駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

さいなら地上波 さらば 田原よ

2010年03月22日 | 町医者診言
 ほとんど地上波テレビは見ないのだが、NHK教育の将棋を見ようとチャンネルを変えた際、数十秒サンデープロジェクトが目に入った。相変わらず田原総一郎が「はいか、いいえか」と声を張り上げていた。勿論、功罪はあるのだろうが、私には罪が大きく感じられ「国民を馬鹿だと云うのか」。と国民を馬鹿にしてきた張本人が声を張り上げるのには違和感を覚える。
 みのもんたを始め田原総一郎などテレビの申し子達の役割は終わったと思う。結局彼等は、迎合して結果として国民を愚弄してきたのではないか。
 政治経済の物事が「はいか、いいえか」。で済むほど単純だと思っているのだろうか。「政治と金」の問題が何を意味しているのか十分に意味内容を吟味せずに、「政治と金」を悪者という意味で使っては、メヂアリテラシーが身に付いていない人達は騙されてしまう。
 政治活動が些少な資金でできるとは思えない。人件費文書印刷郵便費だけでもかなりの額になるはずだ。検証を省いて、ただ単に逮捕されたのだから即悪有罪と紐付きメディアが雰囲気裁判をしていたら、どんなに恐ろしいことが起きるか分からないのだろうか。勿論承知と田原さんは言いそうだが、裏で権謀術数を認めながら表で品行方正を説いて煽るやり方は視聴者を翻弄するだけだと申し上げたい。
 世論調査には単純化と誘導があり、その結果にさほどの意味はない。今行われている世論調査はマスコミが自らの存在価値を高めるための自作自演の芝居の側面がある。回答者になぜそう判断するのか、四百字詰め原稿用紙に2、3枚書いてもらって始めて、ある程度意味が出てくる。勿論、田原さんがそう示唆しているとか、みのさんがそう言っていたなどという回答は差し戻しだ。
 百歩譲って「はいか、いいえか」で物事を考えたとして、それで良いことか悪いことかに辿り着くには少なくとも二十回くらいの「はいか、いいえか」のステップを踏まなければならない。それに視聴者は気付いてほしい。気付けば、経緯脈絡を全て端折った「はいか、いいえか」という問いが極めていかがわしいものであることかがわかる。
 田原氏は必要?。「はいか、いいえか」。
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港の船完成

2010年03月20日 | 趣味
 港の船の絵が完成した。写真の腕が悪く、上手く撮影できなかった。絵の右端、額縁のガラスに微かだが部屋の背景が映ってしまっている。みなさんは上手に撮られてアップされるのに、甘い写真で面目ない。絵の腕は写真よりはちったあましだと思っているが?どんなものか。
 美術の先生、ここに来て私に人物画を描けと勧められるので、弱っている。本人は人物画は得意でもないし、あまり好きでもない。それに第一難しいのだ。自分では人物画を描く才能があるとは全く思っていなかった。
 それに風景画でさえ、「これはどこ?」と皆さんに聞かれるのに、人物画では「これは誰?」と、うるさく聞かれそうでちょっと逡巡している。「奥さん?お嬢さん?お孫さん?」。「ああこれ、二十号です」。と答えることにしよう。
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痩せるには

2010年03月19日 | 診療
 痩せることはなかなか難しい。本人の心がけだけでは容易に実現できないのが常だ。
 それでも標準より10kg多い程度の肥満者は、何度も口うるさく指導すれば時間は掛かるがかなりの人は数キロ痩せられる。それでも駄目な人は栄養士の一対一の指導を受けてもらう。そうすると八割方の患者さんは数キロ痩せることが出来る。しかしながら中太りでない大太りの患者さん、男性で90kg超、女性で75kg超の方は、沢山肥って居るのだから4,5kg痩せるのは簡単そうで実は意外に難しい。何度厳しく注意しても痩せられない、あまり厳しく言えば来院されなくなる。栄養士の指導も中途挫折が多いのだ。
 まあそんなわけで、BMIが30を越えた患者さんには気長に対している。根比べで対峙していかないと通院が途切れて元も子もなくなるからだ。
 それがある日突然、こちらが焦るくらいどんどん痩せ始めることがある。なにか隠れた悪性疾患でもと検査しても異常はなく、重い口を開かせれば殆どは不幸に見舞われた強いストレスの結果なのだ。本当に辛い大きなストレスは10kg15kgの体重減少をもたらすことがある。こういう時は、ほれご覧痩せられるじゃないかと冗談も言いにくく、ああそうですかと見守るしかない。残念な事にと言っていいかどうか、たいていの場合ストレスが和らぐとある程度元に戻られることが多い。
 だから、水を飲んでも肥ると真顔で反論される超肥満者も真剣なら痩せられるはずなのだと秘かに思っているのだが、それを上手く受けいれられるようにお話しするのは、町医者二十年未ださほど容易なことではない。
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平成の品定め

2010年03月18日 | 世の中
 異業種の友人達と山小屋で昼食会。GとFがノートパソコンの分解を始めた。なんでもハードディスクを取り出して交換しようと云う算段らしい。
 老眼なので眼鏡を外して、しこしこやっている。「これは***だな」。「そうだね」。鉄工場の親父と元電機大手の工場長だから素地はあるのだが、コンピューターはそれこそ中年過ぎに出て来た製品で詳しくはないはずなのだが。技術屋というのはきちんとした知識経験とノウハウを持っているから、応用が利くらしい。デスクトップならともかく薄いノートパソコンは込み入っていて、とても分解すると元に戻せそうにないのだが、楽しそうに話しながらやっている。
 どうもこういう口べたで実直技術屋男に女性群から高い評価が与えられない傾向があるのは大いに疑問だ。男の実質社会の中ではある程度力に応じた評価がされているようだが、どうもマスコミの影響か、無口で地道な技術屋は女性軍(特に若い)の評価が低い傾向があるように感じる。例外はあるのだが女性を惹き付ける才能と技術的な才能を司る遺伝子は両立しないらしい。
 こうしたことは男性側にも言えるかも知れない。地味で有能、家庭的な感じの女性が縁遠いということがある。大正生まれの母などは実直な男、地味でしっかり者の女性を高く評価していた。結婚観が変わってきたのかも知れない。結婚というのは家庭を築くことという感覚が薄くなっているのだろう。生殖(結婚)では見かけと違い実は雌(女性)が主導権を握っていることが多い。少子化社会は未婚の人の増加も意味しており、色々考えさせらる。
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声の魅力

2010年03月17日 | 人物、女
 幸田浩子さんと仰るソプラノ歌手が居る。NHKFMの「きままなクラシック」という番組をしょうもない笑瓶を相手に楽しく展開されている。何とも魅力的な声でいつも、金曜日の往診の時はNHKFMに合わせ聞き入っている。魅力的なのは声だけでなく話し方言葉遣いも丁寧で感じが良く、美しく転がる笑い声を聞くと心が和む。
 このブログで書こうと思いネットで捜して初めて写真を拝見した。思ったより丸顔で日本的なので想像していたのと違い妙な感じがした。もう少し洋風の顔立ちかと思っていたのだ。
 お話をされている画像を見たことはないので、声から浮かんでいたイメージが壊れることはなく残った。それだけ魅力溢れる声の力が強いのだろう。
 人間の情報は八割方目から入り、耳からは一割程度と云われるが、声の持つ力も大きく、情報量では一割でも心への影響力は三割くらいあるのではないかと思う。特に人間の声に関してはそうした感じが強い。
 魅力的な声の持ち主は他にもいる。忘れられないのは城達也だ。ジェットストリームは学生の時から折に触れ聞いた。ああ午前零時だと生活の一部になっていた。あの夜間飛行のナレーションと共に心に響く声は社会人となり家庭を持ち、精一杯働いていた頃の背景に流れていた。数多い人に忘れられない懐かしい声だと思う。声が生きた素晴らしい番組だった。城達也さんの場合は顔と声が合っていたような気がする。
 幸田さんも良い脚本を得て、声を生かした番組を持たれたらと思う。今の時代には難しいのだろうか。本業と離れる、いいやそんなことはありませんよと力強く申し上げたい。
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