JRAの藤岡康太騎手が、4月10日(水)に亡くなりました。享年35歳でありました。
4月6日(土)の阪神7Rで落馬負傷、その後は意識不明の状態が続き入院加療していましたが、10日(水)の夜に亡くなられたと、JRAが11日(木)に発表いたしました。
藤岡康太騎手は、1988年12月の生まれで、父が藤岡健一調教師、兄が藤岡佑介騎手という競馬一家の出身。競馬学校同期23期生には、浜中俊騎手、丸太恭介騎手などがいます。
常に安定した騎乗ぶりに定評があり、昨年は自己最多となる年間63勝をマークするとともに、秋のマイルチャンピオンシップ(GⅠ)では、テン乗りでナミュールを勝利に導いて、14年ぶりのGⅠ2勝目をあげたところでした。
藤岡康太騎手の騎乗で自分が忘れられないのが、2021年の京都大賞典でのマカヒキの復活劇。3歳時に日本ダービーを勝ったマカヒキは、その年の凱旋門賞への遠征を境にかつての輝きを失っていましたが、8歳の秋の京都大賞典で9番人気の低評価を覆して勝利。この勝利のおかげで「早熟」の汚名が消えて、種牡馬への道が開けました。これを導いたのが藤岡康太騎手。彼の丁寧で真面目な騎乗スタイルが、8歳のマカヒキに残っていた潜在的な闘争心を呼び覚ますこととなりました。
まだ35歳で、奥様と昨年6月に生まれた男の子がいらっしゃいました。
あまりにも早過ぎますし、ご本人も無念だったと思います。
藤岡康太騎手のご逝去を悼むとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 合掌