映画を観た。
★ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢
原題:EVERY LITTLE STEP
監督:ジェームズ・D・スターンアダム・デル・デオ
音楽:ジェーン・アントニア・コーニッシュ
2008/アメリカ
自分の夢の実現のために、どれだけの努力と気力を持ち続けなければならないのだろう。そのすざまじい姿に感動し震え、ささやかではあるが拍手した。自分の力と魅力をアピールするために最大限の表現をする。オーディションに参加した若者たちの表情が熱く美しかった。
歌唱力はもちろん演技力、表現力そして体全体から発するオーラみたいなものまでが求められる。沖縄出身の女の子が一人挑戦しチャンスをつかんだ。引き締まった表情で眼を輝かせていた。ゲイの男が自分の過去を語るシーンでは、見ているこちらまでもがジーンと泣かされた。全てをさらけ出して初めてつかむ世界。
「コーラスライン」の生まれるきっかけについて、原案者であるマイケル・ベネットは次のように語る。
「ダンサーというのは、非常にオープンな性格を持った人種です。自分の強味、弱点をよく知っていて、自分自身を隠すことには慣れていません。これは、子供のころからダンスを習いはじめ、一生の大半を鏡の前の練習で過ごすからだと思います。鏡は嘘をつきませんから。二度の集まりで収録したテープを、何ヶ月もの間、何度も何度も繰り返して聞いているうちに、「オーディション」の構想が浮かびました。この作品で、ある部分は私自身の経験をもとにしていますから、その点では自伝的な作品といえるでしょう。」
若いダンサー達の素直な自己表現に感激。今の自分の表現に満足せず、常に上を目指し練習する。全身の表情が美しく、自分の眼の輝かせ方を知っている。ゲイの男は泣きながらも、眼だけはキラキラ輝いていた。サラブレットは走るために生きるように、ダンサーは踊り続けるために生きる。美しくなるはずだ。
前代未聞の公開オーディション映像を、過去の映像と交差させ、過去、現在、そして希望へとつなぐ青春群像ドキュメント。