金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【3月11日】 地震と火山の国に生まれた運命を想う。

2022-03-11 07:41:08 | 雑感

 本日は3月11日あの日から、丸丸11年が経ちました。1000年に1回と言われた大地震と大津波に対応しきれなかった我々日本人は、その後の11年も迷走を繰り返しています。

 震災の直後から、『1000年に1回の災害にも負けない復興町づくり』というプロジェクトが、あちらこちらでスタート。海から遠く離れた場所を15m以上も土を盛って、人が住む場所はこれより高い場所でないと駄目と、自主的な規制などを作ったものの、そんな不便なところに多くの人が住むはずもなく、唯でさえ「過疎化」が進んでいた東北の田舎町から、人がさらに流出するという事態を引き起こしています。

 復興は道半ばであるとともに、古の人からの伝え言葉である、「地震が起きたら、まずは急いで高台へ逃げる。そして、天災は天災として受け入れる。命さえあれば、壊された町はまた創り直せば良い」という教えが心に沁みる。

 

 日本人は、多くの建物を、木と紙と土で作りあげる技術を持っています。これは、地震と火山が作り上げた国土に土着している民族であるがゆえに、身に付けた技術であります。頻繁に発生する噴火や地震、また河川の氾濫や津波。それで町村が壊されれば、人の住まいやインフラを、比較的短期間で作り直すための技術であります。

 日本は、地震と火山によって創り上げられた島国。そこに土着した我々日本人の生き様を、簡単には変えられるものではありません。そして、変えるべきでもないと感じております。あの震災からの11年、迷走している復興作業を見るにつけ、それを想うかぎりです。

 

【追伸】一方で、最悪の内戦化へ進みつつあるウクライナ情勢を見るにつけ、「陸で繋がる国々と民族」同士が、お互いに幾重にも織り為す「侵略・虐殺・怨恨・復讐」の歴史の凄惨さ。地震と火山の島国に生まれたことで、得られている幸運もあると、自分には言い聞かせております。


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