アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

イボクサ、ツユクサ - 朝に咲く

2020-10-02 10:25:00 | みんなの花図鑑
イボクサ

イボクサは つい先日も投稿しましたが、今度は ツユクサとのジョイント・コンサート。
イボクサとツユクサは同じツユクサ科。朝にしか咲きません。




これは 上とは別のところ(昨日のヤナギタデの横)で写したイボクサ集団。
こういうの見ると さすがに農家のかた 困るだろうな~ と思いますね
「やや多肉質で晩秋まで枯れないため、水田内に繁茂するとその重みでイネを倒伏させたり、作業機械をスリップさせるなどの雑草害をもたらす。」(病害虫・雑草の情報基地「イボクサ」)




でも 一輪だけ寄ってみると、ほら、こんなに可愛いんです (既報)(´v_v`)
バックは 稲穂です(ToT)





おしべは 青い葯の長く大きい本物のおしべが3本、紫の小さい葯の仮おしべが3本、めしべが1個です。花弁も3枚、子房も3室で構成されていますから、この花は 3数性で一貫しています。





おしべの付け根から 白い毛がたくさん出ています。こんなところは 外来のムラサキツユクサ と似ていますね。
こんなイボクサの花ですが、午後には完全に閉じて 何が生えていたか?判らなくなります。




ツユクサ

つい最近も 「午後のツユクサ」をアップしましたが、ツユクサも午後にはしっかり閉じて青色の花弁を目玉のようにつける不思議な姿をした草に変わります。




ツユクサの花は 葉の変形した苞というバッグのような器官の中にあります。通常 ひとつのほうの中には2つの花序(末端果序)が入っています。




花被片は 3枚あり、青色をした2枚の大きい花被片の下に 白い花被片がもう一枚あります。白い花被片は レースのカーテンのように透けて向こうが見えるくらい薄いことが分かります。
ひとつの花序に 3種類のおしべが付いています。上から(短いほうから)順に、X型、Y型、O型と呼んでいます。雌しべは 一番長いO型と同じ長さです。




一番短いX型おしべは ギリシャ文字の「π」のような恰好をしています。このおしべは仮おしべで、花粉は 訪れる虫のエサになるために存在します。
授粉に役立つ花粉を持つのは一番下の一番長いO型おしべで、中間のY型おしべは X型とO型の役目を半分づつ合わせたような役目をするようです。




青い花被片を見ると規則的の花粉らしきものが付いています。これは 昨日の午後、花被片が閉じるとき 雄しべを抱いたときに付いた花粉ではないかと思われます。先日見たように、ツユクサは閉じるとき、長い雄しべと同じ長さのめしべがクルっと巻き両者が絡み合う(自家受粉)のですが、それを花被片がぎゅっと包むので、そのときに花粉がつくのではないかと思われます。





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