夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

我侭オヤジはコテンパン

2021年04月25日 18時04分16秒 | タナゴ釣り
今日からまた非常事態宣言が発令されました。JGFAは非常事態宣言下での記録認定はしない(外出を煽るような事になるから)とのことで、今日は記録狙いは意味がありません。記録狙いではない釣りとなるとタナゴ釣りか渓流釣り。渓流釣りは先日、地元の方から『頼むからコロナが治まるまで来ないでくれ。治まったら好きなだけ来てくれ。』と哀願されたので、行く気になりません。地元の高齢者に心労を与えたくありませんから。ということでタナゴ釣りしかありません。それも外来種のタイリクバラタナゴ釣り。ところがこのタイリクバラタナゴ釣りは例年のように甘い釣りではないのです。コロナの影響で東京から遠路はるばる来た釣り人が釣り場を奪い合っています。とても混んでいるので釣り座にあり付けないこともしばしば。一級のポイントに入れるなんて夢のまた夢。何せ彼らは朝暗い内から場所取りをしているのですから。僕はワンコが居るのでそんな早くから家を空けられないので竿を出せればラッキーくらいに考えていました。ところが、今朝のワンコはとてもいい子で朝の騒ぎがありません。これはチャンスです。僕も早くから釣り場へ(といっても7時くらいですが)。しかし、やはりすでに3人が竿を出していました。定員5人のポイントですのでまだ入れます。一番左が一級ポイントで、右に行くに従って魚が薄くなります。当然3人は左詰め。しかもみんなが左に寄りたいので完全に密状態。まずは3人に挨拶を済ませ、密にならないよう(←これを強調して)、一番右で竿を出させてもらう事にした。一級ポイントの人に状況を聞くと『まぁまぁ。昨日と同じくらい。昨日は50匹釣れた。』とチョット自慢気。相変わらずの道具自慢が始まった。加えて『俺はここ(一級ポイント)が取れなかったら帰っちゃうから。今日も3時から来ていた。』と。無駄な会話は隣の人にお任せして(笑)、僕は釣りの支度に取り掛かった。この人たちは都内から来ているので(今日は北区、練馬区、豊島区)一日中やっていくのが普通です。まず途中で帰ることはしません。1日やって50匹ではあまりいい状況とは思えません。まっ、(タイリクバラタナゴ釣りは)テクニックの釣りではなく道具の釣りですから僕の道具をお魚ちゃんたちが気に入ってくれたらそれなりに釣れるでしょ。ってことで釣り始めました。最初は魚信が無くてチョット心配したのですが、鈎を大きな餌が付けられる“流線”に換えたら徐々に魚信が出だしたのでいつもの鈎に戻したらだんだんと釣れ出して・・・魚が集まって来たのです。そんな中、ライギョ釣りに丁度いいサイズのフナが釣れたのでライギョ釣り用の竿も出した。その後、もう一人来て、ソーシャルディスタンスのために開けていた僕の左に入っていいかと聞かれました。勿論OKしました。そしてこちらも『(返事は判っていたのですが)ライギョの竿、邪魔でしたら退けますけど。』と言うと『全然大丈夫です。』と予定通りのお返事を頂いた。これで満席。しかし、その人の所に魚は集まらず、盛んに僕の釣果を褒めてくれています。それに聞き耳を立てていたのが一級ポイントに入っている道具自慢の人。しばらく様子を伺っていたようで、しばらくしたら僕の所に来て『ライギョ釣れませんか?』って。ライギョの話に来たのかと思ったら、僕と最後に来た人との僅かな隙間で釣りしていいか?と。ですから「ここよりもそっちの方が間違いなく釣れますよ。ここの一級ポイントですから」と応えると『ライギョの竿もそのままでいいし、今日はあっちはダメでこっちに魚が来ているみたいだから』って。そこで交換条件を出した。「こんな狭い所で釣ったら密になっちゃうから、この隙間に入るのではなくて、僕の釣っている場所で釣ってください。その代わり僕がそちらで釣らせてもらっていいですか?」と尋ねると、とても感謝されました。
 ってことで、上手い具合に一級ポイントに入れちゃった僕。こんな幸運は滅多にありません。・・・これは釣らなくては・・・一級ポイントに入れて二級ポイント以下の釣果では悲し過ぎますから。・・・小さなプレッシャーを感じながら、再び鈎を流線にして魚を集めてからまた鈎を戻して・・・さっきと同じ事をしました。流石にこちらは一級ポイント。すぐに魚が集まって来ました。さっきまでここでやってた人も“こっちの方があっち(一級ポイント)より全然魚信がある。やはりこっちだったのか。”とご満悦。そりゃそうです。僕が集めておいたのですから。ここから僕の猛ラッシュが始まりました。もう入れ掛かり状態。流石に一級ポイントです。いつ元の人がまた場所を変わってくれと言って来るか判りません。隣の人が餌は何を使っているのか?とか色々と聞いて来ました。ガンガン釣れている時にはちょっとした会話も邪魔です。最初から釣れる秘訣を教えちゃいました。どうせ出来やしないのですから。すると立ち上がって僕の仕掛けを見て『何処で売ってるのか?』といつもの質問です。売ってないので自作です。で、作り方も事細かに明かしてみました。すると『無理だな。そんな虫触ることも気持ち悪いし・・・』って大人しくなっちゃいました。無理と言われたらそれまでです。親切に教えて上げたのに。。。心の中で“じゃぁ一般と同じ程度の釣果で我慢してね”ってつぶやいてました。すると『魚信ってるぞ!』との声が!ライギョの竿が撓ってます。すぐに行ってライギョGet。前回の所より深かったので良型を期待したのですが、45㎝くらいのライギョにしたら小型。しかしながら小型が故に柄がハッキリクッキリで美しい。まさに蛇の柄(ライギョは英語で『snakehead』。つまり『蛇の頭』と言います。)。そして移動した元一級ポイントで釣ってた人は『こいつがいたから全く魚信が無くなった。』と。自分の所為にしたくないみたいです・・・掛けた場所はそこからかなり離れてるんですけど(笑。雷魚をスカリ(玉ねぎの袋)に入れて埋けて再びタイリクバラタナゴ釣り。ラッシュの継続を考えながら寄せもせず、散らしもしない程度に群れを留めてコンスタントに釣り続けました。元の人が遠くから『魚信がねぇ』とワザと僕に聞こえるようにつぶやいています。・・・放っておきました。“また代わりましょうか?”と言われるのを待っているのがミエミエです。こういう我侭オヤジは嫌いです。で、そろそろお昼が近付いて来ました。帰宅の時間です。で、隣の人に(僕もワザと元のオヤジに聞こえるように)『昼で上がりますが、ここでやりますか?』と聞くと『えっ?帰っちゃうの?そんなに釣れてるのにもったいない。でも、帰られるのなら是非。』って。「良い場所はみんなで釣りましょう!」って、これまた奴に聞こえるように言って上げました。そして奴の所に行って(ワザと)「その後こちらはいかがですか?」と尋ねると、『魚信が無くなちゃったよ。でも20は行ってるから今日も50くらい行きそうだ。」と。続けて『あんた100くらい行ったかい?』って聞かれたので「今から写真を撮りますので数えてください。」と。で、写真を撮っていたら来て・・・無言で帰って行きました。他の人が来て『何これ?100どころじゃないでしょ。200行ってるでしょ。』って。すると全員が来て『スゲーッ』って。別に凄いわけじゃありません。お魚が僕の仕掛けを気に入ってくれただけです。
 いい場所でしか釣らない人は、魚がいる場所でしか竿を出さないので魚を集めるテクニックを知りません。今日、あの人にとって僕はとても嫌な奴だったでしょう。多分一日機嫌が悪かったでしょう。自業自得です。
 結局僕は雷魚×1、タイリクバラタナゴ×243。久し振りに大きな容器での撮影となりました。