4番は呼吸が深く、清澄。
ティントナーのブルックナー5番速足だが快調。
ブルックナー7番も静寂を湛えた清澄な演奏。
ティントナーのブルックナー8番も呼吸が深いスケール感ある演奏。
8番は異稿だが聞いていて差しさわりはない。
決定稿に比べて装飾や遠回りがあるが、録音が少ないだけに
却って新鮮に感じる。
ティントナーのブルックナー9番も深淵を描き切っている。
総じてオケの音の厚みは薄いが、
切迫感のある名演揃いである。
スコットランドやニュージーランドのオケなので
厚みはないが清澄で逼迫した凄絶演奏。
ポストや録音に恵まれず、病に侵されながら、
ナクソスに大役を託された隠れた名匠。
来日の予定もあったが病を苦にして生を絶った。
全集を数々残す余裕はなく、全貌は掴みきれないが
聞く価値のあるブルックナー全集で
録音史にその名を永遠に刻んだ。
廉価盤指揮者で片づけられない、味のある
名全集を残したものである。
コンパクトでしっかりとした体裁の
立派な箱に入ったブルックナー全集である。
かすかな悲しみが聞き取れるのは思い入れ故であろうか。
清澄な深さ湛えた名演を遺して逝った孤高の名匠