夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

K-Cup

2015年03月07日 23時18分45秒 | 渓流釣り
 第一回は吉田毛鉤会と僕らの会の共同開催でスタートしたこの大会ですが、昨年は僕らの会で主催、そして今回の第三回は開催会場の東京トラウトカントリー(以下「TTC」)の主催となりました。これで本来の姿になれたと思えて嬉しい次第です。
 当初はTTCの支配人をしていた堀江氏の偉業を称えて『堀江カップ』として誕生したこの大会ですが、遺族の方々の希望で堀江氏の名前が使えなくなり、それで堀江氏だけではなく、渓流釣り、それも毛鉤を使った・・・と言うことから両方の頭文字を取って『K-Cup』として継続することになりました。
 で、この大会、今回は選手として参加させていただきます。個人的に堀江氏には沢山お世話になり、その恩返しが何も出来ていない僕ですので、少しでもお力になれればと考えた結果です。勿論、この『K-Cup』はすでに堀江氏だけを称える大会ではなくなっていますが、僕の個人的な気持ちとしてはやはり堀江氏なのです。ですから、僕にとっては渓流の『K』でもなく、毛鉤の『K』でもなく、渓愚の『K』なのです。

 ちなみに彼はアーバンテンカラを展開し、僕が目指していた古式てんからとはまったく別物でした。しかし、あれだけのものを作り上げた人ですので、古式てんからにもフライ・フィッシングにもその造詣度は半端ないものでした。そして僕の目指す古式てんからにも理解を示してくれて、彼が知るさまざまなアドバイスをいただき、今もそれらは僕のてんからの中に息衝いています。

 基本的に古式てんからはある程度の大きさの虫が飛びはじめるころからが盛期で、この時期(3月)くらいだとまるで釣りになりません。何せ匂いも味もなく、かつ虫にも似ていない毛鉤を操作して、その動きを虫に似せて魚を騙すわけですから無理もない話です。しかし、フライ・フィッシングなどではこの時期では雪虫みたいな小さな虫を模倣した毛鉤などを使って視覚的に魚を騙して釣るので、こちらは釣りになります。そして堀江氏が提唱したアーバンテンカラはフライ・フィッシングと古式てんからのいいとこ取りをしたものですからこの時期にはそれなりの毛鉤を使ってそれなりの毛鉤操作ができれば釣ることができるのです。

 明日はそのアーバンテンカラを駆使した方々と一戦を交えるわけですが、これで勝てるはずがありません。ただ一つだけこんな時期でも古式てんからで魚を掛ける方法はあるのです。しかし、かなり効率は良くない釣り方いなってしまいます。

 明日はミゾレから雨になる予報です。なおさら古式てんからには不利な状況です。どうにもならない明日の戦い。結果は判っているのですが、それでもこの大会に参加していたいと思う気持ちは僕の壊れた体(胃炎+ぎっくり腰)に鞭を打ちます。このことはまだまだ僕の中で堀江氏が生きている証でもあります。
 勝てなくてもこの大会に参加する意義を感じながら少しだけ竿を振って来ようと思っています。昔、彼とご一緒させていただいた渓に想いを馳せながら。