★ローマ法王の休日
原題:Habemus Papam
2011/イタリア=フランス
《ローマの休日》を連想させるタイトルですが、
想像するものとは全く違います。
コンクラーヴェの様子がある種の皮肉をもって描かれ、
爽快感と何とも言えぬ居心地悪さが同居した不可解な内容でした。
この映画の表そうとする意味がよく理解できないところに
ある種の歯痒さを感じました。
カトリックの方でしたら
この映画の意味するところは理解できるのでしょうか。
ラスト、
《法王にふさわしく無い》
という想いを告白したところは神の僕として最高の告白でしょうが、
まわりのみんなは《アチャーチャー》と手で顔を覆い、
《わかっている、わかっている。しかし、それはここで言うな。アチャー》
と唖然とした表情。
《罪の告白と許しを請う》というテーマを
シニカルにコメディに捉えた作品と受け止めました。
僕自身は、救われたような、心の重しがとれたような気持ちでした。