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ポール・ブレイのECMからの2作品(CD)

2022-12-27 | JAZZ (CD)
ポール・ブレイが1990年台後半に、ビル・エヴァンスやキース・ジャレット、それに菊池雅章のトリオで組んだことのあるリズム陣を伴って録音した2枚のアルバムを聴きました。

「NOT TWO, NOT ONE」ECM 1670
  
録音 1998年1月
これは、ポール・ブレイとゲイリー・ピーコックの作品を中心にしたプログラムで、2人のソロ、デュオ、そして全11曲中6曲にポール・モチアンが参加したトリオ演奏となっています。
アルバム全体を通して、それぞれが自由な発想による演奏となっており、中でも7曲目の「NOOSPHERE」は、ポール・ブレイの「OJOS DE GATO」に似た曲で、ピアノとベースのデュオからスタートし、途中からポール・モチアンがブラシで参加するところから徐々にヒートアップする展開となっており、この流れが次の「SET UP SET」まで続いていくことで、このアルバムのハイライトを占めています。

「WHEN WILL THE BLUES LEAVE」ECM 2642
  
録音 1999年3月
こちらは、1999年にスイスで行われたライブを収録したものですが、発売は2019年でした。
内容は旧知の曲の他、オーネット・コールマンの「WHEN WILL THE BLUES LEAVE」や、ガーシュインの「I LOVES YOU, PORGY」も演奏しています。
ライブということもあり、1曲目の「MAZATLAN」は、アップテンポで躍動感ある演奏でスタートし、中間部ではテンポを落として装飾音を使ってポール・ブレイの世界を繰り広げるという11分を超すロング・バージョンとなっています。
ゲイリー・ピーコックの作品の中ではよく知られた「MOOR」は、長いベース・ソロを経て、ピアノとドラムスがそれに応対するように参加してきて、テーマ・メロディの断片が出てきた後はフリー・テンポになりそのまま終了するという、少し変わった進行になっています。
オーネット・コールマンの曲は、スタートからアップ・テンポの4ビートで演奏され、ポール・モチアンのドラミングが大きくフューチャーされた後、フリー・テンポになりオーネットの曲らしい演奏となります。
最終曲の「I LOVES YOU, PORGY」はピアノ・ソロで、残響をうまく響かせながらの演奏は、まるでキース・ジャレットが弾いている様な雰囲気となっています。

上記2枚のCDはいずれも素晴らしいですが、旧知の曲を取り上げているライブ盤の方により親しみを感じます。

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