★ハリー・ポッターと死の秘宝
Harry Potter and the Deathly Hallows
監督:デビッド・イェーツ
原作:J・K・ローリング
音楽:アレクサンドル・デプラ
キャスト:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、ヘレナ・ボナム・カーター、ジム・ブロードベント、ロビー・コルトレーン、ワーウィック・デイビス、トム・フェルトン、他
2011/イギリス=アメリカ
「これが、最後。」
血しぶきが飛んでいるかのような凄まじいポスターです。
この戦いがハリーと仲間たちの最終ボスとの戦いです。
物語では、この絵の真ん中に誰が握っているのか解らない一本の杖、
この《ニワトコの杖》が、最後の最後で、
勝敗の鍵を握るという巧妙な設定になっています。
ドラクエやFFのRPGのようなバトルシーンの連続で、
ハリーたちと共に最終決戦に望むという《ゲーム感覚》仕立てに、
しばし我を忘れて愉しみました。
いろいろ込み入った話が一杯あって、
展開にはなかなかついていけない部分があり、
作品の全体を掴むには辛かった。
特に、この物語に登場する大人たちの人間関係が一番解りにくい。
テーマと直接結びつく、ハリーの運命を決定する、
ハリーが生まれる前のお話がどうも解りにくい。
映画を観た後、いろいろ調べてみた。
でもやっぱり曖昧でした。(私の理解力不足?)
ダンブルドアとスネイプの関係、および掴みどころのない心情が不可解です。
このふたりは、シリーズを通して物語の核心を握っている人物ですが、
果たしてハリーたちの味方なのか敵なのか?
僕は最後まで解らずじまいででした。
(消化不良?)
ハリーの宿敵、ヴォルデモートは
今回ついに敗れるべくして敗れるわけですが、
幾つかの失敗という不完全さが可笑しく感じました。
ハリーへの最後の止めは自分でしっかりすべきでしょうね。
物語の最大の戦いならば、
そこにもう一工夫ほしかったところです。
ちょっと呆気ない展開です。
また《ニワトコの杖》の扱いが軽すぎて、
見ているこちらの感情は 《あれっ?》
ともかく、10年かけてのシリーズは、
《これで、終わり》。
熱烈なファンではないんで、
大きな特別な感慨があるわけではありませんが、
寂しい感情が湧いてきます。
最後まで振れずに、
《ハリー・ポッターの世界》を表現したことは凄いことです。
最後まで、
《純真な戦いの姿を見せた3人》は凄いことだなと思います。
子役から始め10年の時間、
その間、私生活は激変したでしょうが、
映画作品の中で
《変わらない姿勢》を見せ続けるには
大変なモチベーションが必要だったことでしょう。
そもことが凄い。