なんのために歩くか
★星の旅人たち
原題:The Way
監督:エミリオ・エステベス
2010/アメリカ=スペイン
原題は《The Way》ですが、
なんとこれに対して邦題が《星の旅人たち》。
世界遺産である《巡礼の道》の紹介映画のようです。
コースは幾つもあるそうで、
わかりやすく言えば、自分の家が出発点。
そこから聖地を目指す。
モデルコースとして800キロを約一ヶ月で踏破するとのことですが、
其の一ヶ月分の持ち物。
僕だったら何を持って行くかなとつい考えこんでしまいました。
とにかく難行をするわけですから、
《理由付け》が絶対必要です。
宗教心があればともかく、
ほとんどなければ、
じゃぁそこまでにして《何故に歩くか》。
《旅は道連れ、世は情け》
4人の旅の道連れになったのは、
巡礼途中で命を落とした息子の気持ちを理解しようと
《巡礼の旅》を引き継いだ眼科医のトム
痩せるために《巡礼の旅》することにした
オランダ人のヨスト
《巡礼の旅》が終ったら禁煙することにしている
カナダ人のサラ
スランプ脱却を目指して《巡礼の旅》をする
アイルランド人作家のジャック
一緒に旅することで、
《それぞれの想い》が交差し、
特にかたくなだったトムの中で心境の変化が起きていく。
スペイン北部の牧歌的な田園風景、
サンティアゴの教会の厳かな雰囲気、
最終地ムシーナの海岸の景色など、
美しい映像を観ているうちに、
《4人と一緒に旅》をしている気分に浸る。
それにしても800キロは長すぎます。
歩くには、体力、精神力、
そしてやっぱり《なんのために歩くか》
が絶対必要のようです。