9月になるといつも思い出す映画。
★九月に降る風
原題:九降風
2008/台湾
監督:トム・リン
台湾からの青春映画。
原題は「九降風」。
仲間と一緒に戯れる楽しさ、
ちょっとした背伸びしたい心境、
方向定まらず揺れる自分の心との戦い、
未来への憧れと不安、
異性への憧れ、、、、などなど、
高校生群像が描かれています。
この映画の中の出来事は、
自分の遠い記憶と重なり、
ちょっとセンチメンタルな思い出に浸りました。
監督の直球勝負的な素直な描き方が爽やかでした。
物語の時代は1996年の夏。
台湾での野球賭博事件がありましたので、
ちょっと記憶に残っています。
監督トム・リンさんの自伝的要素をたっぷり織り込んで、
甘酸っぱくもキラリと輝く高校生映画でした。
精神の不安定さを優しく見つめたカメラワークが若々しく活動的で、
新鮮な映像を見せていただきました。
まさに「降る風」のような新鮮映像です。
バイクで走るシーンが懐メロ的で沁みました。
九月の頃に台北を訪れたことがあります。
偶然ですが、映画に描かれているような優しい太陽の光を感じました。
ちょっと多めの湿気を含みながらも暖かみのある空気。
呼吸する空気の心地よさを感じました。