日本ハム、サヨナラで球団タイ14連勝!ミラクル大逆転劇だ
5:13 サンケイスポーツ
(パ・リーグ、日本ハム6x−5ロッテ=延長十二回、14回戦、7勝7敗、10日、札幌D)ミラクル14連勝だ!! 日本ハムは10日、ロッテ14回戦(札幌ドーム)に6−5でサヨナラ勝ち。0−5の七回から猛反撃。九回二死から田中賢介内野手(35)の右越え2号ソロで同点に追いつくと、延長十二回、ブランドン・レアード内野手(28)が左翼席へ25号ソロを放った。奇跡的な逆転劇で、連勝は球団タイ記録の「14」に伸びた。
午後2時の試合開始から、5時間10分が経過していた。延長十二回。奇跡のシナリオが完結した。先頭のレアードが、木村の139キロの直球をフルスイング。高く舞い上がった打球が、左翼席に吸い込まれた。今季2度目のサヨナラ弾を放ったヒーローは、日本語をまじえて喜んだ。
「ハア…ソウデスネ、ツカレマシタ…。早く試合を終わらせたかった。入ってくれてよかった。アリガトウゴザイマス! アイシテル!!」
2007年の球団記録に並ぶ14連勝。だが、よもやの展開だった。自身7連勝中だった大谷が、0−1の七回に中指のまめがつぶれて降板。直後に救援陣が打たれて4点を失って5点差となり、完敗ムードが漂った。
ところがその裏、岡が左中間席へ1号2ラン。続く西川から中田までの4連打でまたたく間に1点差に。それでも追いつけず、万事休すと思われた九回二死。35歳のベテラン、田中賢がフルカウントから「狙ってもいいかなと思って、思い切り行きました」と、ロッテ守護神・西野の144キロを右翼席へ起死回生の同点ソロ。そして、引き分けが見えかけた十二回、レアードが決めた。
連勝が始まった6月19日の中日戦(ナゴヤドーム)。大谷が右足のすねに自打球を当てると、レアードは首脳陣に「レガースを大きくしないと駄目だ!」と進言した。「アイツがいないとチームが回らない」と信頼し、二刀流への負担を誰より心配している。自身もこの14連勝中、無安打は1試合だけ。この日も失意の大谷を救った。
広島の「神ってる」がプロ野球の流行語となりつつあるが、まさにそんな大逆転劇。2004年の北海道移転後ホーム500勝のメモリアルとなった。同じく14連勝した07年はリーグ優勝。まだソフトバンクとは5・5ゲーム差だが、勢いは上だ。11日のオリックス戦(京セラドーム)で、球団新記録に挑む。(中田愛沙美)
★今季2番目のロングゲーム
日本ハム−ロッテ14回戦の5時間10分は、今季では6月7日のオリックス−中日(京セラドーム)の5時間13分に次ぐ長時間試合で、パ・リーグ内での対戦では最長。