画像は講演中の熊谷氏です。
月刊『つり人』での連載、そして、最近では当Blogでも紹介した『タナゴ類ポケット図鑑」なども発刊されていますので、彼についてはあまりにも有名なのでここで説明する必要はないでしょう。僕が知る彼は人間的にもとても優しい人で、過去に心が折れそうになった時に個人的に助けて頂いた経験があります。あの時の御恩は一生忘れられません。
以前にタナゴサミットっていうのに参加させていただいたのですが、その基調はタナゴの保護・増殖でしたから釣り師はある意味敵でした。しかし今回は、その表題が『今こそ、釣り人みんなで考える~残そう地域固有のタナゴたち~』となっていますので、要は対象が『釣り人』です。安心して行って来ました。
基調がタナゴ族の遺伝的固有性を保存することでしたので、なんとなく納得だったのですが、個人的にはその必要をあまり感じていませんでした。といいますのも、タナゴはその昔はどこにでも居た魚です。そして、その昔は河川も自然に流れていましたから、時には洪水なども起こしてあっちの遺伝子がこっちに来たり、こっちの遺伝子があっちに行ったりなんてことは普通にあったことだと思います。ところが、タナゴ族が減少したため、その生息域が限局的になり、河川も整えられて洪水なども無くなり、それによってタナゴたちは近親交配を余儀なくされ、その結果、遺伝的固有性が生まれたのだと考えています。勿論、突然変異の固定などもあるでしょうが、確率的には新たな形の遺伝子が誕生するのは、かなり低いと思っています。事実、他との交流のない小笠原などでは生物のほとんどが亜種となっているほどですから。要は、タナゴ族の遺伝的固有性は人が作った物だと思えたのです。そして、それを保護することは、より近親交配の率を高めて、結局絶滅に導いてしまうのではないか?と危惧していました。
基調講演は三重大学大学院の三宅氏でしたので、懇親会でその辺の事を個人的に聞いてみました。彼は僕の話をよく聞いてくれて、僕の考えも正しい事を教えてくれて、しかも僕が思っていた危惧について案外とあっさりと僕を納得させてくれました。案外正反対だと思っていたことは、実は紙一重の違いだったのです。ここで、それを書こうとすると論文一個分くらいなってしまうので、詳細は記載しませんが、要は僕の考えも正しく、彼の考えも正しく、ただ程度の違いだけの問題だったようです。やはり、しっかりした基盤の上に成り立っている科学って凄いですね!
この問題は僕の中で正しい事が解からずにいた大きな問題でした。これが一つ解決しただけでも物凄い宝物となりました。三宅さん、ありがとうございました。
その他、様々な演者様から沢山の知見を得ました。そのほとんどが間違いはないでしょうが、自分で出来る事はこれから時間を掛けて一つづつ検証して知見を得て行きたいと思っています。
やはり、総合的に考えて素人が安易に放流することは良くない事です。これはタナゴ族に限った事ではなく、渓流から海まで総ての魚類をはじめ、総ての生物に言える事だと思います。
ただ、放流をしなくてはならない究極な場合もあります。その時は三宅さんのような人に報告して、しかるべき人がしかるべき方法を持って行われるべきなのが放流です
本当に素晴らしいシンポジウムでした。こういう素晴らしいシンポジウムには沢山の釣り師に参加して頂きたいと思いました。我々釣り人だからこそ出来る自然保護っていうのもありますから、各自がこういうシンポジウムで正しい理論を知り、それに基づいて考え、そして実行てもらいたいと思いました。
素晴らしいシンポジウムにお誘いしてくれた熊谷氏には心より感謝致します。ありがとうございました。
月刊『つり人』での連載、そして、最近では当Blogでも紹介した『タナゴ類ポケット図鑑」なども発刊されていますので、彼についてはあまりにも有名なのでここで説明する必要はないでしょう。僕が知る彼は人間的にもとても優しい人で、過去に心が折れそうになった時に個人的に助けて頂いた経験があります。あの時の御恩は一生忘れられません。
以前にタナゴサミットっていうのに参加させていただいたのですが、その基調はタナゴの保護・増殖でしたから釣り師はある意味敵でした。しかし今回は、その表題が『今こそ、釣り人みんなで考える~残そう地域固有のタナゴたち~』となっていますので、要は対象が『釣り人』です。安心して行って来ました。
基調がタナゴ族の遺伝的固有性を保存することでしたので、なんとなく納得だったのですが、個人的にはその必要をあまり感じていませんでした。といいますのも、タナゴはその昔はどこにでも居た魚です。そして、その昔は河川も自然に流れていましたから、時には洪水なども起こしてあっちの遺伝子がこっちに来たり、こっちの遺伝子があっちに行ったりなんてことは普通にあったことだと思います。ところが、タナゴ族が減少したため、その生息域が限局的になり、河川も整えられて洪水なども無くなり、それによってタナゴたちは近親交配を余儀なくされ、その結果、遺伝的固有性が生まれたのだと考えています。勿論、突然変異の固定などもあるでしょうが、確率的には新たな形の遺伝子が誕生するのは、かなり低いと思っています。事実、他との交流のない小笠原などでは生物のほとんどが亜種となっているほどですから。要は、タナゴ族の遺伝的固有性は人が作った物だと思えたのです。そして、それを保護することは、より近親交配の率を高めて、結局絶滅に導いてしまうのではないか?と危惧していました。
基調講演は三重大学大学院の三宅氏でしたので、懇親会でその辺の事を個人的に聞いてみました。彼は僕の話をよく聞いてくれて、僕の考えも正しい事を教えてくれて、しかも僕が思っていた危惧について案外とあっさりと僕を納得させてくれました。案外正反対だと思っていたことは、実は紙一重の違いだったのです。ここで、それを書こうとすると論文一個分くらいなってしまうので、詳細は記載しませんが、要は僕の考えも正しく、彼の考えも正しく、ただ程度の違いだけの問題だったようです。やはり、しっかりした基盤の上に成り立っている科学って凄いですね!
この問題は僕の中で正しい事が解からずにいた大きな問題でした。これが一つ解決しただけでも物凄い宝物となりました。三宅さん、ありがとうございました。
その他、様々な演者様から沢山の知見を得ました。そのほとんどが間違いはないでしょうが、自分で出来る事はこれから時間を掛けて一つづつ検証して知見を得て行きたいと思っています。
やはり、総合的に考えて素人が安易に放流することは良くない事です。これはタナゴ族に限った事ではなく、渓流から海まで総ての魚類をはじめ、総ての生物に言える事だと思います。
ただ、放流をしなくてはならない究極な場合もあります。その時は三宅さんのような人に報告して、しかるべき人がしかるべき方法を持って行われるべきなのが放流です
本当に素晴らしいシンポジウムでした。こういう素晴らしいシンポジウムには沢山の釣り師に参加して頂きたいと思いました。我々釣り人だからこそ出来る自然保護っていうのもありますから、各自がこういうシンポジウムで正しい理論を知り、それに基づいて考え、そして実行てもらいたいと思いました。
素晴らしいシンポジウムにお誘いしてくれた熊谷氏には心より感謝致します。ありがとうございました。