超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

「誘惑者の日記」の読後感

2023-08-25 18:17:19 | 無題
キルケゴールの「誘惑者の日記」を読み終わる。
婚約者の横で、あれこれ夢想している箇所はよかった。
だが、作者は、婚約者のほうから、結婚を破棄するように
仕向け、これで結婚に縛られず永遠に結ばれる
などと手紙を送りながら、最後には彼女にはもう
関心がない、とか言って終わる。
実際のキルケゴールは婚約破棄した後も生涯
恋人レギーネを思い続け、
レギーネのほうも寛容な夫と結婚した後も、
キルケゴールのことを気に掛け、
夫婦で、レギーネと和解してくれないかと
頼みに行ったりしている。
一番、心の器が大きいのは、この寛容な夫
ではないか。キルケゴールは生涯、この
恋愛沙汰を繰り返し作品化し、没後、
全所有物はレギーネに譲ると遺言している。
何とも厄介な性格であるが、何故か憎めない。

一回の恋愛沙汰を棒に振り以後は未練を作品化する

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