まずは中山のダービー卿CT。勝ったのは、キズナ産駒の5歳牡馬パラレルヴィジョン。好スタートから2番手追走へ。逃げたシルバーステート産駒エエヤンの前半3ハロンのラップは35秒5で、稍重の馬場でもややスローの流れに。直線に入ると、エエヤンがそのまま押し切りを図り、後続を突き放します。そこにパラレルヴィジョンが猛然と追い込んで迫り、ゴール直前で交わして3/4馬身差の勝利。稍重の勝ちタイムは1分32秒9。2着エエヤンから1馬身1/2差の3着には、後方から追い込んできたダイワメジャー産駒アスクコンナモンダ、さらにクビ差の4着にも、後方から追い込んだハービンジャー産駒ニシノスーベニア。
勝ったパラレルヴィジョンは、嬉しい重賞初勝利。位置取りも良かったことが勝因ですが、何と言っても5歳になって本格化したことが大きい。このあともさらにステップアップが可能。次も注目すべき馬だと思います。
2着エエヤンは、3歳時の輝きを思い出すような走りでした。この馬はやはりマイルが合っているのだと思います。惜しかったのは、3着のアスクコンナモンダ。好位から差さないと勝てない競馬でしたが、最後方近くからよく3着まで差してきました。少し重目の馬場が向いていたのは事実ですが、地力の高さは本物です。次走も狙い目だと思います。
そしてGⅠ大阪杯。勝ったのは、ロードカナロア産駒の4歳牡馬ベラジオオペラ。好スタートから2番手追走へ。逃げたスタニングローズの前半1000mのラップは1分0秒2とスローの流れに。これを見て、後方に居たハービンジャー産駒の5歳牡馬ローシャムパークがマクリ気味に前に進出。直線に入ると、ベラジオオペラとローシャムパークの2頭が抜け出して激しい競り合いになります。最内を突いて、ジャスタウェイ産駒の5歳牝馬ルージュエヴァイユも迫りますが、ベラジオオペラがクビ差前に出て勝利。良の勝ちタイムは1分58秒2。2着にはローシャムパーク、ハナ差の3着がルージュエヴァイユ、1/2馬身差の4着には中団から外を回して差してきた6歳牡馬ステラヴェローチェ、さらに1馬身差の5着に5歳牡馬ジオグリフ。
勝ったベラジオオペラは、嬉しいGⅠ初勝利。スローの瞬発力勝負を2番手の位置から押し切りました。横山和騎手の迷いのない騎乗が第一の勝因でしょう。現時点で、4歳牡馬勢の中ではNO.1の位置に立ったと言えると思います。
2着ローシャムパークも、スローと見るや早めにマクって前に進出した戸崎圭太騎手のファイン騎乗が光りました。ただ、最初に後方の位置にいたことがラストのクビ差負けに繋がりました。3着ルージュエヴァイユは後方の位置に居ながら、直線では最内を突いた菅原明騎手の好判断が好走理由。
1番強い内容だったのが4着のステラヴェローチェ。9番手から外を回して鋭く伸びての4着でしたが、前半のペースがもっと厳しければ、この馬が突き抜けて勝っていたと思います。