JGFA(Japan Game Fish Associatin)という組織があります。日本で唯一日本記録を公認している組織です。かねてから大物を狙う僕ですから当然ここに所属しています。
大物を釣るにはやはりそれなりの知識と技術がなければ釣れません(運も相当影響しますが運も実力の内と言われますので)。その中にも色々なカテゴリーがあって、一つはオールタックル部門。これは糸の強さに関係なく(とは言うものの130Lb以下と指定されている)とにかく大きいのを釣る記録です。大きいのを釣るには糸を太く(強く)すればいいわけです。極端な話、太いワイヤーで引き上げちゃえばどんな大きな魚だって釣れるわけです。僕の場合、このような道具の戦いはあまり面白くはありません。やはり釣りの技、つまり釣技に興味があります。そういう人用にJGFAではラインクラスという部門を設けています。これはある決められた強さの糸でどれだけ大物が釣れるか?というコンテストです。要はより細い糸でより大物を釣るコンテストです。この場合、いままで培ってきたその技術に総動員をかけないと糸はその限界を超えて切れてしまいます。つまり道具を駆使して、今までの経験を生かし、運までも総動員した結果その魚に勝てるわけです。
現在ソウギョのラインクラスは2・4・6・8・12・16・20・30・50Lbが設けられています。ポンド表示は世界標準ではありませんので最近ではKgでやっているようです。例えば2Lbであれば1Kgです。要は1Kg以上力が掛かると切れる糸ということで、その太さや材質に規定はありません。同じように4Lbなら2Kg、6Lbなら3Kg、8Lbなら4Kg、12Lbなら6Kg・・・となっていくわけです。概ねポンド表示の半分がKgだと思っていただければいいです。
この一定の力が掛かると切れる糸を使ってそれだけ大きな魚を釣ることが出来るかを競うわけです。簡単そうに思えますが日本記録となるとそう容易くはありません。容易い記録はすぐに更新されて徐々に容易くない記録になっていくからです。実際切られる事も多い(というより最初はまず切られます)のですが、経験を重ねることによりその対処法を考えますから自分の釣りが進歩して行くのです。そしてそれ(日本記録魚)が釣れたらその人の釣技は日本一(これは自称です)。そして公の組織(JGFA)が認定した時点で日本一だということが公式に認められたのですからこれは自分だけではなく、自他共に認められたということになります。
もっとも自称の範囲内で満足できるのですが(自分には嘘はつけませんから)、公認されたらその満足度はより大きなものとなります。
というわけで今回釣れた魚も記録更新の申請をする予定です。この魚は12Lbの糸で釣りました。現在の12Lbのラインクラスの日本記録19.70kgですから充分に超えています(今回釣れたのは24.10Kg)。ただ、仕掛けに不備があったり使っていた糸が6Kgで切れない糸だったりしたら申請は却下されてしまいます(そのために使った仕掛けと糸15mを申請書に添えて申請し、JGFAは破断テストをします)。かなりシビアに見ているようですが、前回の20Lbの申請は却下されました。書類不備によるものですが、その不合格通知にはとんでもないコメントが書かれていてビックリするとともにJGFAの審査員は審査員として以前に、人間としての資質に欠けていることを知り悲しく感じられました。ですからもう記録申請は辞めようと思っていたのですが、釣れちゃうとやはり申請するしかなくなってしまいます。JGFAだけが公認の記録を決めているのですから。
話が逸れましたので元に戻します。今回のソウギョは実は事前に見つけていたものです。僕が釣っている場所は水深があまりないので、浅場に魚が出てくると水面に波が立つので居場所が判るのです。そしてある程度の大きさまで判ってしまいます。結構な大きさに見えたので(20Kgはあると思っていました)まずは他で12Lbで練習しました。実際にどのくらい引っ張ったら切れるのか?などとチェックするためです。そんな中、実際に数匹捕ったのですがやはり現在の記録である 19.70kgは超えませんでした。最初は今チャレンジしている20Lbで釣ろうかと思っていたのですが、現在の20Lbの記録は7.70Kgです。このサイズのソウギョならすぐに釣れるでしょうから、この魚は12Lbでチャレンジしたいと考えました。まずは20Lbで記録狙いをして前回の魚を捕りました。そしてやっとヤツと勝負する時が来ました。ヤツはちょっと釣り辛い場所にいつも居ます。釣り座に高さがあり、両脇に立ち木があって川に迫り出し、その枝を水面に付けていますのでそこに入られたら厄介なことになります。というより糸が切れるでしょう。そうしたらもうヤツはどこか別の場所に移動してしまいますので、もう二度と出会えないでしょう。一発で仕留める必要があります。だからいままで練習してきたのです。そしてチャレンジが始まりました。ヤツはいつも見えていましたがまったく僕の餌を喰って来ません。大物はタイミングが大切です。脅かしてしまうと移動してしまうので、(今後の事を考えて)あっさりと攻めて、ダメならこちらがサッと移動してまたチャンスをうかがうということを繰り返し、4度目に来ました。予想通りの強い引きでしたが沖に向かって泳いでくれたので慌てずにすみました。手前の岸は葦が生えていてその中に入られたらアウトでしたから。対岸にも葦は沢山生えていますが、対岸なら糸が寝ていますので比較的安全です。すぐにドラグを緩めてできるだけ沖に泳がせました。上手い具合に対岸まで行ってくれたので対岸の葦が被い繫っていないところに行った時だけ勝負に出ました。これを繰り返していたらだんだん岸から離れて来始めました。ヤツが弱ってきた証拠です。しかし、まだそちらで遊んでもらわないと困るのです。こちら岸は先も言いましたように葦が多く、その上僕が立っている右には大きな木があってその枝を水中に入れています。ここに入られたら最後なので、できるだけ沖で疲れさせてこちら岸に来た時には一発でタモ入れしなければなりません。一人で釣っている時、一番難しいのがこのタモ入れです。30分弱沖で疲れさせていましたので、どうしても遠くに泳がなくなってしまいました。しかし大事をとってもう少し泳がせたいところです。このために色々とやってきたのですから。一発で決めるためには出来るだけ相手の元気を殺しておきたいのです。そしてとうとうその時が来ました。ヤツがこちらを向くようにしてテンションをかけながら水面を泳がせ、充分引き付けてからヤツの顔先50㎝にタモを突っ込みました。この時点でヤツがタモを交わして逃げるには急ブレーキを掛けるかタイトターンを決めるしか逃げる方法はありません。ソウギョは後ろ向きに泳げない魚ですから。ヤツは急ブレーキを選びました。体が半分入ったところで止まってしまってのです。そこでタモをちょっと引き上げてタモの枠でお腹を突っついてやりました。慌てたソウギョはタモに向かってダッシュしてくれすっぽり入ってくれ、大きな水飛沫を上げて・・・すぐにタモを持ち上げて脱出できないようにしました。これでキャッチしたことになるのですが、記録申請するためには岸に上げて色々と測らなくてはなりません。しかし長時間のファイトで僕の腕もパンパンで持ち上げられません。何がなんでも持ち上げなくてはならないのです。渾身の力を込めて何とか持ち上げました。体長はそれほどではありませんが今まで見た事もないような超おデブ。これは重量がありそうです。しかしこれで疲れ果ててしまった僕はこれを車の荷台(釣り専用に軽トラを使っています)に持ち上げる事ができません。この車の荷台の枠を始めて外しました。そして何とか乗せて自宅へ。ここからは大急ぎです。早くしなければ死んでしまいます。何とか元気なままリリースしたいですから。大急ぎで計測して写真を撮って、再び荷台に乗せて釣った場所に戻ってリリース。しばらく腹を見せて横になっていましたが、徐々に自分で立つようになったので放したらゆっくりと泳いで深みに帰って行きました。
あとはJGFAの審査が通れば日本記録になります。しっかりとした審査を望むばかりです。
大物を釣るにはやはりそれなりの知識と技術がなければ釣れません(運も相当影響しますが運も実力の内と言われますので)。その中にも色々なカテゴリーがあって、一つはオールタックル部門。これは糸の強さに関係なく(とは言うものの130Lb以下と指定されている)とにかく大きいのを釣る記録です。大きいのを釣るには糸を太く(強く)すればいいわけです。極端な話、太いワイヤーで引き上げちゃえばどんな大きな魚だって釣れるわけです。僕の場合、このような道具の戦いはあまり面白くはありません。やはり釣りの技、つまり釣技に興味があります。そういう人用にJGFAではラインクラスという部門を設けています。これはある決められた強さの糸でどれだけ大物が釣れるか?というコンテストです。要はより細い糸でより大物を釣るコンテストです。この場合、いままで培ってきたその技術に総動員をかけないと糸はその限界を超えて切れてしまいます。つまり道具を駆使して、今までの経験を生かし、運までも総動員した結果その魚に勝てるわけです。
現在ソウギョのラインクラスは2・4・6・8・12・16・20・30・50Lbが設けられています。ポンド表示は世界標準ではありませんので最近ではKgでやっているようです。例えば2Lbであれば1Kgです。要は1Kg以上力が掛かると切れる糸ということで、その太さや材質に規定はありません。同じように4Lbなら2Kg、6Lbなら3Kg、8Lbなら4Kg、12Lbなら6Kg・・・となっていくわけです。概ねポンド表示の半分がKgだと思っていただければいいです。
この一定の力が掛かると切れる糸を使ってそれだけ大きな魚を釣ることが出来るかを競うわけです。簡単そうに思えますが日本記録となるとそう容易くはありません。容易い記録はすぐに更新されて徐々に容易くない記録になっていくからです。実際切られる事も多い(というより最初はまず切られます)のですが、経験を重ねることによりその対処法を考えますから自分の釣りが進歩して行くのです。そしてそれ(日本記録魚)が釣れたらその人の釣技は日本一(これは自称です)。そして公の組織(JGFA)が認定した時点で日本一だということが公式に認められたのですからこれは自分だけではなく、自他共に認められたということになります。
もっとも自称の範囲内で満足できるのですが(自分には嘘はつけませんから)、公認されたらその満足度はより大きなものとなります。
というわけで今回釣れた魚も記録更新の申請をする予定です。この魚は12Lbの糸で釣りました。現在の12Lbのラインクラスの日本記録19.70kgですから充分に超えています(今回釣れたのは24.10Kg)。ただ、仕掛けに不備があったり使っていた糸が6Kgで切れない糸だったりしたら申請は却下されてしまいます(そのために使った仕掛けと糸15mを申請書に添えて申請し、JGFAは破断テストをします)。かなりシビアに見ているようですが、前回の20Lbの申請は却下されました。書類不備によるものですが、その不合格通知にはとんでもないコメントが書かれていてビックリするとともにJGFAの審査員は審査員として以前に、人間としての資質に欠けていることを知り悲しく感じられました。ですからもう記録申請は辞めようと思っていたのですが、釣れちゃうとやはり申請するしかなくなってしまいます。JGFAだけが公認の記録を決めているのですから。
話が逸れましたので元に戻します。今回のソウギョは実は事前に見つけていたものです。僕が釣っている場所は水深があまりないので、浅場に魚が出てくると水面に波が立つので居場所が判るのです。そしてある程度の大きさまで判ってしまいます。結構な大きさに見えたので(20Kgはあると思っていました)まずは他で12Lbで練習しました。実際にどのくらい引っ張ったら切れるのか?などとチェックするためです。そんな中、実際に数匹捕ったのですがやはり現在の記録である 19.70kgは超えませんでした。最初は今チャレンジしている20Lbで釣ろうかと思っていたのですが、現在の20Lbの記録は7.70Kgです。このサイズのソウギョならすぐに釣れるでしょうから、この魚は12Lbでチャレンジしたいと考えました。まずは20Lbで記録狙いをして前回の魚を捕りました。そしてやっとヤツと勝負する時が来ました。ヤツはちょっと釣り辛い場所にいつも居ます。釣り座に高さがあり、両脇に立ち木があって川に迫り出し、その枝を水面に付けていますのでそこに入られたら厄介なことになります。というより糸が切れるでしょう。そうしたらもうヤツはどこか別の場所に移動してしまいますので、もう二度と出会えないでしょう。一発で仕留める必要があります。だからいままで練習してきたのです。そしてチャレンジが始まりました。ヤツはいつも見えていましたがまったく僕の餌を喰って来ません。大物はタイミングが大切です。脅かしてしまうと移動してしまうので、(今後の事を考えて)あっさりと攻めて、ダメならこちらがサッと移動してまたチャンスをうかがうということを繰り返し、4度目に来ました。予想通りの強い引きでしたが沖に向かって泳いでくれたので慌てずにすみました。手前の岸は葦が生えていてその中に入られたらアウトでしたから。対岸にも葦は沢山生えていますが、対岸なら糸が寝ていますので比較的安全です。すぐにドラグを緩めてできるだけ沖に泳がせました。上手い具合に対岸まで行ってくれたので対岸の葦が被い繫っていないところに行った時だけ勝負に出ました。これを繰り返していたらだんだん岸から離れて来始めました。ヤツが弱ってきた証拠です。しかし、まだそちらで遊んでもらわないと困るのです。こちら岸は先も言いましたように葦が多く、その上僕が立っている右には大きな木があってその枝を水中に入れています。ここに入られたら最後なので、できるだけ沖で疲れさせてこちら岸に来た時には一発でタモ入れしなければなりません。一人で釣っている時、一番難しいのがこのタモ入れです。30分弱沖で疲れさせていましたので、どうしても遠くに泳がなくなってしまいました。しかし大事をとってもう少し泳がせたいところです。このために色々とやってきたのですから。一発で決めるためには出来るだけ相手の元気を殺しておきたいのです。そしてとうとうその時が来ました。ヤツがこちらを向くようにしてテンションをかけながら水面を泳がせ、充分引き付けてからヤツの顔先50㎝にタモを突っ込みました。この時点でヤツがタモを交わして逃げるには急ブレーキを掛けるかタイトターンを決めるしか逃げる方法はありません。ソウギョは後ろ向きに泳げない魚ですから。ヤツは急ブレーキを選びました。体が半分入ったところで止まってしまってのです。そこでタモをちょっと引き上げてタモの枠でお腹を突っついてやりました。慌てたソウギョはタモに向かってダッシュしてくれすっぽり入ってくれ、大きな水飛沫を上げて・・・すぐにタモを持ち上げて脱出できないようにしました。これでキャッチしたことになるのですが、記録申請するためには岸に上げて色々と測らなくてはなりません。しかし長時間のファイトで僕の腕もパンパンで持ち上げられません。何がなんでも持ち上げなくてはならないのです。渾身の力を込めて何とか持ち上げました。体長はそれほどではありませんが今まで見た事もないような超おデブ。これは重量がありそうです。しかしこれで疲れ果ててしまった僕はこれを車の荷台(釣り専用に軽トラを使っています)に持ち上げる事ができません。この車の荷台の枠を始めて外しました。そして何とか乗せて自宅へ。ここからは大急ぎです。早くしなければ死んでしまいます。何とか元気なままリリースしたいですから。大急ぎで計測して写真を撮って、再び荷台に乗せて釣った場所に戻ってリリース。しばらく腹を見せて横になっていましたが、徐々に自分で立つようになったので放したらゆっくりと泳いで深みに帰って行きました。
あとはJGFAの審査が通れば日本記録になります。しっかりとした審査を望むばかりです。